奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その415)

2017-10-13 08:15:00 | 奈良・不比等
国文祭・障文祭なら2017
歴史ファンタジー小説・北円堂の秘密

私達が稼ぎ・収入の一部を「宗教」に費やせばそれは「宗教文化」の形成・継承に寄与する。また、稼ぎ・収入の一部を「お節料理」の購入に充てれば、伝統料理としての「お節料理文化」の継承に繋がる。毎朝、お家でトーストを焼くのでなく、喫茶店のモーニングサービスメニューのお世話になっているのなら、稼ぎ・収入の一部を遣って日本式のカフェ文化に寄り添っている事になる。-------
家を建てる時に、畳敷きの和室を1室でも設けるならば和風建築と云う伝統文化を少しだけ継承する事になる。また、日本庭園を造るならば、これも日本の和風庭園の伝統を守ることになる。本瓦葺きの家屋であれば立派な日本家屋の伝統文化を形成する事になる。-----
江戸時代の武士や富裕な商人が正装する際に着用した奈良晒(ならざらし)の裃(かみしも・上下)は衣文化の典型と云えるだろう。然しながらこの裃は江戸幕府が倒れて明治新政府になった途端に背広の洋装になって仕舞い、奈良晒の伝統産業に従事していた人達の多くが失業した。----
衣食住に関して世界各国でその流儀がありその国の伝統文化と考えられて来たが、モンゴルのパオ(ゲオ)でさえグローバル経済の波及により観光資源扱いとなっている。モンゴルにも上下水道やエネルギーインフラなどの都市文化は受け入れられている。------
日本百名山に登るとか、温泉巡りをするとか、西国三十三所巡りをするとか、外洋船でクルーズを楽しむとか、仲間で俳壇活動をするとか、同人誌を営むとか、世界遺産巡りをするとか、音楽サークルで弦楽四重奏を奏でるとか、保養地の別荘ライフを楽しむとか、世界中の博物館・美術館巡りをするとか、文化的な活動を列挙すると限(きり)が無いが、何れもそれを支える人々が存在しその報酬で生活をしている訳である。即ち、多くを稼ぐ人達が稼ぎ・一部を散財する活動が文化とも云える。その活動を裏方として支える人にとっては其々が生業(なりわい)となる産業なのである。豊かな社会がその余剰を費消する世界、ローマ帝国のコロッセウムで行われた剣闘士の戦いであるとか、サーカスであるとか、その催しに従事する人にとっては暮らしであり、楽しみである筈が無い。------
俳壇の先生は俳句が仕事であり、楽しんでいるかどうか分からない。何事も仕事となれば重荷であるに違いない。-----
世界が狭くなってグローバル化が進展すると、益々単一文化、地球文化の世界となるのは避け得ないのだろう。日本人は特に流入する国際文化に直ぐに飛び付き、気触(かぶ)れ易く、その洗脳に弱いのだから。
コメント
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