王者 西岡利晃 VS 挑戦者 ラファエル・マルケス
西岡 判定勝利
考察 ~西岡~
初回は両者も観客もfeeling out time。
インタビューでも語っていたようにジャブの伸びには面食らった。
ただし裏返せば、王者の左に最大限の敬意を払っていることの証明。
なればclean effective punchを競うのみ。
脚を使うという予想は反時計回りの意だったが、
時計回りを基軸にスポットごとに左フックと左ストレートのバリエーションを
当てられたことが大きかった。
また防御については冴えを見せたというよりも
予想外の相手の攻撃オプションが自身の特性にある程度ハマったという
嬉しい誤算(?)というかツキもあった。
ジャブに対してはフットワーク主体で距離を作り、
ストレート系のパンチに対してはスリップ、パリー、
左の打ち込み後の相手の返しの左フックはダッキングで尽く空を切らせた。
そして相手の消耗に合わせて左が当たり、それが小さな右の返しにつながる好循環。
最高の誕生日プレゼントを貰った気分だ。
今後の予定としてアルセ、ドネア大歓迎。
R・ラモスとの統一戦で下田のリベンジ?
またまたセニョール本田、ご冗談を。
ところで次戦で引退ってマジですか?
考察 ~マルケス~
豪快に倒すか豪快に散るかの二択かと思い込んでいたが、
陣営の選んだ戦略は、早い段階で微差を奪って守り抜くこと。
そしてリーチ差と柔軟性を活かした左ジャブによって最初の3ラウンドは
ポイント奪取に成功したものの、それによりスキル、スタミナを争う展開となった。
結果として取れたラウンドは1、2、5、6、12(管理人採点)となった。
現地の公式採点は fair and firm なものと評価したい。
ジャブによる牽制に主眼を置いたプランは正直予想外だったが、
決定的な一発だけはもらうまいというdeterminationは本物だった。
ジョニゴンを吹っ飛ばした左の一撃の秘訣が右足の2段階の踏み込みにあることを
事前に研究済みで、足踏みのいくつかは故意だろう。
互いに右と左の溜め合いで、リアルタイム観戦中には心拍上がりっぱなしだったが、
見返してみるとラファエルの主導権はラウンド開始直後がほとんど。
挑戦者の目に見える形のプレッシャーは、王者の目に見えないプレッシャーに
飲み込まれた形になってしまった。
単発の威力は挑戦者の方があるかなと感じていたが、実際は互角か、やや落ちるか。
全盛期なら……という声もあちらでは聞こえてくるが、
それこそ Styles make fights. で冒頭述べたような、
倒すか倒されるかのエキサイティングな試合になっただろう。
ただこの日は力がどうこうではなく、技術、駆け引き、メンタルで敗れた。
西岡 判定勝利
考察 ~西岡~
初回は両者も観客もfeeling out time。
インタビューでも語っていたようにジャブの伸びには面食らった。
ただし裏返せば、王者の左に最大限の敬意を払っていることの証明。
なればclean effective punchを競うのみ。
脚を使うという予想は反時計回りの意だったが、
時計回りを基軸にスポットごとに左フックと左ストレートのバリエーションを
当てられたことが大きかった。
また防御については冴えを見せたというよりも
予想外の相手の攻撃オプションが自身の特性にある程度ハマったという
嬉しい誤算(?)というかツキもあった。
ジャブに対してはフットワーク主体で距離を作り、
ストレート系のパンチに対してはスリップ、パリー、
左の打ち込み後の相手の返しの左フックはダッキングで尽く空を切らせた。
そして相手の消耗に合わせて左が当たり、それが小さな右の返しにつながる好循環。
最高の誕生日プレゼントを貰った気分だ。
今後の予定としてアルセ、ドネア大歓迎。
R・ラモスとの統一戦で下田のリベンジ?
またまたセニョール本田、ご冗談を。
ところで次戦で引退ってマジですか?
