看護学校の講師を始めてこの2ヶ月、講義の準備などで忙しくてブログを更新する間もなかった。講義もひと段落してあとは試験(たぶん再試験も)とレポートの採点・評価だけとなり、少し気持ちの上でも余裕が出てきた。そこでちょっとブログ更新。
看護学校での講義は自分の知識の整理が出来ていい機会に恵まれたと思っているが、それ以上にいいというか興味深い経験だったのが、「ゆとり世代」の学生に接することができたこと。講義に臨むに当たって他の講師の先生から事前に「ゆとり世代に衝撃をうけるよ」と聞いていたが、看護学校は「職業訓練校」だし、目的をもって入学している以上、それほどひどくはないだろうと思っていた。しかし、その考えが甘かったのを思い知らされた。
実は「ゆとり世代」用に講義の内容やスライドの一部をインターネットで公開している。これでも十分に親切すぎると思っているのだが、それでも「パソコン立ち上げて見るのは面倒だから印刷したものをください」と言ってきた学生がいたのには驚いた。もちろん断った。ここをどこだと思っている。小学校じゃないぞ。小学生だってそんなこと言わない、と思う、多分。。。だからちゃんと自分で勉強してくれ。
ミニテストで毎回高得点をとる優秀な学生はいる。しかし、そのような学生は一部で重要な事項をくりかえしミニテストで出題しても何回も間違ったり、評価に直結するよと言ったのにもかかわらずレポートの期日を守らない学生があまりにも多い。ひどいのになると提出しないで知らん顔をきめている学生もいる。何で期日までに出さない?と聞くと提出期限日にたまたま風邪をひいて休んでしまって忘れました、といいわけ。それじゃ世の中通用しないよ。ほとほとあきれてしまった。
推薦とかAOなどで高校入学、看護学校入学と無試験に近い状態で生きてきた学生に成績の悪い者やだらしない者が多いらしいというのを学校で聞いた。試験の洗礼を浴びてこなかったためか、勉強の仕方そのものがわからないか、人生ちょろいものとなめてかかっているのだろうか?
当初、どうせ国家試験となれば皆、勉強するのだからと甘い態度にしようと思ったが、あまりにもひどいので試験でどんどん落として再試験、再レポート提出は当たり前、それで根性をたたきなおして勉強してもらおうと仏から鬼に方針転換。が、ここで教務の先生から「きつくすると出来ない学生が萎縮して落ち込んだりするのでほどほどにしていただいた方が、、」と言われてしまった。そういえば、うちの病院でも半年たらずでやめてしまった新卒看護師がいたし、学生実習でも病院の指導看護師が学校からあまり厳しく指導しないでください、といわれていたことを思い出した。およそ看護学校、医学校なんてタイガーマスクの虎の穴みたいなもので、いったん入ったが最後、国家試験に合格して看護師、医師になれなきゃ「死」が待っているところだと思ってきた自分が間違っていたのか古い人間なのか? こんな芯からゆとり、ナイーブでやわな医療者ばかりで日本の医療の未来いや、日本そのものは大丈夫なんだろうか?
教務から厳しくしすぎないでと言われたが、国家試験受験とか看護師になってから泣かないようにやっぱりある程度は厳しくしよう。学校だって国家試験合格率が低いと困るだろう。でも、厳しい鬼軍曹はゆとり学生が萎縮してしまうため、今年でくびになるかもしれない。それならそれで、まあ、いいや。
人に厳しく、自分に甘くは世の常、ということでチョコクリーム(ガナッシュ)を作った。ウォータージャケット付きのキッチンエイドだと熱いクリームでチョコレートを溶かした後でもすぐ冷却しながらホイップできるのであっという間に完成する。実に便利だ。パンに塗ると最高だ。甘いものを食べながら試験問題を考えるといい問題が出来るかもしれない。鬼がチョコ食べている姿は滑稽だが、、、
チョコレートは大東カカオのスーペリオール・エカトゥールを使用。
ヴァローナが高級クーベルチュールの代名詞、と聞いたので以前にヴァローナ・アラグアニを使って作ったことがあったが、大東カカオの方がマイルドで好みだ。
クーベルチュールチョコレート 80~100g程度
クリーム 脂肪分 42% 200ml
沸騰させずに温めたクリームでチョコレートを溶かす。
あら熱を取った後、冷却しながらそれをホイップ。
