動画で楽しむDano(413)

2023-03-25 20:34:52 | Dano Movies(洋)
Måneskin - ZITTI E BUONI (Official Video – Sanremo & EUROVISION 2021 Winners)


今から7年ほど前、この「動画で楽しむDano」において、ユーラシア大陸を周遊しながらダンエレクトロ・プレイヤーを探すという企画をやったことがあって、イタリアのミュージシャンたちもいくらかは紹介したのだったが、その頃はこのマネスキン、中学生くらいの子供たちがようやっとバンドを結成したかしないかといったところだったわけで、私が見つけられなかったのも当然のことだったわけだ。

さてこのマネスキン、モーネスキンと表記されることもあるが、どうやらマネスキンに統一しようという動きがあるそうなのでそれに従うが、イタリアのロックバンドである。2021年にサンレモ音楽祭やユーロビジョンで優勝してからイタリアのみならず全世界へ知られるようになり、昨年には初来日もして、日本でも話題になったが、メンバーはまだ20代前半の若いバンドなのである。彼らの音楽性はロックにラップやヒップホップ、レゲエやファンクなどいろいろな様式が混ぜ合わされたもの。

このバンドの女性メンバー、ヴィクトリア・デ・アンジェリカがダンエレクトロのロングホーンベースを複数本所有し愛用していることから、ダンエレクトロがそれまで楽器に興味のなかったような人にまで注目されるようになった様子は、 Twitter の書き込みなどからもうかがい知れたくらいだったので、本来ならもっと早くこのブログで取り上げるべきだったのだろうが、ここ数年は更新を怠けていたので仕方のないところなわけで。
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動画で楽しむDano(412)

2023-03-19 18:06:25 | Dano Movies(洋)
THE CURE - Boys Don't Cry LIVE @ FIB Benicàssim Festival 2005


ザ・キュアーは1978年に結成されたイギリスのバンドで、ポスト・パンクやゴシック・ロックなどと呼ばれるシーンから登場した。スージー&ザ・バンシーズやジョイ・ディヴィジョンとも共通する、暗くて陰鬱な側面を持ちながらも、それとは反対の、明るくポップな側面が同居しているのがザ・キュアーの音楽的な特徴と言えるだろう。

彼らの長い活動歴の中では、当然のことながらメンバーの入れ替わりは激しく、活動開始から一度も脱退していないのは、ロバート・スミスだけである。とはいえ、このロバート・スミスにしても1982年から1984年頃までは、スージー&ザ・バンシーズのメンバーとして活動していたこともあり、いわゆる「バンド存続の危機」といった状況には何度となく直面してきた。しかしながら、それらの危機を乗り越え、いかにもイギリス的といったダークなイメージを持ったバンドとしては世界的、セールス的にも成功し、現在に至っているというところである。

この映像は2005年のライブで「Boys Don't Cry」が演奏されているが、この時期に再加入していたポール・トンプソンがダンエレクトロの56U3を弾いている。この他にもショートホーンのDC12を弾いたりすることもあり、この頃のポール・トンプソンはダンエレクトロをよく使っていたようだ。
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2023年のダンエレクトロ

2023-03-18 11:01:38 | Dano Info


ダンエレクトロの新製品、今回は Divine シリーズの新しいバージョンである。

Divine とは、2、3年ほど前に、ダンエレクトロがオリジナルでいうところの「デラックス」をリイシューしたモデルのことである。「デラックス」というのはその名の通り、化粧板が貼られたメゾナイトをトップ材とし、ボディのエッジにはバインディングが施されるなど、見た目的に高級感が醸し出されるようなつくりとなっているのが特徴であるが、リイシューモデルでは、リップスティック・ピックアップが2基搭載という仕様で、ピックガードなしのタイプにフレイムメイプルとダークウオルナットの2色があり、よりオリジナルに寄せた感じのピックガード付きのタイプにはホワイトの、合わせて3色がある。この Divine が発売されたことは当然知っていたのだが、この Divine と緑のU2をリイシューした JADE 57 についてはブログに紹介記事を書くという作業を怠ってしまった。

