地形学とGIS / Geomorphology & GIS

ある研究者の活動と思考の記録

カリフォルニア科学アカデミー

2009-12-14 | おでかけ
先日,田代先生から「神出鬼没」とのコメントをいただきました.その状態が続いており,昨日からサンフランシスコに来ています.フランス+レバノンの出張からあまり間がなく,その後の日本滞在中には中国からお客さんが来ていたため,自分でも頭が混乱しています.

今回はAGU(アメリカ地球物理学会)の学術大会への参加が主な目的ですが,もう一つの目的は,カリフォルニア科学アカデミー(California Academy of Sciences)と呼ばれる博物館の訪問です.この博物館は150年を超える歴史を持ち,自然環境に関する質の高い展示と,貴重な資料の保有で有名です.約3年間,改装のために休館していましたが,昨年9月に再開しました.自然史博物館,水族館,プラネタリウムを一ヶ所に併設している点がユニークです.

実は,来年春の日本地理学会の際に,自然保護助成基金の目代さん,琵琶湖博物館の宮本さんと,「博物館の地理学」というシンポジウムを行います.そのこともあり,ちょっと気合いを入れて展示や資料を見てきました.

博物館は評判の通り良くできていて,子供から老人まで,多数の人で賑わっていました.自然史博物館と水族館が同居しているメリットを強く感じたのは,熱帯に関する展示です.地下一階の水族館では,熱帯の川魚を展示した水槽の中にアクリル張りのトンネルがあり,そこから頭上を泳ぐ魚を観察できます.一方,水槽の上には熱帯雨林を再現した自然史博物館の温室があり,その上部から水槽を見下ろせます.樹冠から川底まで,熱帯の環境を総合的に把握できます.

プラネタリウムも立派で,遠近の変化を取り入れた映像を用いて,地球や太陽系を含む宇宙の特徴を詳しく説明していました.昔訪れた別のプラネタリウムでは,夜空を単純に再現し,代表的な星や星座の解説に終始していたのとは対照的でした.

ただし,プラネタリウムでは個人的な問題が生じました.座席が天井を眺めやすいように深くリクライニングしていて,部屋も当然真っ暗です.それに時差ボケが重なったため,解説の途中でしばらく寝てしまいました.

There's a whole generation with a new explanation.
(San Francisco / Scott McKenzie)