ひまわり博士のウンチク

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【訃報】中沢啓治さん

2012年12月26日 | ニュース
Knakazawa
 漫画『はだしのゲン』の作者、中沢啓治さんが19日、肺がんのために亡くなった。73歳だった。2010年に肺がんの告知を受けてからも、被爆体験を語る講演を精力的に行っていたそうだ。
 中沢さんは広島市の出身で、6歳の時、爆心地から1.3キロの国民学校前で被曝、その時父と姉と弟を失った。
 
Gen
 
 自らの被爆体験をもとに描いた漫画を、1973年から週刊少年ジャンプに連載を始めた。この自伝的作品『はだしのゲン』全10巻は単行本だけで650万部を超すベストセラーになり、18カ国語に翻訳されている。絵本を含めると1000万部に及ぶという。
 
 戦後しばらくの間,原爆被害の状況は占領軍によって厳しく検閲され、国民にほとんど知らされることがなかった。ただ「特殊爆弾」とだけ表現されて、それがどのような被害をもたらすものか、一般の市民で知る人はほとんどなかった。そのために、原爆投下直後の被爆地に侵入して、放射能を浴び、二次被害に遭う人も少なくなかったのだ。
 原子爆弾は通常の爆弾にはない、長期にわたる健康被害を人の身体にもたらす。中沢さんが『はだしのゲン』を描くきっかけになったのは、被曝から20年以上も経った1966年、原爆症の母を失った憤りだったという。
 
 人類はまた一人、戦争の生き証人を失ってしまった。ご冥福を祈る。
 
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