夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

「少年メリケンサック」

2009年02月27日 18時24分26秒 | Weblog
 大河ドラマ『篤姫』で国民的スターとなった宮崎あおいが、『篤姫』とまったく違ってコメディエンヌぶりを発揮。監督・脚本は、テレビや映画で話題作を提供し続けていて、注目の宮藤官九郎。
 レコード会社の契約社員・かんなは、新人を発掘しないと雇用契約を打ち切られることになっている。そんな時に偶然見つけたパンクバンド゛少年メリケンサック゛のライブ映像。契約するべく、メンバーに会いに行くが、そこにいたのは酔いつぶれた゛おっさん゛だった。かんながネットで見た映像は25年前のものだった。しかし、社長が少年メリケンサックのライブツアーを決めてしまい…。 
 宮崎あおいが『篤姫』の撮影が空いたところに、今作に出演したことで話題であるが、宮崎あおいの魅力がすべてというところではないだろうか。中年世代へのメッセージとして何を伝えたいかはわかるが、ストーリーが少し冗漫で、もっとスッキリと展開してもいいのではないかと感じた。
 今作で唸ったのはエンドロール。松任谷由実の『守ってあげたい』を『ねらわれた学園』が歌っている。他にも劇中音楽には注目で、そこは宮藤官九郎の遊び心が伝わります。
 主演のかんなを演じる宮崎あおいの他に、佐藤浩市、木村祐一、かんなの彼氏には勝地涼が扮している。

「さくらん」(DVD)

2009年02月26日 13時49分36秒 | Weblog
 カメラマン出身の女性監督・蜷川実花が女性の視点から描いた遊郭の世界。色にこだわり、視覚的な美しさが目を引く。土屋アンナのキャラクターが際だつ作品。
 脇役もまた、夏木マリや小泉今日子など個性的でキャラの強い人たちが出演。遊女を支える郭の男たちも演技派が強烈キャラを見せている。遊郭で生きる女性たちの覚悟と生きざまを重くならない内容で描いている。自由奔放な女郎・きよ葉役の土屋アンナは、この役ははまり役だ。
 吉原遊郭の「玉菊屋」に売られてきた8歳の少女は、足抜けに何度も繰り返し失敗する。しかし、美貌と独特の個性で花魁にまでのぼりつめる。
 原作は安野モヨコの人気漫画。

「私たちの生涯最高の瞬間」(DVD)

2009年02月22日 20時38分37秒 | Weblog
 アテネオリンピックで激闘の末、銀メダルを獲得した韓国ハンドボール女子選手たちの活躍を基にした感動作。イム・スンレ監督作品。
 今作の公開時(2008年1月)に、北京オリンピックの予選をやり直すということが提議され、映画も観客動員数を増やした。
 ベテランハンドボール選手には『大統領の理髪師』『オアシス』のムン・ソリ、『私の男のロマンス』『大変な結婚』のキム・ジョンウン。チームを立て直すため、鳴り物入りでやってきた代表監督にドラマ『魔王』で圧倒的な人気を得たオム・テウンが扮するという豪華キャスト。ムン・ソリは、今作でドラマ『太王四神記』から映画復帰した。個性豊かな出演者が集まっているが、チームワークが必要なストーリー。それぞれがそれぞれの役割を果たし、゛誰が主役゛というよりも、チームとしてまとまっていると言えるかも。
 実話が基になっているので、゛結果゛はわかっているのだが、スポーツは心を熱くする…そう思いながら見ることだろう。不況のため、企業がスポーツ支援から撤退していくのが残念である。
 

「蛇イチゴ」(DVD)

2009年02月19日 16時45分27秒 | Weblog
 小学校教師の真面目な妹、香典泥棒で生計を立てる兄、専業主婦で認知症の義父の世話をしている妻、リストラされていることを言えずに出勤を装っている夫。そんな家族が、それぞれの生き方を繰り広げるヒューマンドラマ。第58回・毎日映画コンクール スポニチグランプリ脚本賞など受賞した作品。
 明智家では、1年半認知症だったトモコ(つみきみほ)の祖父(笑福亭松之助)が亡くなる。葬儀が進む中、葬儀場に勘当されていたトモコの兄(宮迫博之)が姿を見せる。しかも、出棺時にとつぜん借金取りがやってきて、トモコの父を罵倒し、厳しく返済を求める。機転をきかし、兄が弁護士を装い借金取りを追い返すが、親戚や近所の人たちに全てを知られてしまうこととなる。
 トモコは結婚するはずだった恋人に別れを言い出され、その帰りにタクシーで兄が香典泥棒だったことを知る。信じていた父には裏切られ、小さなころから自分にも嘘ばかりをついていた兄。何かが吹っ切れたかのように元気に写る母(大谷直子)。トモコは、何かをあきらめるかのように兄が゛蛇イチゴ゛が取れると言っていた場所に兄と゛蛇イチゴ゛を取りに行く。
 内容が今日的。代わりばえのしない平穏な日常が有り難いと思うかも。テンポ良く進みラストにつながる。そして、気づくものとは…。
 監督は、女性監督で勢いがあり、活躍中の西川美和がつとめている。
 (急いでDVDを観たので、登場人物の詳しい名前をひかえるのを忘れてしまいました。)

「サッド ヴァケイション」(DVD)

2009年02月15日 18時18分31秒 | Weblog
 冒頭の無国籍な雰囲気漂うシーンと対比するかのように次に出てくるほのぼのとしたシーン。そして、そのまま不思議な雰囲気で物語が進んでいく。次々と登場する個性的なキャストたちに、この人にはどういう役割を与えていくのだろうかと、興味がわいてくる。
 冒頭シーンからラストシーンへのつながりに注目。タイトルの「サッド ヴァケイション」の意味とは?
 浅野忠信、石田えり、オダギリジョー、宮崎あおいなど実力派で個性的な役者人が出演している。ミニシアター系の作品が好きな人にオススメの一作。宮崎あおいは、ミニシアター系というか、メジャー系ではない作品によく出演していたが、これからも大手資本に限らず、作品を選んでいってもらえることいいが。 
 監督は「ユリイカ」の青山真治で、今作でも、人間模様を独特の世界観で描いている。