ドリアン長野の海外旅行記

長期休暇もない有給休暇もないリーマン・ パッカーが、
短い休日と高い航空券にもめげず、海外を旅したお笑いエッセイ

BOOK

2007-09-06 | Weblog

記事番号 2  編集
書籍名 アイロニー?  カテゴリー 評論・エッセイ   
著者名 Oka-Chang(オカチャン)  発行年(西暦) 2005 
出版者 文春文庫  値段 500-600円 
投稿日時 2005/11/16 21:43 本のサイズ 選択してください
感想
感動度 実用度 娯楽度 ファッション度 難易度
☆☆☆☆ ☆ ☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆ ☆☆ 「きみ~、カラテで大切なのはパワー、スピード、リズムだよ。特にリズム感のない人間は上達しないよ。宮本武蔵の『五輪の書』にも拍子にそむくなと書いてあるよ」(by 大山倍達)
いえ、いきなりこんなことを書いたのはOka-Chang(面倒だから以下オカ)の「アイロニー?」を読んだからだ。つまり彼女の文体にはリズムがある、独特のオカ文体。スピードも、もちろんパワーも。彼女が格闘技を学んだらすごいだろう。あと柔軟性ね。なにせ大のプロレス好きでターザン山本に対しては「いちファンであり続けるか、結婚するかのどちらか」と本人に宣言するほど。代官山が嫌いで錦糸町や上野や大久保が好き。ここらへん、あたしと一致。
「いや~、いきなりすんごい新人が出てきましたねえ」(谷川貞治調。ここんとこオカのパクリ)。あたしはプロレス知らないので、大阪の全世界ウエイト制大会でロシアのセルゲイ・オシポフが変則上段回し蹴りでのちの全日本王者、田中健太郎に一本勝したようなデビューだ。そのオシポフ、いやオカのプロフィール、ジャンキーライターの石丸元章(前科もち)と結婚後、モデルとして活躍。向島で芸者。離婚後、文筆活動に専念。もう誰か止めてください(ただしやさしく。断じて怒鳴るな)。byオカ

記事番号 1  編集
書籍名 春の雪  カテゴリー 日本文学      
著者名 三島由紀夫  発行年(西暦) 1970 
出版者 新潮社  値段 選択してください 
投稿日時 2005/11/12 21:58 本のサイズ 選択してください
感想
感動度 実用度 娯楽度 ファッション度 難易度
私がこの本を読んだのは高校生三年生の時。きっかけはUK五大パンクバンドのひとつ、ストラングラーズのベーシストが「気が狂ったように読んだ。日本語で読んだらもっと深いところまで感動しただろう。三島を産んだ日本文学には心底敬服する」と言っていたからだ。そのベーシストは極真会館総本部で黒帯を取るために来日したが、組手であばらを折られて入院するという経験を持つ。現在は世界空手道連盟士道館(マイケル・ジャクソンも顧門)でイギリス支部長をしている。
三島の遺作である「豊穣の海」の第一部(彼は四部作目の「天人五衰」を脱稿したその日に切腹した)。日露戦争の堤灯行列の思い出を描写した冒頭だけで、初めて読んだ時の感覚ー17歳の私にセピア色をした過去と未来とが開けていくような感覚ーを今でも覚える。私はひどい劣等生だったが、これを読んで以来、歴史や思想に急激に関心を持つようになった。日本文学で一冊を選べと問われれば、私は躊躇なくこの本を挙げる。






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