今回の新しい Divine の仕様であるが、特徴的なのは3ピックアップとなっていること。オリジナルにも3ピックアップのモデルはあったが、音色の調整はそれぞれのピックアップに付随するトーンとボリュームのコントロールによるもので、音色はそのままに全体の音量を調節するためにはマスターボリュームでという、いささか面倒なものだった。今回のリイシューモデルはストラトキャスターのように5wayのセレクタースイッチで音色を切り替えるようになっている。トーンやボリュームもいつものようなコンセントリックノブではなく、1トーン、1ボリュームとなっている。その他、ナットもいつものようなアルミニウムではなく、ボーンナットとなっているとのこと。

今回の新製品についてもダンエレクトロの公式ウェブサイトにはまだ何もアップされていないが、レッド、ブラック、ブルーメタリック、ダークバーガンディーの4色展開となるそうで、価格は799ドルだそうだ。日本での発売がいつになるかはわからない。
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デヴィッド・リンドレーとダンエレクトロ

2023-03-04 15:53:46 | Music Life
David Lindley 1982 08 28 Rockpalast


訃報は続く。デヴィッド・リンドレーが死去。ここ数か月間は体調がおもわしくなかったという。78歳だった。

デヴィッド・リンドレーは1944年、カリフォルニアで生まれた。彼の父親は音楽好きで、韓国民謡やインド音楽を含むレコードコレクションを持っているような人だったという。デヴィッドさんも音楽好きで、子どもの頃からフィドルやウクレレ、バンジョーを演奏するようになり、コンテストで何回も優勝するくらいの腕前だったそうだ。

60年代に入ると、フォークリバイバルの流れでクラブに足繫く通うようになったデヴィッドさんは、フラメンコやロシア民謡、インド音楽など様々なワールドミュージックにのめりこむようになる。そういう意味では、デヴィッド・リンドレーは20世紀初頭から民俗学者や音楽学者らによって行われるようになったフィールド・レコーディングによる世界各地での民謡の採集と資料の作成・整理といった活動の成果を自らの血肉としていったのだと言えるだろう。

デヴィッド・リンドレーが最初のバンド「カレイドスコープ」を結成したのは1967年。バンドが解散した後の1970年代は、ジャクソン・ブラウンのギタリストとして活動するとともに、セッション・ミュージシャンとして多方面で活躍、ライ・クーダーと並び称されるスライドギターの名手として脚光を浴びる。1981年には自身のバンド「エル・ラーヨ・エキス(スペイン語で「X線」の意)」を結成、4枚のアルバムを発表した。ロックやカントリー、ブルースにワールド・ミュージックといった様々な音楽要素が混然一体となったユニークなスタイルは高く評価された。

デヴィッドさんは、フィドル、ウクレレ、バンジョー、マンドリン、ギター、スチールギター、ウード、ブズーキ、ワイセンボーンなど数多の弦楽器を演奏するマルチ・インストゥルメンタリストであるが、とりわけ、テスコやダンエレクトロといった50年代、60年代にシルバートーンブランドで通信販売されていたギターを愛用することで界隈でも知られていた。それまでまともな楽器として扱われていなかったこれらのギターに独特な音色の魅力があることを世界に知らしめた彼の功績は大きい。



上の動画はドイツの音楽番組「ロックパラスト」での1982年のライヴであるが、デヴィッドさんは序盤(「She Took Off My Romeos,」「Bye Bye Love」)と中盤(「Twist and Shout」)でシルバートーンの1457、序盤(「Premature」)とアンコール(「Talk to the Lawyer」)でダンエレクトロ・デラックスを弾いている。十何年か前は、曲ごとに分割された動画が上がっていたのだが、今は全部一つなぎになった動画しかないのだった。
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動画で楽しむDano(411)

2023-03-03 09:45:29 | Dano Movies(洋)
Paul McCartney - Band on the Run (feat. Dave Grohl) (Glastonbury 2022)


グラストンベリー・フェスティバルは1970年に開催された「ビルトン・ポップ・アンド・ブルース・フォーク・フェスティバル」に起源を持つ大規模野外音楽フェスである。2020年と2021年はコロナ禍で開催中止となったが、2022年に2年ぶりに開催となった。

今回のフェスではポール・マッカートニーが出演し、フー・ファイターズのデイヴ・グロールとともに「バンド・オン・ザ・ラン」を演奏した。ここでデイヴ・グロールはシルバートーンの1303を弾いている。デイヴさんはダンエレクトロの4011を弾いている写真もあったりするので、わりとダンエレクトロが好きなのかもしれない。
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