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混迷続くイエメン、ロシアに駆け込むスーダン

2017-12-05 01:48:40 | 欧州情勢複雑怪奇

シリア、イラン、トルコ&ロシアの北中東グループは強そうで頼もしいなと思っている私としては、南はあまりみたくない。サウジに興味が持てないから。が、そうはいっても、地政学的にいえば、アデン湾から紅海、スエズは最重要地点だし、別にそんな用語がない時代からも、欧州側とインド、イラン側の交易を結んでいたアラビア半島南部は、歴史的にもずっと重要な場所。で、そのアデンのあるイエメンは、現在ずっと内戦中。現在内戦中というより、ここはずっと揉めている地域と言っていいような気がする。

で、そのイエメンの争いの中の重要人物の元大統領が殺害された。


イエメン内戦 戦闘が拡大 前大統領も殺害
12月4日 23時26分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171204/k10011246501000.html

内戦が続くイエメンの首都サヌアでは、反体制派と、サウジアラビアなどとの関係改善を訴え反体制派から離反した勢力との間で戦闘が拡大し、離反した勢力を率いていたサレハ前大統領が殺害され、混乱が広がっています。

中東のイエメンでは、サウジアラビアやUAE=アラブ首長国連邦が支援し南部を支配する政権側と、イランの支援が指摘され首都サヌアを中心に北部を掌握する反体制派の間で内戦が続いてきました。

 

亡くなったサレハ前大統領がフーチ派と組んで、サウジ支援グループに抗している、という恰好で、このサレハさんが、フーチと手を切ってサウジの方に行く、その代りに内戦を終わらせる(とサウジにお願いする、という意味だと思うが)、という恰好になっているような、いないようなという状況だったところで、フーチ派がこの元大統領を殺害したようだ。

ただ、殺害っつっても戦闘の間の殺害のようではある。しかし、この人にもこのサポーターにも傭兵はいっぱいいるだろうし、地元支援者だってかき集められただろうに、なぜこういうポカっとした殺害が起こったのかは謎だ、と言っているウォッチャーもいる。まぁ、あくまで偶然ってこともあるだろうし、そもそもこの人は何年か前の戦闘で受けた傷で体が悪かったりもする。

なんでそんなへんなことを知っているかというと、2カ月ぐらい前、この元大統領はイエメンのロシア大使館で外科手術を受けた記事を見たから。サウジが空域を通しているし、多分サウジがこの元大統領を助けたんじゃないかと中東ウォッチャーは書いていた。

もし本当だとすると、この元大統領をフーチから離して、フーチに勝って戦闘を終わらせたい by サウジ、みたいな取り組みはあったのかも。

で、その重要人物が死んでしまったので、どうやって収めたらいいだろうは振り出しみたいなものだろうか?

しかし、いずれにしてもサウジ・米・イスラエル・UAEが組んで、イエメンを封鎖して、猛烈な空爆をしている状況は、さしもの国連とか赤十字などの、一見公平実は西側の回し者であるケースが多すぎる臆病者の団体も、これはまずいと立ち上がっているところではある。

餓死者出しながら空爆してもフーチ派は残ってるわけで、これって、北朝鮮国民を餓死させるべきだと言い放った石川県知事に知ってもらうべきケースではなかろうか。あんたが考えてるほど、世の中って根性なしばっかりでもないんだよ、と。そらあんたは、鬼畜米英ですらいい加減なスローガンだっただろうがさ、と言われたらいいと思う。

 

さてしかし、世界最強のアメリカ様に守られたサウジ主導の同盟は、しかしながら、傭兵主体なのでこりゃ戦いきれんだろうと最近もそんな記事が出ていた。

Saudi Coalition Crumbles In Yemen: Sudanese Mercenaries On Front Lines, Foreign Officers, Proxies In Revolt 

この話の肝は、傭兵の多くを出していたスーダンが、多数の死傷者が出てるため、もうダメぽと言い出したこと。傭兵のお金を払ってるのは、サウジとアラブ首長国連邦。

それとどう関係づけたものかは難しいところながら、傭兵を出してるスーダンのバシール大統領は、先ごろプーチンに会って、ロシアとの協力を頼みにしているんです、と何かびっくりするようなことを言っていたので話題になっていた。

