だいずせんせいの持続性学入門

自立した持続可能な地域社会をつくるための対話の広場

新年のごあいさつ

2011-12-31 23:46:06 | Weblog
 激動の2011年が終わりました。3月11日で世界が変わりました。日本に住む誰もが、放射能とともに生きていかざるをえなくなったことは、一つの時代を画すものとして、強調してもしすぎることがないほどの、重大なできごとです。これまでの人類の被曝経験から言えば、数万人から数十万人という規模で、何らかの健康被害が発生しかねない状況のなかで、これをゼロをめざして、できることは何でもやっていかなくてはなりません . . . 本文を読む

原発震災(46)被曝について学ぶ

2011-12-30 19:35:25 | Weblog
「今日の放射線防護の基準とは、核・原子力開発のためにヒバクを強制する側が、それを強制される側に、ヒバクがやむをえないもので、我慢して受忍すべきものと思わせるために、科学的装いを凝らして作った社会的基準であり、原子力開発の推進策を政治的・経済的に支える行政的手段なのである。」中川保雄『増補・放射線被曝の歴史』明石書店2011年p.225  私は、10年ほど前に研究科の放射線防護のための委員会として . . . 本文を読む

原発震災(45)現像

2011-12-29 21:46:55 | Weblog
 政府は福島第一原発事故について、すべての原子炉が「冷温停止状態」に至ったとして、「原発における事故収束」を宣言したものの、福島県議会はこれに反発、収束宣言を撤回するよう求める決議を出した。細野原発事故担当相は「『収束』という言葉を使うことで事故全体が収まったかのような印象を持たれたとすれば、私の表現が至らず、反省している」と述べたと伝えられる。はからずも政府は、原発事故を「過去のもの」にしたいと . . . 本文を読む

モノの値段について

2011-12-26 11:56:24 | Weblog
 農村に行って農家の話など聞き、また自分でもままごとのような農作をやってみて思うのは、食べ物を作るというのはなかなか時間も労力もかかるということだ。それでいて農家の収入は少ない。いきおい農家は忙しい。 高度成長期以前の農村の話を聞くと、朝は夜明けと共に起き、田起こし、田植え、草刈り、稲刈り、脱穀、山仕事、水路や道路の修理・・・である。一日四食、五食という生活だったというが、それはそれくらい食べなけ . . . 本文を読む

独立運動

2011-12-11 23:04:05 | Weblog
 岩上安身さんのインデペンデント・ウェブ・ジャーナルIWJの設立一周年記念のシンポジウムとパーティに参加した。第一部のシンポジウムは、岩上さんがインタビューを重ねてきた識者による、原発、TPP、日米関係についての討論だった。  わかりやすく熱のこもった、なにより体系的な討論だった。原発もTPPも、アメリカが自国の国益を達成するために、日本に強引におしつけたものだった。そして、もちろん、日本の政財 . . . 本文を読む

祈りについて

2011-12-03 14:39:39 | Weblog
 いろいろな責任や義務や締め切りが、綱渡りをしつつ、ばたばたと一段落した。今日はなんだかエアポケットのような一日だった。少しおちついて心の中を振り返ってみると、せっぱつまった思いとか、プレッシャーとか、やはりいろいろと心の底に澱のようにたまっていることが分かる。  ただ、思ったこと、願ったことはあらかた実現している。今回の本の出版はその代表的なものだ。自分の研究成果について、学術書ではなく、一般 . . . 本文を読む