常識を変えよう! Change commonsense

常識が変われば 世界はもっと広がる

衝突を恐れないで事業をデザインする

2021年04月13日 | 日記

以前にも、このブログで書きましたが コーディネイト(coordinate)とは【各部を “調整” して全体をまとめること】です。

ここでの “調整“ とは「ある種の基準・手順・つり合いなどを保つ。矛盾や衝突を避ける姿勢。」つまり〈全体をまとめる = コーディネイトする〉 には《ルールを守り、諍いを避けることが重要視される》といった解釈ですね。

それに対して デザイン(design)とは【“目的“ をもって具体的に立案・設計すること】ここにおける “目的“ とは【実現しようとしてめざす事柄・行動のねらい。理性ないし意志が行為に先だち その行為を規定し方向づけるもの】とされています。

要するに、自分のやりたい事に関して〈社会や世間の理解・協力を求めるなら、物事をコーディネイトすべき〉であって、こういうのを無視し デザインした事業目的など描けば、社会からそっぽを向かれますよ! というわけです。

だから、昨今のネットビジネス中心のマーケットでは、ある意味 綺麗に飾った装飾的見せ方が必須! といった空気感も窺いしれる次第ですが、欧米でも公にコンサルタントと認められる「10社・10業種以上の経営経験を有する人たち」は、やはり全く違いました。

最初は、相手も意識していない・気づいてもいない事業形態を、いかに概念的にブレークスルーしながら、これは間違いない! としてもらうかどうか? がプレゼンの骨子であり、彼らは常に、プレゼンテーションとは、相手の同意を目算した調整型ではなく、対象が思いもつかないマーケットを提示するものだ! としていました。

IT全盛の現代において、不特定多数の購買者を顧客とするのは揺るぎないセオリー。したがって、世のスタンダードやお客様へ合わせるコーディネイト型になるのは避けられないでしょう。しかしながら、逆の側面から申し上げれば、ありきたりなものは 前提として過当競争の渦中にあることもまた事実なのです。

ならば 確率として、ありきたりなものをありきたりな調整の中で、いかに「機能するか? 受け入れてもらえるか? 」を模索するより、一旦は 世間の流れをはずし、目的へ向けての具体性をゼロベースで設計してみるのも一興かもしれません。

とはいえ、なかなか 相手とあえて齟齬を生み出すような・・時には衝突も辞さない生き方へ踏み切るには勇気がいるものですよね。石橋を叩いて渡る! 昨今の情報社会では、こういうバサラな感じの事業者はあまり見かけなくなりました。

ただ、普通のことを普通どおりに・・そういった道筋には、多くの企業や人が列を成してるのも確かでしょう。ならば「どうしたら良いか?」と詳細を殊更に論い 要素を揃えてゆくよりも、大胆なデザイン変更から もう一度物事を見直してみるのも良いかもしれませんね。

資金を拠出し、人件費をかけたら、なかなか後戻りはできません。でも、思考実験だけなら無料。頭の中のデザインならタダ! なのです。思考実験をコーディネイト型一色にするより、とことん デザイン型へシフトしたほうが有益かつ成功確率も上がるのでは? そんなふうにも感じてしまうのですが。


MOOCs(ムークス)来るべき新しい教育モデル

2021年04月08日 | 日記

皆さんは、MOOCs(ムークス)という名称を聞いたことがおありでしょうか?

MOOCs(Massive Open Online Courses)とは『インターネットを通じ、無料で有名大学の授業を受けることができる 新たな学習環境』のことですが、主なものには 以下の3つがあります。

●edX(エデックス)マサチューセッツ工科大とハーバード大が立ち上げた非営利組織。約120の大学や企業と提携した 2,800を超えるコースが提供されており、現在2,000万人以上が学ぶ。テストを受けて合格すると修了証を得ることもできるそうで、日本からは京都大学も参加して話題となっていました。

●Udacity(ユダシティ)190カ国以上で16万人以上が学ぶ。特徴は、プログラミング・機械学習・AIなど、エンジニア向けの講座が多い点ですから、いわゆる ビジネスパーソン向けに特化した教育と言えるでしょう。

●Coursera(コーセラ)スタンフォード大の教授が立ち上げた、196の大学・企業と提携、3700以上の講座と16の学位を提供する学びの場。イェール大・ミシガン大・東京大学などが参加しています。

では、大学以外はないの? といえば、小学生から高校生向けのものもありますよ。それが KhanAcademy(カーンアカデミー)です。算数・数学・物理・化学・歴史・美術など、様々な教科が展開されており、1万本を超えるビデオ教材や練習問題が提供されています。

これらのインターネット学習には、まだまだ「コンテンツが十分網羅されていない」といった問題点も散見されますが、利便性や価格・教育格差などの観点から考えれば、将来的には 十分 新しい教育の形となりえますし、さらに昨今の新型コロナの影響も加味すれば、授業へ出るのも留学もままならない。今後ますます注目されるのも当然の話に思われますよね。

教育事業を手がける身としては、当然コンサルタントの方々から、なぜ 国内の新設大学はこんなに増え続けるのか? 先進国で日本だけが どうして許認可制なのか? について色々と裏話をお聞きしてますが、詳細がわかればわかるほど、その利権構造の闇は深く「ちょっと今更 修正は難しいところまで来てるのでは?」と感じてしまうので、どこがダメなのか? をあまり知ることに意味はない気もしてしまいます。

むしろ制度の不備をあげつらって 枝葉を訂正してゆくより、技術やシステムで インフラごと根底から変えてしまうほうがスムーズに事も運ぶのでは? 何事につけても、政治や議論であまり世の中が変わった試しは見かけません。いつの時代も大きく世情が変化するのは技術の力にて! が歴史上のセオリーなのですから。

人々や社会が どう考えていようとも進化は止めようがないとしたら、新しい技術によって 教育事業にも新たなマーケットが生まれてくるのは必然。それが学ぶ方々にとっても、より便利で有意義なものとなり得る可能性を含んでるなら、あとは時間の問題と言えるでしょう。

教育の場所として 学校がなくなり、教材としての印刷物が消え、先生も一部を除き ほとんどいなくなってしまったら、教育の形は どんなものになるのか? なかなか想像できませんが、10数年前から始まった MOOCs が未来の新しい教育モデルの一端を指し示してる点については、もはや疑いようがないかもしれません。