お会いできることをずっと夢見ていました、とか言い出し、長い友好を喜び、さらに、

この地域で我々が直面している問題は、米国の介入が引き起こしていると我々は信じています。我々の国で起きたこと(ダルフールと南スーダン問題のこと)も同じ根っこ、米国の外交方針によるものだと考えています。結果として、我が国は2つに分かれ、状況はますます悪くなりました。我々は、侵略的な米国の行動からの保護を必要としています。

We believe that the problems the region is now facing have been caused by US interference. We think the situation that developed in our country (the same applies to Darfur and South Sudan) has the same roots – US policy. As a result, our country split into two parts, which made a bad situation worse. We need protection from aggressive US actions. 

http://en.kremlin.ru/events/president/news/56163

 

以降も長々続くんだが、いやぁ、私はクレムリンのサイトで多数の大統領、首相のスピーチのスクリプトを読んだけど、こんな人は初めて見た。

で、どうしてこうなるかというと、要するに、50年代あたりに独立した後ソ連に保護されていた国々が、ソ連崩壊とともに英、米、またはNATO諸国の経済的、軍事的餌食になって、それでも適当に納まるならともかく、結果から見ればむしろ戦乱の場に利用されたような恰好になってるからでしょう。もう少しいい状況を作ってくれるのかと思えば、そんなんじゃなかったなと誰しも思ってるところに911が来て、イラク戦争が来て、多少は収まったかと思ったら今度は、アラブの春介入とシリア、リビア、ウクライナのシリーズが来てという、「永続戦争論者」たちの勃興こそ問題だということ。

イエメンなんかはアルカイダが最も早くから跋扈していた場所だと思う。というか、ここらへんを見ていると、アルカイダって原初的に誰の支援なのか、少なくともアメではないようにしか思えない。やっぱり英&イスのコンビだったんだろうか。わかりませんが異常な展開だったなとあらためていろいろ思い出す。

 

いずれにしても、これも一つのゴルバチョフの罪といったら気の毒だが、しかし、いやほんと、かかってるものはロシアだけじゃなかったんだからさ、もっと慎重にやるべきだったでしょう。もちろん、ソ連がいなくなった、それ全部支配してやる!と戦争を繰り広げた人たちが一番悪いわけですよ。しかし、悪人はかつてもいたし、1990年にもいたし、今もいる。であれば、ソ連さんにはもっと慎重でいてもらいたかったし、もちろん、ソ連を無理やり倒すために尽力した日本を含む西側世界にも責任がある。

ここもまたこのケースでしょう。

ロシアのプーチン大統領が1年前、ドイツの「Build」紙とのインタビューで、過去25年間の西側の取り組みの間違いをいろいろ指摘していたのだが、それを受けてインタビュアーの方が、あなたたちの方にも間違いはあったのでは、と尋ねた。するとプーチンは、

「ありました。私たちは、自分たちの国益を強く主張できていませんでした。最初からそうすべきであったのに。そうしていれば世界全体はもっとバランスの取れたものとなっていたかもしれません。

Vladimir Putin: Yes, it has. We have failed to assert our national interests, while we should have done that from the outset. Then the whole world could have been more balanced. 

http://en.kremlin.ru/events/president/news/51154

と言っていた。

これはつまり、ゴルバチョフ、エリティン時代にソ連を無効化するかのような行動を放置したことによって、バランスが一気に崩れたことを指しているんだろうと思う。

とりあえず過去25年の恐怖時代は終わりつつあるんだと思う

 

1989年のベルリンの壁の崩壊は、ドイツにとってのみ益のある、実に浅はかな幕の引き方だったとしみじみ思う。世界はそんな簡単なものではなかったのですよ。かかっていたステークはもっとずっと大きかった。何もソ連を永遠に残せといっているのじゃない。もっとやり方があっただろうということ。

そしてこれ以降の28年間は、当初の多幸感をよそに、最終的には the Westにとって、悔いの残る時代だったとも思う。

「勝った」と思ったのなら、どうして調和と建設のために働くことができなかったのでしょう?

まき散らされた分離と支配、そして evil(邪悪)と破壊の思想が一日も早く下火になることを祈るばかり。

こういう人のような考えを優勢にするのは大間違い。

ブレジンスキー死去

 


 

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『ソ連撤退地帯にカオスを広げた西側』 (ローレライ)
2017-12-05 06:10:05
『ソ連撤退地帯にカオスを広げた西側』は独奥土露四帝国解体後『ベルサイユ体制下のヨーロッパの世界的リピート』となった!

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