備忘録

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『嘆きの王冠 ホロウ・クラウン リチャード3世』

2017-07-04 07:14:12 | 映画感想
リチャードの独りチェス、
からの独白、そして、上半身が露わに。

この瘤を見せる手法は初めて見たかも。
映像だから出来る特殊効果と、
どうなっているのか、分かる映像。

その後、次兄クラレンスを陥れる。
ただ、自分の手は汚さない。
あくまで、長兄エドワードがクラレンスを処刑。

また、リチャードの参謀のバッキンガム紹介。

二人の兄が死に、次はエドワードの息子二人に。

長男のエドワード五世は聡明で、あまり話さない。
次男のヨーク公はポイントを押さえ、リチャードの怒りを買う。

二人をロンドン塔に幽閉し、
自身は死んだ兄の為に祈るリチャード。

そこに、市民をひき連れた
バッキンガムが、リチャードを王へと懇願。
勿論、ここまでが、リチャードの思惑で、
皆のススメにより、即位する事を決める。

その時、バッキンガムがリチャードを見るが、
リチャードはバッキンガムを見ず、
王になることへの喜びの笑みを浮かべる。

これが、バッキンガムの離れるキッカケか?

その後、王子二人の暗殺をバッキンガムに
命令するが、直ぐに同意しないバッキンガム。

代わりに、ケツビーを手元に置き、
バッキンガムとも、距離を置くリチャード。

進軍してくるリッチモンド軍。
それに対し、指を叩くリチャード。
この音が馬の蹄のような音。
(この効果音、何度も出てくる)

決戦前夜。
健やかに眠るリッチモンドに対し、
悪夢を見るリチャード。

自分が陥れた人物に、次々と
『絶望して死ね』と言われ続ける。
その際、死者を召還するのが、
マーガレットの鏡。

決戦、当日。
リチャードは進軍するが、落馬してしまう。

馬を連れてくるように、叫ぶが、
その声も空しく、雨が降りだす戦場。

そこに現れるリッチモンド。
一騎打ちになるが、
五体満足の敵には叶わず、とどめを刺される。

その瞬間、マーガレットの持つ、
死者の鏡に自分が映し出される。


ヘンリー7世の即位。
リチャードの部屋にはチェスの駒が。

そして、死者累々の戦場に立つ、マーガレット。


リチャード3世@ベネディクト・カンバーバッチ
次々と人をハメ、王座にのし上がる。
それに全くの違和感の無いアクドい表情。

声色を変えて、色々と、
独白やら説得やらを進めていく。
生声を聞く機会がマレなので、
ここまで、自在に変えるのか、と。

独白がカメラ目線という斬新さ。

そして、あまり、せむし感が無い。
これは映像だから目立たない?


バッキンガム公@ベン・ダニエルズ
リチャードの側近。
忠実な家臣、でも、
何処でリチャードの心が離れたのか、
あるいは、バッキンガムの心が離れるのか。

前回見た、アルメイダ版がいつの間にか、
裏切っていたので、今回は注目していたら、
上記の箇所で、離れていった。


マーガレット@ソフィー・オコネド
女性陣で、母親セシリー以上に印象を残した女性。
今回、完全に脇役で、メインではないのに、
サブリミナルのように登場し、印象を残す。

マーガレットの呪い、が如実に。


リッチモンド(ルーク・トレッダウェイ)の声が
甲高い、とか、ヘイスティング(ジェイムス・フリート)
がアワレキャラ、とか、ロンドン帰還や即位の時の
司教(アラン・デイヴィッド)の声が良い、
とかは有ったけど、メインキャラと
同じくらいに目立つキャラが少ない。


ともかくアルメイダ版がそこまでのインパクトが
無かったので、舞台だと限界が有る作品なのかな、
と思っていたけど、映像でここまで当時の衣装や設定が、
忠実に再現され、凝った演出になると、引き込まれる。

あとは、カンバーバッチの悪人キャラ。
ホームズとハムレットでしか知らないけど、善人よりは、
こういう悪巧みをはかる役の方が、見ていて面白い。


シェイクスピアは、日本語で一度、
観ないと、ストーリーと人間関係が把握出来ない。
日本人じゃないと、見分けがつかない面も。
ただ、とりあえず、人間関係は把握したが、
過去の上演記録をみると、仲代氏版が観たかった。
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