ロマノフスキーのCDを買いました。

2012-05-27 | ●CDおこづかいちょう
音の絵39-3が聴きたくて結局買ってしまった。

ラフマニノフ:練習曲集「音の絵」、コレッリの主題による変奏曲
ラフマニノフ/練習曲集「音の絵」、コレッリの主題による変奏曲
  • ピアノ:アレクサンダー・ロマノフスキー
  • ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 価格: ¥ 2,600
  • 発売日: 2012/05/16
  • 売上ランキング: 1988


2,600円。
2012年累計5,580円。

早速聴いてみましたけど、良い感じです。
音の絵というと私にはルガンスキーの情け容赦なく冷酷非情の血も涙もないCDの演奏が
デフォルトとして強力に刷り込まれてるんですけど
ロマノフスキーさんのは温かい人の血が流れてる感じがします(^_^;)

しかしこの人、写真写りが良いですね~。
机の上とか置きっぱなしにしとくとなんか照れちゃうな~。
表ジャケもさることながら、裏ジャケもCDはずしたところの写真もみんな素敵で、
裏返しても照れちゃうのでほんと困っちゃうな~。
当方、こういう写真写りの良い人に慣れてないもんで・・・。


こういう写真写りに慣れている



・・・アンスネスです念のため(T_T)
しかし、いくらアンスネスが写真写りが良くないって言っても
これちょっとひどくないー?!
雑誌売る気ゼロだよなー。それともこの雑誌の購買層にはこの方がウケが良いんでしょーか。
・・・・・・案外そうだったりして・・・・・・
この中の名ピアニストランキングとかから考えて
30年くらい時間が止まってるよーな雑誌だからな・・・。

アンスネスとルガンスキーのインタビューが載ってたから一応買いましたよ。
レコード芸術 2012年 06月号 [雑誌]
レコード芸術 2012年 06月号 [雑誌]
  • 発売元: 音楽之友社
  • 価格: ¥ 1,350
  • 発売日: 2012/05/19
  • 発売日: 2012/05/19


この表紙にも大きく名前のある吉田秀和さん、亡くなられたそうですね。
ご冥福をお祈りいたします。




ロマノフスキー@紀尾井ホール(2012.5.22)

2012-05-23 | ●コンサートに行きました
昨日はアレクサンダー・ロマノフスキーのリサイタルを聴きに
紀尾井ホールへ行きました。
・・・雨降って寒い日の紀尾井ホール公演は最悪ですな。
あそこ駅から遠いんだもん・・・。


プログラム
ハイドン/ピアノソナタHob XVI-52 
ブラームス/パガニーニの主題による変奏曲op.35 第1部・第2部
ラフマニノフ/練習曲「音の絵」op.39-1、2、3、5、ピアノソナタ第2番(1931年改訂版)
アンコール
ショパン/ノクターン第20番
スクリャービン/エチュードop.8-12
バッハ(ユーリ・ユシュケビッチ編曲)/管弦楽組曲第2番よりバリネリ

チャイコン聴いてなかったもんで、ロマノフスキーさんはお初です。
なので、最初からいきなり全力・全開のハイドンにビックリ。
え、君、そういうピアノを弾く人ですか?!みたいな。
や、ハイドンだし、写真見ると物静かそうな人だし、
もっと指慣らし的に静々と始まるかと思ってたのです。
いきなりハイドン先生に熱烈アタック。
ハイドンとしてはそりゃないべとは思ったけど、
こういうの、個人的には嫌いじゃない。音量を出し惜しみしたり体力温存考えたりしてないの。

曲をぶっ壊す勢いの(^_^;)ハイドンに続き、ブラームス。
あの有名なパガニーニの主題がこの人のピアノによく合ってた。
きらん、きらん、として、妖艶で。
ただしブラームスを聴いてるって感じが全くしない(笑)。
あんまりコテコテブラームスだと逆に私の方にアレルギーが出たかもなので(←ブラームス苦手)、
限りなく私向きではあった。
音が好みなんだな。艶があって、色っぽくて。
音色の引き出しもたくさんある。
欲を言えばフォルテシモがもうちょっと響くような、ふくよかな音だったら私のドつぼだったんだけど、
まぁ紀尾井ホールだしな(←あまり好きではない)。
ツアー最終日なのでお疲れなのかもしれないしな。
あと、細かく踏みかえられ、繊細にコントロールされている右足を見て、
うむ、プロのピアニストの足捌きはこうでないといかん、とか思ってしまった(←深く追求しないでください・・・)。

