本日は、お客様からお任せいただいた時に作った前菜を、ご紹介します。
夏のこれからが旬のスズキのマリネ サラダ仕立てです。
今回は、上質のスズキが手に入りましたので、シンプルに味わって頂きたくて考えました。
内容は、オーソドックスなサラダ仕立てのスタイルです。
以前は、このような仕立て方の一皿は、よく見かけますし、面白みに欠けているようで敬遠していました。しかし最近になって、鮮度が良くて上質な日本のお魚は、生で食べてこそ美味しいのではないかと、考えが変わってきました。
フランスのお魚と日本のお魚では、身質や味も違いますので、その国で取れる食材に合わせて調理法を変える事は、大切だと思います。
ですが、あくまでもフランス料理ですので、和風のお刺身サラダにはしたくありません。ただ切っただけのお魚にドレッシングを添えたものではなくて、粗塩と香草、良質のオリーブオイルでマリネして、お魚の旨みをしっかりと引き出す事が、この料理のフランス料理たる所です。
一緒に食べて頂くサラダも、8種類の葉野菜と6種類の香草を合わせて、色々な味や香りが複雑に絡み、よりお魚の味を印象的に感じさせます。
かけているソースは、トマトや黒オリーブ ケッパー レモン オリーブオイルを使い南フランスを意識しています。
自分の作る料理は、シンプルな物が多く、見た目は単純に見えますが、中身はしっかりとしたフランス料理で有りたいと思っています。