だいずせんせいの持続性学入門

自立した持続可能な地域社会をつくるための対話の広場

おなかの中からESD

2007-06-27 01:24:54 | Weblog
 現在の私の仕事の中心的なもののひとつが、この地域で持続可能な開発のための教育ESD(Education for Sustainable Development)をすすめていくことだ。持続可能な社会とは、一言で言えば、生態系の中で生きる社会である。グローバリズムに対抗するバイオリージョナリズム(生命地域主義)に基づく社会である。いのちの循環の中に生きていることを実感できる社会と言ってもよい。 . . . 本文を読む

環境問題はウソかマコトか

2007-06-21 22:51:49 | Weblog
 武田邦彦『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』洋泉社2007年がベストセラーである。最近では職業柄「あの本、どう思います?」とコメントを求められることが多くなってきた。私は今まで読んでいなかった。読みもしないで「私は武田先生とほぼ同じ考えです」と答えてきた。私は何度か武田先生と対話したことがあり、私が勤める名古屋大学大学院環境学研究科の授業で講義をしていただいたこともある。タイトルを見ただけで . . . 本文を読む

旅の僧

2007-06-17 22:23:09 | Weblog
 私は大学を出るのに7年かかった劣等生であった。大学に入って一年目、都会での新しい暮らしにうまく適応できず、勉強をする気もまったくなくなり、なにもかもいやになってぷいと旅にでた。無責任な話である。その旅の中で、ふと海が見たくなって、京都から歩いて日本海まで行ってみた。野宿しながらの乞食旅行である。  高校の時に、年に一度全校をあげて40kmほどの道のりを歩くという「強歩大会」なるものがあり(どん . . . 本文を読む

手抜き農作日誌(4)

2007-06-17 00:48:12 | Weblog
 なにごとも自分でやってみなくては、と休耕地を借りてはじめた農作も2年目に入った。トマト、ナス、キュウリの定番夏野菜以外に、エダマメ、スイカ、ラッカセイにサトイモ。虫よけにとエゴマを周囲に播いた。それほどひんぱんに畑に通えるわけではなく、いきおい粗放な農作になる。収穫量や質を追求するのではなく、どこまで手抜きしてそれなりに収穫できるか、という実験をしているようなものだ。  苗を植えてから活着す . . . 本文を読む

日本の中のラテンアメリカ

2007-06-15 01:25:33 | Weblog
 愛知県豊田市の保見団地を訪問した。県営と公団の住宅が集まっている美しい緑の中の団地街だ。人口の半分以上が外国籍の人々であることで全国的に有名である。団地内の看板や表示はすべて日本語とポルトガル語の併記だ。そんな公団住宅の一角で外国籍のこどもたちへの学習支援をしているNPO法人こどもの国の活動を拝見した。  この団地に日系ブラジルを中心とする外国人が集まりはじめたのは90年代後半からのことであ . . . 本文を読む

風森まちの研究(4)クオリティ・オブ・デス

2007-06-04 12:34:57 | Weblog
 風森まちのお気楽日記では、ある老人の死を描いた。前の日まで元気でぽっくり死ぬという想定で、葬式ではまちのみんなから昔のエピソードが披露されたりして、みんなに祝福されて墓場へと運ばれる。墓場はまちが見下ろせる山の中腹で、そこに土葬されて土に返る。墓場が混んでくれば別の場所に移動する。元の場所は木々が生え森林となる。つまり別のいのちの糧となって「生まれ変わる」というわけだ。  かつてのように経済成 . . . 本文を読む