櫻井さんの今日の記事が、有用。というより恐ろしいわけだが。
アメリカで国内の収容所化が本格化してから約30年、その波が押し寄せている日本では人々が鈍感
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201710230000/
このタイムラインに、NATOの東方拡大というプログラムが入るわけですね。1997年。
で、NATOの東方拡大というのは、史上最も安易に低コストで行われた侵略。多くの人々、特に現地でない先進国の人間たちが、平和ボケして軍事ユニットの拡張を許した。
一旦このthe West仕様の軍事同盟に入れらたら離反するのはとても難しい。多分、日本が誰よりもよく知っているでしょう。それは同盟などということではなく、占領であり、現実には多くの面で統治なのだと。
で、以降この軍事ユニットを基に、中東の制覇が目算に入って、アフガン、イラクを攻撃してぐじゃぐじゃにして、そのたびごとに基地を置いて次の攻撃に備える。ってんで、次にウクライナ、シリア、リビアを破壊。
現在イラン攻撃をもくろみつつ、ウクライナ、イラン、北朝鮮の3正面を抱えているって恰好ですかね。
で、なぜこういうフォーメーションになるのかというと、本丸はロシアと中国だからでしょう。
つまりね、冷戦崩壊前後から後の話は全部軍事侵略プランだと思って眺めるとだいたい辻褄があう。
多くの人が間違っているのは、この軍事侵略プランは、多くの人の幸福とか安定した秩序のためにやっているのではないという点。第二次世界大戦とはここが違う。WWIIには終わったら国連を作るという秩序モデルがあった(日本人が好まないとしても)。
今般の世界制覇プランには終わりはない。彼らが達成したと思うか、行き詰まって動けなくなるまで終わらない。
現地の人間がこまろうが、何百万人死のうが生きようが、個別の軍事作戦が失敗しようがそんなものはどうでもいい。イラクで米軍は勝ててないでしょう、だからアメリカも考え直すでしょう、などというのは視点として間違ってる。勝つことや、誰かの生活のための基盤を整えて平和で秩序ある暮らしを保証するといった発想はこのプランにはない。占領して、いつでも軍事的に使えることがまず第一。完全撤兵していないところだらけなのはそのため。
そんなことをしたら金が続かない、というのも一時は説得力があったが最近はない。彼らにとって金は刷るものであり、ゴールドや資源は盗むものだから。だから、日本と欧州中央銀行を奴隷化して完全な片棒を担がせられるようにしたことは大きかったですね。中盤の援軍みたいな感じ。
とはいえ、長期的に考えてこのプランに成功はあるのか? 永久に侵略と人殺しと破壊を止めないというプランだから、その成功とはその続行可能性のことである、と考えれば、できないとは言えないかもしれない。次から次から騙せばいいんだから。そして、軍門に下って、奴隷になっても、ある時、ある地点で、彼らにとって必要になったら一の忠臣も敵となる。これがこのプランの仕様。
もちろん、長期的に考えればこれに気付き抵抗してくる人たちも現れるから、この永久戦争論者の永久戦争にとっての負担も増える。抵抗は軍事だけである必要はなく、国権を活用した様々な法的措置による妨害もあるでしょう。
今回のシリア戦で、パルミア遺跡をIS(もちろん永久戦争ユニットの工作部隊)が破壊しようとし、それをロシア軍とシリア軍が阻止し、ロシアのエルミタージュ美術館とUNESCOが共同で修復にあたっているのは、この永久戦争ユニットとそれを阻止しようとする勢力のある種の「思想戦」の表現として考えることもできるかもしれない。
つまり、永久戦争は、遺跡という歴史的所産を私たちが尊いと考えるその考え方に基づき抵抗されるのだ、ということじゃないのか、と。
もっと簡単にいえば、私たちの街を第2、第のドレスデンに、ラッカにカブールにしたくないのと同じように、誰かの街もそのようにしたくはないとどれだけ多くの人が気付けるか、というあたりが1つのキーになると思う。
とか書くと、そういうモラルを言っていたって、戦争屋は止められないと言い出す人がいるだろう。しかしそうなんだろうか。私はそうは思わないですね。止められないと言い出す人は止めたくないからそう言っているとさえ思う。頼りになったはずの岩盤-モラルと秩序の感覚-を壊そうとしてそう言っているのではないのか? あるいは諦めか。
