龍の尾亭<survivalではなくlive>版

いわきFCのファンです。
いわきFCの応援とキャンプ、それに読書の日々をメモしています。

第11回エチカ福島を開催します。

2018年12月27日 00時55分53秒 | 大震災の中で


第11回エチカ福島
    
【テーマ】「原発事故8年後の沈黙を考える」

 映画『THE SILENT VOICES』の上映とゲストトークおよびフロアとの対話を実施します。

内容は以下の通り。

【日 時】2019年3月9日(土)13:30~17:00  
    13:30開会 
    13:40映画上映(73分) 
    15:00ゲストトーク×会場とのダイアローグ
    17:00閉会   
【場 所】福島市市民サポートセンターA1・A2
【申し込み】必要ありません
【参加費】資料代500円(学生無料)
【共 催】エチカ福島×カフェロゴ

【開催趣旨】

今回、エチカ福島で上映させていただく映画『THE SILENT VOICES』は、フランス在住で福島出身の佐藤千穂氏とパートナーのルカ・リュの共同監督作品です。
〈3.11〉当時、フランスにいた佐藤監督は、日本の外から故郷の家族や友人・知人の健康を危惧していました。
しかし、その年の夏に帰国して見た福島に棲む家族は、彼女の想像とは異なり、それ以前と変わらない日常を過ごしていました。なぜ、家族が放射能汚染を気に留めず毎日が送れるのか。
この問いを抱き2015年と2016年にかけて、二人は福島の撮影に入ります。
そして、その過程で見たものは「放射能汚染がないようにふるまっている方が楽ということ」でした。
しかし、同時に家族たちは放射能の問題については話題を避けます。
『THE SILENT VOICES』というタイトルには、この福島における沈黙、あるいは〈語りにくさ〉への問いが込められているのです。

 2016年、私たちは第8回エチカ福島において阿部周一監督のドキュメンタリー映画『たゆたいながら』を視聴しながら、監督とのトークセッションを開催しました。
同作品は、原発事故による放射能汚染の不安から避難した人々と福島に残った人々の葛藤を描きながら、被ばくをめぐる〈語りにくさ〉を問うたものです。
自ら福島市出身の被災者である阿部監督の根底には、原発事故をめぐる家族と自己への問いが存在していました。この点は佐藤監督の問題意識も重なり合うものであり、この二つの作品の系譜から共通性と差異性を浮き彫りにすることは、私たち自身の〈語りにくさ〉を問い直すことに通じます。

 今回のエチカ福島では、佐藤監督とともにフランス人として日本の外側からこの〈語りにくさ〉という現象を見つめたルカ・リュ監督をお招きしてゲストトークをいただきます。
この二人の映画監督の問いと発見は、原発事故から8年を経てもなお、福島に生きる人々にとっては鉛のように重くのしかかるものでしょう。
佐藤監督は「見たくないものを見ることはとても辛い。同時に家族が見たくないものを見せるのもとても辛い」と述べています。
この言葉には本作品の誠実さと繊細さがにじみ出ていますが、この思いを共有しながら私たちもまた原発事故から8年後の自己に向き合う機会にしたいと考えています。