ハイドンやブラームスだと音量と音色の豊かさで壊れてしまいそうなものが、
ラフマニノフだと彼のピアノを受け止めるだけの懐があった。
音の絵の39-3がぞわぞわするような色気でよかったなぁ、あれもう一回聴きたい。
ソナタも、第2楽章とか「ピアノでしか言い表すことができないもの」を表現している感じで
すごく良かった。
ただこの人、自分の音の魅力をあまりよくわかってないんじゃないかしら。
音量出し惜しみしないのは気に入ったけど、
綺麗な弱音でせっかく出来た世界を、自分のフォルテで壊しちゃってる気がしたので。
そのせいで、大曲の構成力はイマイチかな…と思ったりも。音色だけで長い曲全部聴けちゃうんだけどね。
悪く言うと技巧アピールとも取れなくもない。
まぁ、まだ27歳?28歳?こういうピアノは今しか聴けないものなので、これもよし。
音で合格点が出ると甘々になるなぁ。
っつかこの人、ピアノ弾くのが大好きっていうのがもうビシバシ伝わってきたんですよね。
そういうのが私はやっぱり好きだなぁ・・・。

アンコールのショパンで暗譜が飛びそうになって聴いてるほうが冷や汗かいたけど
綺麗だったのでそれでもよし(←甘)。
この人のショパンというのも興味津々。
スクリャービンも良かったなあぁ。スクリャービンも彼を受け止められそうだ。
最後のばりねり?が一番良かったかも。今日の曲の中で一番完成された世界が見えた。


サイン会あったけど、どうもCDの選曲にそそられなくて保留、見学。
誰かに似てる誰かに似てると思ってたら
ブレハッチに似てるんだ、痩せこけ方が(←殴)。
ロマノフスキーさんはあれだな、ラフマニノフを弾くならあと10kgは太った方がいいと思うな。
そしたら綺麗な(私のドつぼの)フォルテシモが出るかもしれん。





どうでもいい話ですが、
この日寒かったために風邪を引いてしまったんですね。
すごく喉が痛くて眠りが浅かったせいか、ロマノフスキーさんの夢を見てしまいました。
と言っても色っぽい夢では全然なく、
何者かに追われているロマノフスキーさんをかくまっている夢でした。なんじゃそりゃ。
どなたか夢判断お願いします(-_-;)




ポゴレリチ@サントリーホール(2012.5.9)

2012-05-13 | ●コンサートに行きました
9日の水曜日、イーヴォ・ポゴレリチのリサイタルを聴きに
サントリーホールへ行きました。

会場に入ったら、ステージ上で
ポゴレリチがピアノを弾いてました(爆)。
ニット帽?にダボダボ普段着で、お客さんを見渡しながら普通に弾いてた。
リハーサルの続きとか指慣らしのような弾き方ではなく、
つらつらと和音を弾いて(ラヴェルのような響き・・・でもラヴェルの曲だったかどうかはわかりません)
音の響き方を確認しているというような感じ。
これがなんとも深い音色で、この音だけで目の奥が熱くなるくらいで、
これから始まる今日のプログラムに期待が高まりました。
・・・2時間半後の自分がどうなっているかわからない時空の不思議を思うorz


プログラム
ショパン/ピアノソナタ第2番
リスト/メフィストワルツ第1番
ショパン/ノクターン第13番
リスト/ソナタ ロ短調


ショパンの葬送ソナタから始まったプログラム。
メロディはあえて出さず、和声重視。分厚い音で鳴る和音。
2005年以降のポゴレリチにいつも感じていたような、
「メロディとしてつながっていかない」という感覚や、「理解不能の突然のアクセント」はなく、
ちゃんと、彼の目指す音楽が感じられた。
ポゴレリチの音楽があった。
私が昔、「世界一美しい」と思っていたフォルテシモがあった。

・・・あったんだけどね・・・
だから余計タチが悪いと言いますか・・・(^_^;)

以前のような、「音楽がない」という状態なら、
「私には理解できない」「ついていけない」と言って
ついて行くのをすっぱりあきらめてしまうこともできたんですけど、
なまじ今回はポゴレリチの音楽が感じられたもんですから、
ついうっかり、彼について行っちゃったんですよね・・・。

