2013年1月18日(金) 心は
自分を信じて♪ 嬉しい 楽しい ありがとう♪
マーティン・セリグマン氏が書いた「オプティミストはなぜ成功するか」を読みました。この本には楽観主義者はすべてがうまくいき、悲観主義者はうまくいかないと書いてあります。
この本でなるほどと思ったことは、人は悪いことやいいことが起こった時の自分への説明によって、いい方向や悪い方向へいくと書いてあることです。
例えば、自分に何か悪いことが起こった時、それを一時的なものと考えるか永続的なものと考えるかで、人生が良くもなり悪くもなると言うのです。だから、楽観的な考えの方がいいと書いてあります。
そして『自分の楽観度をテストする』というのがあり、約15分かけて48問の質問に答えます。質問の答えにはAとBがあり、そのいずれかを選ぶ方式です。
このテストでは「永続性」と「普遍性」と「個人度」がわかるようになっています。
「永続性」は、例えば悪いことが起こった時、自分はずっとそういう状態が続くのだと考えるか一過性の出来事と考えるかということです。また、良いことが起こった時も同じで、それがずっと続くと考えるのか一過性と考えるのかで違ってきます。
「普遍性」はある出来事を広げてみるのか、それともたまたま起こったと考えるのかということです。これも良いことや悪いことが起こった時、それをすべてのことに広げて考えるのか、その事柄だけに限定して考えるかによって違ってきます。
「個人度」というのは、高い自尊心を持ってものごとを楽観的にみるか、それとも低い自尊心で物事を悲観的に見るかということです。
早速このテストをやってみたところ、予想に反して意外な結果が出ました。次は私のテストの結果です。
●「永続性」は、『普通』でした。楽観的でもなく悲観的でもないということです。
●「普遍性」は『非常に悲観的』で5段階の一番下です。
●「個人度」も『非常に自尊心が低い』ということで、これも5段階の一番下です。
●良い出来事に対する考え方は、『やや悲観的』で、5段階の下から2番目。
●悪い出来事に対する考え方は、『非常に悲観的』で一番下です。
●最後に、これらの結果を総合すると『非常に悲観的』で一番下した。
私の今の生活は、会社員時代と比べると格段にストレスがなく、また、退職後心が前向きになるようなコーチングやNLPを学んだので、自分では楽観的で前向きな考え方をしていると心から信じていました。ところが、テストの結果では完全に悲観的な考えの持ち主という判定です。「あれっ?」と思いました。
私のような結果の悲観的な考えの人には、次のような悪いことが起こると書いてあります。
(1) うつ状態になりやすい(エッ?うつ?)
(2) おそらく才能以下の業績しかあげていないと思われる(エッ?(笑))
(3) 健康状態は(そして免疫機能も)十分ではないだろうし、これから年を取るにつれてさらに悪化する可能性がある(エエ~ッ!(笑))
(4) 最後に、楽しかるべき人生があまり楽しくない(エエエ~ッ!(笑))
そして、責任について書いてありました。楽観的だと判定されるには、自分の責任ではなく、すべて自分以外の人や物の責任にすれば数値は良くなります。私はすべてのことについて、なるべく自分の責任だと考えています。人のせいにしていればものごとが解決できないからです。
悪い出来事が起きた時、自分の責任だと考えた後、「そのことで自分を責める」のか、それとも「前向きな考え方でそれを解決したり、乗り越えようとしたりするのか」では全然違うと思います。しかし、この本ではそれを一緒にして悲観的だとしているのです。このため、私が最悪の悲観主義者になったのだと思います。
著者は昔、何でも著者のせいにする女性と住んでいたそうです。レストランの食事がまずいのも、飛行機が遅れたのも、ドライクリーニングに出した服に折り目がきちんとついていないのも、ヘアドライアーがうまく動かないことも、すべて著者のせいにしたそうです。そこで著者がその女性に言いました。「君ほど悪いことを人のせいにする女性はみたことがないよ」と。するとその女性が言ったそうです。「そうよ。それもあなたが悪いのよ!」(笑)。
この本によれば、何でも人のせいにする人は楽観的ですべてがうまくいき、幸せで健康で長生きするということです。果たしてその女性は幸せで健康的な生活を送ったのでしょうか?
この本には「自分の子どもの楽観度を測定する」テストも載っています。しかし、これをやった子どもは、みんな悲観的だという結果になるかもしれないと思うと、怖くて人に勧めることは出来ません。
この本は1991年に書いてあります。当時としては画期的な学説だったようです。しかしもう20年以上経ち、ポジティブ心理学の研究も進んでいます。
この本の著者であるマーティン・セリグマン氏が、なにか新しい学説の本を出していないかとアマゾンで調べてみました。
すると、明日19日にこの本の新装版が出ます。新装版ということは、多分内容はあまり変わっていないのでしょうね。買おうか買うまいか迷っています。
今日も読んでいただいて感謝します。