かなり昔のことですが、「喜多直毅とTangophobics」というグループでタンゴを演奏していた時代があります。
僕の音楽家としての方向性に一番大きな影響を与えたかもしれないグループです。
同級生の破壊系天才バイオリニスト、喜多直毅に声をかけてもらったこのバンドで過ごした時間は、凄いメンバーに囲まれて本当に幸せでした。
ピアノの飯田俊明さん、ギターの竹内永和さん、そして今回の「鱒」に誘ってくれたコントラバスの田中伸二さん。
田中さんは、世代問わず女性にモテる(男性も?)面倒見の良いアニキです。
人間性が滲み出る艶のあるベースで、タンゴの色々を教えてもらいました。
僕が初めてタンゴに触れた頃、田中さんに教えてもらって京谷弘司さんのバンドを幾度か拝聴しました。
遠く客席から見ても強烈なタンゴ愛を迸らせていたピアニストの淡路七穂子さんは、今回の不思議な編成のために大量のタンゴアレンジを生み出してくれました。
ヴィオラはクァルテット・エクセルシオの吉田有紀子さん。クラシックもタンゴも素晴らしいです。初顔合わせとは思えない親しみやすさにも驚いています。
そしてヴァイオリンは、「こがねいガラオーケストラ」や「ムジカこがねい」で一緒に演奏するソリスト、奥村愛ちゃん。実は田中さんとはタンゴの演奏をしたことがあるそうで、今回も鮮やかなタンゴソロを聴かせてくれます。
前日の若者たちの中とは違って、ここでの僕は中堅といった立場。
上がいる気楽さを存分に感じていますが、ここで濃いリハーサルをリードするのは年長のお二人。
若者の無尽蔵のエネルギーと、先輩たちの濃密な音楽を浴びる二日間です。
無事に乗り切れますように・・・。
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