クイーン
cast >> Halle Berry, Ann-Margret, Patricia Clarkson, Tim Daly, Ossie Davis, Victor Garber, Danny Grover, George Grizzard, Jasmine Guy, Dennis Haysbert, Lonette McKee, Raven-Symone, Martin Sheen, Madge Sinclair, Sada Thompson, Elizabeth Wilson, Paul Winfield, Lorraine Toussaint ...
executive producer >> David L. Wolper（289min）《TVM》
writer >> Alex Haley and David Stevens
"ROOTS" で自らの母方の家系を "7代" に渡って綴ったアレックス・ヘイリーが、1980年代末、父方の祖母 ～黒人奴隷と白人の主人の間に生まれた子～ に焦点を当てた長編小説『クイーン』を執筆。しかし、作品の執筆完了前に彼は死去したため、同作は彼の依頼によってデヴィッド・スティーヴンスの手で完成させられ刊行、その後ＴＶドラマ化されたのが本作。
1841年、アラバマ ーーー 白人農場主と黒人奴隷が愛しあって生まれた美しい『白い黒人（＝外見は白人と見分けのつかない黒人）』クイーン。彼女は成長し、やがて南北戦争の嵐に巻き込まれ、奴隷の身から自由になったが、そのとき流転の運命が待ち構えていた・・・。"自由" と "幸せ" を求めてひたむきに前進した黒人たちの軌跡。 ヘイリーが愛を込めて描く実の祖母の物語。・・・激動の時代を「白人」と「黒人」という二つの社会の板挟みになりながらも、自らの強い信念で生き抜くクイーンの姿を描いた感動の物語 ーーー。
クイーン役のハル・ベリー（ filmography ）は、自身もアフリカ系アメリカ人の父とイギリス出身の白人の母との間に生まれ「肌の色」で悩まされたことを告白している。余談ですが、もともとハイ・イエローなのにも関わらず、本作ではメイクで普段より「より白く」強調しているのが個人的には鼻につきます（苦笑）。クイーンの夫アレック役（← A・ヘイリーの祖父）はダニー・グローバー（ filmography ）で、この二人の間に生まれたのが A・ヘイリーの父であるサイモン。しかし、クイーンにはアレックと出逢う以前、デイヴィス（デニス・ヘイスバート "Goodbye Bafana" "Love & Basketball" "24" "Waiting To Exhale" ）との間に生まれた男の子がおり、辛く耐え難い経験をしている・・・。
ちなみに "ROOTS -- The Next Generations" でクイーンを演じていたのはルビー・ディーで、作品を観る限り、晩年の彼女は幸せだったのではないかと思っていましたが、そこでは語られなかった彼女の壮絶な人生が本作では描かれています（驚）。チキン・ジョージ（← クンタ・キンテの孫）も、黒人奴隷の母と白人農場主との間に生まれた子ですが、それは冷酷な "レイプ" によるもので、外見も「白い黒人」ではなかったので、母親はジョージが「アイツを殺してやる！」と息巻くまで、本当の父の名を明かすことはありませんでした。なお、"ROOTS" でクンタ・キンテ役のジョン・エイモス（ "Die Hard 2" ）の妻ベルを演じたマッジ・シンクレア（ "Cornbread, Earl And Me" ）が本作にも出演しており、この二人は "Coming To America" でも共演。
"ROOTS" を観た後に本作を観ると、視点が変わって、より "深み" が増して感慨深いです。でもいくら「時代」とはいえ、"Strange Fruit（奇妙な果実）" が映し出されるのを観るのは本当に辛いです・・・（心痛）。
>> TVM - filmography
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