陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

米沢市南部地域に不気味な地鳴り音

2011-04-28 00:08:14 | Weblog
 3・11東日本大震災以降、米沢地域でも大小の有感地震は50回を超えている。大震災の時、当地米沢は震度5強、それでも家屋損壊は無かったし、停電・断水をも免れた。この地域は、LPG配送だから家庭用ガスの止まることは殆ど無い。

 米沢市と福島市の間に横たわる標高2000m級の吾妻山は、期せずして福島第一原発からの放射性物質流入を跳ね返す衝立の役割を担った。だが、この山は活火山である。明治26年(1893)6月には噴火して、2人の死者を出した。吾妻山の火山活動については、「吾妻の雪うさぎ」ブログが極めて詳しい。
http://www15.plala.or.jp/you2mori/kazan.html

 今年の<弥生の節句>の日、「福島民報」は、以下のことを伝えていた。


吾妻山噴火の被害予想拡大 火砕流発生、泥流範囲最大2倍に

 福島県と山形県にまたがる吾妻山に関する噴火時の新たな被害予想が2日までにまとまった。従来想定の水蒸気爆発からマグマ噴火に想定を変更。初めて火砕流の発生を予測しているほか、噴火の熱で溶けた雪と土砂が泥流となり、市街地などを覆う範囲は最大約2倍に拡大するとしている。噴石や降灰も大幅に増え、大規模な土石流の可能性もある。

 同日、福島市で開かれた県火山噴火緊急減災対策砂防計画検討委員会・吾妻山作業部会で新想定が示された。従来は明治26年と同規模の水蒸気爆発を想定してきたが、規模が約7倍の約4750~5900年前のマグマ噴火で被害を算定し直した。

 新想定と従来の想定の被害予想は【図】の通り。

 石や灰などの噴出物量は100万立方メートルから700万立方メートルに増大、噴石の到達予想範囲は従来の火口から半径1.7キロまでだったが、半径4キロに拡大し、一部温泉地も含まれる。降灰は厚さ5センチの場所が、これまでの火口から3キロ程度が、15キロ程度に延びる。

 泥流はふもとを流れる河川を流れて市街地に到達することが想定されるが、流れ込む量は一河川当たり従来予測の最大3倍という。また、火山灰などと雨水による土石流も到達範囲が拡大する。関係自治体の火山に関するハザードマップの想定は、過去200年で最大規模の明治26年の噴火を基準にしているが、今回は活火山の定義が1万年のうちに噴火した火山であることに基づき、発生年代を大幅に拡大した。

 部会は今後、宮崎、鹿児島県境にある霧島山・新燃岳(しんもえだけ)の噴火による被害を参考に、監視カメラとセンサー設置、住民や登山客への情報提供体制の拡充などの対策を練る。

 現在、吾妻山の噴火警戒レベルは「1」(平常)で活動は落ち着いている。
(2011/03/03 10:01)


 大震災後1ヶ月を過ぎて、ネットでは吾妻山の噴火をトピックにする向きもあった。それと関連して、吾妻山の北方面、つまり山形県側でも地鳴りが話題になったようである。

 私は知らなかったが、3月中旬から米沢市南部地域で地鳴りを感じる人々がいると言う。我が家の位置は、米沢市東部に相当するが、南部地域とは数kmしか離れていない。年を取ったせいか、耳も遠くなっているので、そうした天変地異に気付かないのだろうか?


米沢で地鳴り相次ぐ 群発地震の影響か?
2011.4.26 23:21

 福島県境に接している山形県米沢市で、「ゴーゴーと地鳴りの音がする」といった住民からの情報が、山形地方気象台や米沢市役所に相次いでいる。気象台では、福島県喜多方市を中心とする規模の小さい群発地震の影響とみており、冷静な行動を呼びかけている。

 気象台によると、3月11日の東日本大震災以降、特に3月18日ごろから米沢市に情報が寄せられるようになった。米沢市役所総務課にも県境に近い南原地区の住民を中心に10件近い問い合わせがあった。

 市役所に寄せられた情報の内容は、「ゴーゴーと音がする」「山の方から地鳴りがする。ドーンという音がするので怖い」「(活火山の吾妻山が)爆発するのではないか」などで、市中心部の住民からは連絡はないという。

 米沢市で隣接する喜多方市役所に問い合わせたところ、同様の情報が寄せられていたことが分かった。

 気象庁によると、震災の影響で、広範囲で地殻変動が起きているという。この影響を受けて喜多方市などでも地震活動が活発化、山形地方気象台の五十嵐文和主任技術専門官は「この活動と関係があるのではないか」と推測している。

 18日ごろからは震度1や地震規模マグニチュード3程度の有感地震が頻発しており、「有感地震でなくても、浅い地震の場合は地鳴りがする可能性はある」(五十嵐専門官)という。

 住民が懸念している吾妻山は、仙台管区気象台の火山センター(仙台市)で24時間監視しているが、26日現在、異常な兆候は出ていない。

 しかし、24、25の両日、有感地震は起きておらず、地震活動も終息に向かっているとみられ、地鳴りも徐々に収まるとみられる。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110426/dst11042623240065-n1.htm


 少し気になるのは、米沢市近郊・西吾妻山麓の小野川温泉のことである。ここの公衆野天風呂<小町の湯>は、掛け流しスタイルで実にのんびり出来る。それで時折出掛けて入るのだが、先日入浴したら何時もより3℃は湯温が高く、長く湯舟に浸ることが出来なかった。熱い温泉が好きなのだけれども、これは実に稀な経験であった。何かこの地域でも、温泉に反映するような目に見えぬ地殻変動が起きつつあるのだろうか?
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1 コメント

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山形に関わる話 (ぐいぐりももんが)
2011-04-28 10:31:39
井上靖の小説に「小磐梯」があり、磐梯山の大爆発を扱っております。
事態が刻一刻と迫る状況を、冷静な筆致で描いていて、読み応えがありました。
全然話は変わりますが、四月中旬、日本からタイへ戻る時、有機ELで有名な城戸教授にそっくりな方がCI便の隣席に座っておられました。余りにそっくりなので、お声をかけようとしたくらいです。たぶん人違いだと思いますが、そんな山形つながりの思い出です。

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