考察 ~マルケス~
豪快に倒すか豪快に散るかの二択かと思い込んでいたが、
陣営の選んだ戦略は、早い段階で微差を奪って守り抜くこと。
そしてリーチ差と柔軟性を活かした左ジャブによって最初の3ラウンドは
ポイント奪取に成功したものの、それによりスキル、スタミナを争う展開となった。
結果として取れたラウンドは1、2、5、6、12(管理人採点)となった。
現地の公式採点は fair and firm なものと評価したい。
ジャブによる牽制に主眼を置いたプランは正直予想外だったが、
決定的な一発だけはもらうまいというdeterminationは本物だった。
ジョニゴンを吹っ飛ばした左の一撃の秘訣が右足の2段階の踏み込みにあることを
事前に研究済みで、足踏みのいくつかは故意だろう。
互いに右と左の溜め合いで、リアルタイム観戦中には心拍上がりっぱなしだったが、
見返してみるとラファエルの主導権はラウンド開始直後がほとんど。
挑戦者の目に見える形のプレッシャーは、王者の目に見えないプレッシャーに
飲み込まれた形になってしまった。
単発の威力は挑戦者の方があるかなと感じていたが、実際は互角か、やや落ちるか。
全盛期なら……という声もあちらでは聞こえてくるが、
それこそ Styles make fights. で冒頭述べたような、
倒すか倒されるかのエキサイティングな試合になっただろう。
ただこの日は力がどうこうではなく、技術、駆け引き、メンタルで敗れた。
長谷川がモンティエルに負けて以来心のどこかにかかっていた靄がスッキリした感覚です。
試合は予想していたほどエキサイティングにならなかったのでやや拍子抜けした感はありましたが、その分ペース争いと目に見えぬ距離の探り合い、フェイントの掛け合いとテレビの前にいるだけでものすごく疲れました。
技術戦となった格好ですが管理人さんの言うとおり終盤は近い距離での打ち合いだったので現地でも高評価を得られればと思います。
しかし序盤のジャブの刺しあいでマルケスの距離が予想以上に遠く西岡が一時的とは言え不利だったことに驚きました。
マルケスは激闘屋の印象が強いですが元々カウンターの名手でありナチョ門下ですから技術があって当然ですね。
今宵は西岡の勝利を祝してまる徳で乾杯、と行きたいところですがやることがあるのでしばらくパソコンとにらめっこです。
次のドネア戦も問題なく決まるといいですね。
結果的には西岡選手が距離を掴んでいないうちに攻め切らなかったのは失敗でしたね。
左ストレートが上下に当たりだしてからの西岡選手のパフォーマンスはほぼ完璧だったと思います。
まる徳ですか。私もそろそろ行きたいなあと思っています。関西在住なのですか?私は実は西岡と同じ尼崎市民です。
Unknownさん - 予想については結果だけ的中しました。マルケスがあれほどジャバーになるとは思いませんでしたし、西岡が左ストレートをボディに持っていった数も予想以上でした。結果論ですがマルケス側は倒しにいくリスクの高さと技術的に封じ込もうとするハードルの高さを見誤ってしまったようです。
ちなみに次戦の噂のある、アルセとドネアでは私の考えではアルセにはKOで勝てると思います。しかしドネアは・・・いいイメージがわきません。最悪はKO負けをするのではないでしょうか?管理人さんはどう感じますか?
この試合の12ラウンドみたいに乱打戦に付き合わなければ、アルセに80%はストップ勝ちできるでしょう。アルセのサウスポー嫌いは筋金入りなので、実現の可能性は低そうですけど、WBOとの統一戦というのは長谷川が開きかけたもう一つtの歴史の扉を開くことになりますね。西岡はドネアには勝てそうにないです。これは私も何度か本ブログで書いています。私はそれぐらい悲観しています。ただ、西岡という不世出のボクサーの優秀の美にはふさわしい相手だと考えます。
できればいくつかの試合の評価まで聞いてみたいですが、多忙故それは難しそうです。
しかしマルケスは潔くないですねえ。
もっともメキシカンにとって「負けたらリマッチ要求」「ひどいKO負けしても現役続行」「引退してもカムバック」あたりは常識でしょうか。
図太いメンタリティは他の日本人選手にも(一部)見習ってほしいとは思います。
メキシカンに潔さを求めても仕様がないと思います。日本人とは精神構造が異なる、といいますか、メキシコ人は日本人ほどボクシングに精神的な深みを求めていないように思います。あちらは出処進退については、地位や威厳の問題ではなく、肉体的なダメージの問題なのでしょう。翻って日本は、これとは逆になっています。これは善悪や正誤で二分割される事柄ではないですね。