看護学校での講義は自分の知識の整理が出来ていい機会に恵まれたと思っているが、それ以上にいいというか興味深い経験だったのが、「ゆとり世代」の学生に接することができたこと。講義に臨むに当たって他の講師の先生から事前に「ゆとり世代に衝撃をうけるよ」と聞いていたが、看護学校は「職業訓練校」だし、目的をもって入学している以上、それほどひどくはないだろうと思っていた。しかし、その考えが甘かったのを思い知らされた。
実は「ゆとり世代」用に講義の内容やスライドの一部をインターネットで公開している。これでも十分に親切すぎると思っているのだが、それでも「パソコン立ち上げて見るのは面倒だから印刷したものをください」と言ってきた学生がいたのには驚いた。もちろん断った。ここをどこだと思っている。小学校じゃないぞ。小学生だってそんなこと言わない、と思う、多分。。。だからちゃんと自分で勉強してくれ。
ミニテストで毎回高得点をとる優秀な学生はいる。しかし、そのような学生は一部で重要な事項をくりかえしミニテストで出題しても何回も間違ったり、評価に直結するよと言ったのにもかかわらずレポートの期日を守らない学生があまりにも多い。ひどいのになると提出しないで知らん顔をきめている学生もいる。何で期日までに出さない?と聞くと提出期限日にたまたま風邪をひいて休んでしまって忘れました、といいわけ。それじゃ世の中通用しないよ。ほとほとあきれてしまった。
推薦とかAOなどで高校入学、看護学校入学と無試験に近い状態で生きてきた学生に成績の悪い者やだらしない者が多いらしいというのを学校で聞いた。試験の洗礼を浴びてこなかったためか、勉強の仕方そのものがわからないか、人生ちょろいものとなめてかかっているのだろうか?
当初、どうせ国家試験となれば皆、勉強するのだからと甘い態度にしようと思ったが、あまりにもひどいので試験でどんどん落として再試験、再レポート提出は当たり前、それで根性をたたきなおして勉強してもらおうと仏から鬼に方針転換。が、ここで教務の先生から「きつくすると出来ない学生が萎縮して落ち込んだりするのでほどほどにしていただいた方が、、」と言われてしまった。そういえば、うちの病院でも半年たらずでやめてしまった新卒看護師がいたし、学生実習でも病院の指導看護師が学校からあまり厳しく指導しないでください、といわれていたことを思い出した。およそ看護学校、医学校なんてタイガーマスクの虎の穴みたいなもので、いったん入ったが最後、国家試験に合格して看護師、医師になれなきゃ「死」が待っているところだと思ってきた自分が間違っていたのか古い人間なのか? こんな芯からゆとり、ナイーブでやわな医療者ばかりで日本の医療の未来いや、日本そのものは大丈夫なんだろうか?
教務から厳しくしすぎないでと言われたが、国家試験受験とか看護師になってから泣かないようにやっぱりある程度は厳しくしよう。学校だって国家試験合格率が低いと困るだろう。でも、厳しい鬼軍曹はゆとり学生が萎縮してしまうため、今年でくびになるかもしれない。それならそれで、まあ、いいや。
人に厳しく、自分に甘くは世の常、ということでチョコクリーム(ガナッシュ)を作った。ウォータージャケット付きのキッチンエイドだと熱いクリームでチョコレートを溶かした後でもすぐ冷却しながらホイップできるのであっという間に完成する。実に便利だ。パンに塗ると最高だ。甘いものを食べながら試験問題を考えるといい問題が出来るかもしれない。鬼がチョコ食べている姿は滑稽だが、、、
チョコレートは大東カカオのスーペリオール・エカトゥールを使用。
ヴァローナが高級クーベルチュールの代名詞、と聞いたので以前にヴァローナ・アラグアニを使って作ったことがあったが、大東カカオの方がマイルドで好みだ。
クーベルチュールチョコレート 80~100g程度
クリーム 脂肪分 42% 200ml
沸騰させずに温めたクリームでチョコレートを溶かす。
あら熱を取った後、冷却しながらそれをホイップ。
以前、看護学生だったもので、楽しく拝読させていただきました!私たちの少しあとくらいから、「厳しく指導できない」という状況になったようです。。今思い出しても看護学生だけには戻りたくないと思うほど、私たちのころは厳しかったです。臨床にでると先輩はもっと厳しかったですが、それでも患者さんに救われ、学生の頃の厳しさがあったからこそ、これまで続けてこれたようにも思います。
ぜひぜひこれからの看護師のためにも、鬼軍曹でいてください!!