プログラムが進むにつれ、どんどんよりいっそう深く暗いところに行ってしまうポゴレリチ。
ごくゆっくりとした、かすかな動きしか感じられないものをポゴレリチは感じ取って、
それをピアノの音に乗せて、聴かせている。
暗く、深い夜の川の流れのようでもあり、
静かで真っ暗な中、ホタルの光ほどしかない光源を追うようでもあり・・・。
今回はポゴレリチが感じているものと同じものを感じ取ることが十分にできたけれども
それには彼と同じか、または近いレベルで神経を研ぎ澄ませることと、
集中力と、それを持続させるための体力が要求される。
それは、リストのあの長大な、一度も緊張感の切れないソナタでも同様なわけですよ。
本当に暗く、深く、未知の世界だったけども、
ポゴレリチがゆっくりと道案内してくれるもんですから
ついうっかりついて行ってしまい、そしたら現世に戻れなくなってしまった。
冗談抜きで死ぬかと思いました。
自分が命を終えるときはこんな夢を見るのかもしれないとか思ったりも・・・。
しかしそれは、悪夢のようでもありながら、同時に
美しい夢のようでもあったのでした・・・。

リストのソナタの最後の1音が鳴った後の長い長い沈黙が、
なんと重く、暗く、深く、醜く、美しかったことか。
なんだあれは。
ここはドコだ。宇宙の果てに違いない、みたいな。
ここはサントリーホールだと認識するのには、けっこう時間がかかりました。







このプログラムを普通に(^_^;)演奏した場合、
葬送ソナタ30分+メフィストワルツ10分+休憩20分+ノクターン10分+リストのソナタ30分で
1時間40分くらいになると思うんですけど、
この日のポゴレリチのリサイタルは2時間半ありましたヽ(;▽;)ノ
特にリストのソナタは一体何分あったのか・・・1時間以上あったんじゃ・・・ヽ(;▽;)ノ
それをよくもまぁ、あんな緊張感を保ったまま弾けるもんだ。
「リストのソナタがつかめたから聴きたい」とか言ってた1週間前の自分を
ニッコリ笑ってひっぱたいてやりたいわー。
そんな甘いもんじゃないんだ!!って怒鳴りつけてやりたいわー。
甘かったわ私。覚悟が甘すぎた。甘々だったわ。
もうポゴレリチと比べたら世界中の音楽家が「甘い!」とさえ思えるわー・・・。





『身分証明書をご持参ください』

2012-05-03 | ●ピアノ&クラシックが好き
って簡単に言うけどさ~、
運転免許証持ってる人は当日うっかりしてても持ち合わせてる可能性高いけど
免許証持ってない人間は身分証明書っていうとパスポートとかになるわけで~、
パスポートを日常的に持ち歩いてる人ってあまりいないですよねぇ~、
当日うっかりすると忘れてる可能性が高いわけですよ~。
簡単に言うなよな~『身分証明書をご持参ください』って。
・・・最近グチ&文句が多くなったな。歳取ったせいかしら(-_-;)いけないわね。
や、イープラスでチケット取ろうとしたら、日が近いのでクレジット決済&当日引渡しになっていて
チケットを受け取る際に身分証明書が必要らしいので
忘れないようにメモしようと思っただけなんです。なのにグチになってしまった。
ああ~忘れそう~9日はパスポート、パスポート、パスポート。


来週のポゴレリチのリサイタルに行くことにしました。
7日にあるショパンのコンチェルトの弦楽合奏版、しかも1番2番両方というのにもすごく心惹かれたけども、
ポゴレリチの2番は何度か聴いてるけど1番は聴いたことないのですごく聴きたいなと思ったけども、
もうおポゴ様に普通の演奏を期待してはいけないということはわかりきっているので
こちらはあえてやめました。
シンフォニア・ヴァルソヴィアも実を言うとあまり好きじゃないし・・・。
それよりか、クルのおかげでやっとリストのソナタの全体像がつかめるようになったので、
それがプログラムに入っている9日のリサイタルのほうに行くことにしたのです。

それにしても、ポゴレリチの弾くピアノは
もう音楽としての体をなしていないとさえ思えるのに
それでもどうしても引っ張られるのは何でなんだろうな。
昔、彼の弾くピアノにそれはそれは猛烈な、熱烈な恋をしたことがありますが、
もうあのときの彼はどこにもいないし、
恋の残骸を追っているという感じでもないんだけどな。


そういやカジモトさんとこのツイッターではポゴレリチに対する質問を募っていたそうで、
それに対するポゴレリチの回答が同社HPに載っていました
・・・雪駄履いたら風邪は悪化すると思うよ。