また、モラル的な訴求から考えることだけが道ではない。例えば、現在のトルコやカタールの動向を見ればわかる通り、大多数の国民の生活基盤を破壊してまで永久戦争に付き合う気にはならん、という方向からの「抵抗」も発生する。チェチェンもそうだし、中央アジア諸国のロシア回帰も結局そういうことでしょう。
実際にはこれも、歴史ある地域に住んでその歴史の上に自分たちはいるという事実を壊したくない、という話からモラル問題に戻るとも思う。入口が違うだけ。
■ これはある意味、思想戦だと思う
で、この「世界制覇」プロジェクトって、実際には夢想なんだと思うんですよね、私は。
そりゃ人類ほぼ滅亡まで火力を投入すれば「制覇」できるでしょう。しかし、それって何?なわけね。もちろん、私はそれって何と疑問を呈するが、これを実行している人たちはそれでもいいんだと言うのかもしれない。
文化も歴史も遺産も何もなくたって、粉塵をかき分け新しいホテルを建てればそれでいいだろうというのも理屈なのでしょう。奴隷と我々だけがいればいいのだ、みたいな。
しかし一方にそれは嫌だ、そんなの私じゃない、私たちじゃない、長続きするわけない、という人もいるでしょう。その人たちは、ともあれ、いろいろ間尺に合わないところもあるにせよ、そこで、その土地でルールのある社会を作っていく方に賭けていく。破壊ではなく。
ってことで、見回すと、要するに、中国が持ってきた一帯一路構想というのは、世界制覇夢想プロジェクトを行き詰まらせるためのプロジェクトなんじゃなかろうか? チャイナだけの話ではないと思う。
大がかりなプロジェクトってこれぐらいしかないもの。
各国の要人たちは、表向きこそ、これからの投資機会が増えて良い、みたいなお金の話を中心にしているものの、チャイナ、ロシアの平面が安定することが指向することは世界制覇プロジェクトの挫折でもあるわけだから、期待しているものが何かは明らかでは?
ということは、これに真っ向から反対している人たちが、つまり世界制覇プロジェクト推進派となる、ということ。
自分でたどり着いた結論として、どうなのそれ、と言わざるを得ない(笑)。
考えても考えても、こちらのように知性的な文体に出来ず、なんかふざけたようなものか、ファンタジーになってしまって説得力がある文章を作れないでもどかしく思ったいた題材です。
前提はほぼ同じことを感じています。そこで、どうするかと言うところで、私の思いは、武力を武力で制したならば自己矛盾であり、軍産勤務の人々を全うな職業に転職させるべきであると考えています。ではなんの仕事が彼らに出来るのか?空いている職業は何かと思いを広げていくと、どんどんあらぬ方向へ進んでしまい、現実感がなくなって説得力を失ってしまいます。今のところ、彼らは農業に従事して食糧問題の解決に貢献させるべきという仮のテーゼを設定していますが、では誰がどうすれば彼らが軍産を自発的にやめて農業あるいは他の人様の役に立つ職業に転職する動機付けが出来るのかが全く考え付かないのです。
この本筋とはなんの関係もありませんが、パルミア神殿の話が出てくると、気になって仕方がありません。残す気持ちは継続、破壊は一瞬、積み重ねられた人々の想いがたった一回の思い付きでなくなってしまうのは不条理です。
そうそう、現在の西側とはナチ+大日本帝国体制を主体に動いている、or 動かそうとしていると考えるとだいたいあってる。だから同じ地域に住み続けているドイツと日本のそれなりにあった野望を刺激すると、両方が従ってくれるだろうと思ってるんでしょう。ドイツはユーゴでひっかかった。だから、日本は、大東亜共栄圏は正しい、みたいなことを考えさせればいいな、みたいな。
http://mw.nikkei.com/sp/#!/article/DGXMZO22551380R21C17A0000000/
これ南北回廊のカウンターだね。しかし、イスラエルと中国の関係性は悪くはないから、ユダヤA(イスラエル)としては、とりあえず一帯一路にカウンターを当てて、南北回廊と一路を引き離せるならこっちに繋げるのも悪くはないというところだろうか。一方、ユダヤBは南北回廊も一帯一路もぶっ潰して完全制覇したい。その最前衛が安倍ちゃんで、イスラエルルートとアジアアフリカ回廊を繋げれば中国包囲網が完成してウマウマってとこか。日本が金出してユダヤ様に造って差し上げるならまーいいんじゃないかな。一帯一路を潰すという思惑は壮絶なバックファイアを食らうと思うけど。