昔、大きな病院に勤めていた頃はこれくらいの時期になると新卒が耐えられなくなって辞めていったり、あるいは先輩の「いきすぎた理不尽な指導」?を総婦長(部長)に直訴したりとか色々ごたごたがあったように思います。
「厳しく指導できない」というのは2006年に看護基準が変わって看護師の数と入院診療報酬が密接に関係するようになってからじゃないかと思います。看護師が急にいなくなると予想外の減収を招くことになるので指導者、管理者の責任問題に発展してしまうのでまずいんじゃないでしょうか。
鬼かどうかはさておき(笑)、看護学校も医学校も卒業後つぶしがきかないので国試に合格しなければ費やした時間が無駄になってしまいますので講師を引き受けた以上、最低限、合格できるようにしてあげたいとは思っています。
やっとテストが終わりました。クラスの中の雰囲気がテスト中と後、ちょっと違いました。講義中はあれこれ説教じみたことを言うのもいやだし、第一、時間がなくなるので内容のみでそっけない講義なんですが、手ごたえを感じています。気持ちはある程度の学生に伝わっていると思います。
あとは採点しないといけないのですが、採点が憂鬱です。就職に関係ないとはいえ、「中だるみを正す」という意気込みでちょっと難しくしてしまいました。もし、同じテストを出されたら自分が学生時分には合格できなかったような気がします。再試験者多数、点数もかなり厳しくなってしまいそうで、いじめているようで学生たちには申し訳ない気がします。
中途半端な鬼です(笑)
→ 学校での成績は就職には関係ないそうなので再試験者続出でも大丈夫かな、と思って難しくした、ということです
きっと生徒さんたちにお気持ちは伝わっていると思います!学生の頃一人だけ他の先生たちとはやり方とかがちがう先生がおりましたが、(厳しいという点で)最後の方にはとても信頼の厚い、尊敬される先生になっていました!
生徒を思う気持ちは伝わりますよ~!!
採点も頑張ってくださいね!
なんだか懐かしい話で、ついコメントしてしまいました(笑)
教えると言う事の多くは、その時間内の中では技術的なこと(この言葉、正しいかな?情報かな?)を伝える事に多くを費やさざる終えない。しかし、その時間内の言葉にできなかったことが、絶対、その底辺にある。それが、教える側の芸術である。
また、例えば、文章で言うところの、行間を読み取るということ、言葉として聞こえなかった事を汲み取る、あるいは、察する、というのが、教わる側の芸術である。
などと、
orthoさんのブログを読んで、そんな事をふと、思いました。
しかし、私は学歴のないアウトサイダーですので、こんなこと言う権利はないのかも知れないのですが、、。
でも、いつも思うのは、新しく学ぶ人は知らない事が多いから(innocent)教えてくれる人が、根気強いといいな~。って。
教える、学ぶということは、美しい文化ですよね。伝わってゆく歴史ですよね。
私は常に学ぶ側なので、教える側の大変さは想像に超えますが。ご自愛。
実は2回、レポート提出を義務付けました。2回目のレポート提出期限が試験日だったので、まだ十分に全部のレポートを読んでいないのですが、ちらっと見ただけでは内容は1回目に比べて皆よくなっていると思います。こちらとしても皆、しっかり勉強してくれているみたいでうれしいです。でも、しっかり書かれたレポートを読んでいると試験問題、難しくして悪かったかな~と思ってしまいます。
miniko さん
教える芸術、教わる芸術の話を読んでいてソクラテスの産婆術(今は助産術らしい)を思い出しました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BD%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%86%E3%82%B9
ちょっと意味合いが違いますが、、、
国家試験合格するだけの整形外科の内容を教えるということも大事ですが、勉強の仕方や面白さを教えることが大事なんだなぁとあらためて思いました。ただ、短い時間ではなかなか難しいです。
話し言葉だけによって、伝えていくやりかたは、北海道出身の私にとっては、アイヌの人のことを思ったりもする。
絵描きや建築家は沢山のスケッチを残すよね。そういう人々は同時に文章ものこしてるけど、残されたスケッチの方が遥かに言葉より雄弁に本人の芸術を語っている。でも、解釈は読み手の読解力にもよる。
色々考えると、沢山の事が徒労に帰する、、、。などと思ったり、
「勉強の仕方や面白さを教える事が大事」というのは、コンセプシャルアートかな。と、思ったり、、。
到達するためのプロセスは大切。
人生はeverything で nothing、それは、馬鹿と天才紙一重って言うのと同じか?
などと、思いを巡らせてしまいました。
ちょっと意味合いが違うかもしれませんが、シェークスピアがAs you like it の中で言うように(作曲家 John Dowlandの引用ですが) All thoughts are winged. なのかもしれません。