動画で楽しむDano(422)

2024-02-09 18:56:27 | Dano Movies(洋)
John Mellencamp Love and Happiness


ジョン・メレンキャンプといえば、私の世代では、彼がまだジョン・クーガーを名乗り、「ジャック&ダイアン」で全米№1ヒットを獲得し、大ブレイクした頃を思い出すだろう。1982年のことだ。後になって、この曲のアレンジをミック・ロンソンが手伝っていたこと、レコーディングにもギタリストとして参加していたことを知り、あのギターはなるほどミック・ロンソンか、と思った次第。

ギターをかき鳴らし、シンプルでストレートに激しくロールする、彼のようなスタイルが「ハートランド・ロック」としてカテゴライズされていたことを私は後になって知るのだが、これは、労働者にフォーカスした、シンプルにしてルーツ・ミュージックに根ざしたロックであり、失業や町の衰退、困難な人生における幻滅や郷愁を歌い、単なる娯楽を超え、音楽には社会的、共同体的な目的があると考えるロックなのだそうだ。そのカテゴリーにはボブ・シーガーやブルース・スプリングスティーン、トム・ペティといったミュージシャンたちが含まれていて、なるほどメレンキャンプはウィリー・ネルソンやニール・ヤングとともに「ファーム・エイド」を企画し、現在も支援活動を続けているわけだから「ハートランド・ロック」の理念に忠実と言えるだろう。「ファーム・エイド」とは、ボブ・ディランの発言「アメリカにいる農家の人たちに対しても(ライブエイドと)同じことができたら素晴らしいと思わないか?」を一つのきっかけとして、経済的に危機的な状況にあるアメリカの農民たちを支援するチャリティー・コンサートで、1985年から現在まで続いている。

そんなメレンキャンプであるが、彼は1951年に生まれ、14歳の頃には最初のバンドを結成した。1972年にビンセンズ大学に入学するも、薬物とアルコールに溺れる日々を過ごしたという。大学を卒業する前に薬物とアルコールを断ち、ミュージシャンを目指しニューヨークへ向かう。1976年にジョニー・クーガー名義でアルバムをリリースしたが、商業的には失敗。以後、紆余曲折ありながら1980年頃から少しずつ楽曲が売れるようになり、1982年5枚目のアルバム「American Fool」で大ブレイクした。その後、1983年からはジョン・クーガー・メレンキャンプとして活動するようになり、オルタナティブ・カントリーの始まりと言われる8枚目のアルバム「Scarecrow」をリリースした。1991年からは本名のジョン・メレンキャンプとなり、11枚目のアルバム「Whenever We Wanted」をリリースした。このアルバムでは彼の原点であるロックンロールに立ち返ることをテーマにしていたそうだ。

上の動画はこのアルバムの最初の曲「Love and Happiness」のプロモーション・ビデオで、バックバンドのギタリストがダンエレクトロのショートホーンらしきギターを弾いているのが見える。このギタリストが誰かといえば、長年メレンキャンプのバンドで活動していた Mike Wanchic だろう。この映像ではヘッドの部分がはっきり見えないので判断が難しいが、1991年頃であれば、ダンエレクトロではなく、ジェリー・ジョーンズかもしれない。



実際 Mike Wanchic はジェリー・ジョーンズのUシェイプの12弦ギターを弾いている画像もあることから、その可能性は高いと思われる。

Mike Wanchic で検索してみると、楽器のオンラインマーケットプレイスである Reverb でショップを立ち上げ、彼がレコーディングで使用した機材を販売しているとのことだったが、現在そこには何も出品されていなかった。

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