おばば院生,その後

主婦から40代で大学院入学・博士取得。非常勤日本語教師を掛け持ちしてきた凡人母院生。縁あって大学の先生に。

理論と実践

2012-09-14 18:11:01 | Weblog
Service learningを知るきっかけになったH. Grabois, "Contribution and language learning: service-learning from a sociocultural perspective", (In J. P. Lantolf & M. E. Poehner, Sociocultural theory and the teaching of second language)を後期のプランニングを前にもう一度読みました。

まとめのところで彼女(彼?)の執筆の本音みたいなもんが書いてありました。

There are language learing environments, however, that provide powerful testament to the fact that learning is indeed taking place, despite not emerging from second language theory. In these cases you can't help knowing it when you see it and service-learning is one such 'it'.

きっと彼女は第二言語教育・学習方法としてのサービスラーニングの理論づけを試みようとして社会文化論との親近性に気づくけれども、どんなに親近性があってもサービスラーニングが社会文化論から導かれた教育方法論ではないのは事実だし、じゃあ、どうすればいいんだーっという葛藤の中で、理論づけという考え自体を捨ててメタファーという方法でサービスラーニングを説明しようと思い付いたんだと思う。

私自身の院での葛藤プロセスと似ていて、さらに私自身の考え方と親近性を持った理論も共通していて、彼女の葛藤を読んで、おそらくこれを書くに至るまでの彼女同様に、私自身がいかに理論というものを実践研究に必要なものであると思っていたかに気付かされた。

I know it when I see it. というのも実践研究にはあっていいのかな。

今夏はじめ、幸運にも同じパネリストとしてお話しさせていただけたK先生が、実践の公開を始めたきっかけとして「こーんなおもしろいことやったから見て見て~!」という気持ちで始めたとおっしゃっていたのがなんだか新鮮なものとして心にぽんっとはいってきたが、私は「今回のこの実践、おもしろかった!」ということがあっても、(理論的)裏付けがないから人に見せられない、という理論的なものへのこだわりがあったのかもしれない。裏付けのないものはだめです、みたいな研究界のルールにからめとられていたかなぁ。。。


自分のこだわりからちょっと解放された気分。

でもって、夏休みのはじめとおわりがなんだかつながった気分。

来週からまた忙しい日々になる。

めざせ、春休み!

・・・

エンディングがちょっと…

2012-09-09 08:35:03 | Weblog
夏休みも終わりが近づき(世間のすでに終わっている皆さん、すみません)、残り少ない自由な日、本を読もうと決め、昨日はテレビドラマのはじまった「つるかめ」を読みました。


突然ですが、私は色恋ものがまったく受け付けられません。

「けっ」と思ってしまいます。

その点、「つるかめ」は食べ物・自然描写中心で「うんうん」とひきこまれて読んでいました。

主人公の女性の強くなっていく様子も「うんうん」とうれしく読んでいました。

なのに、

さいごのさいごに、

クライマックスの出産場面に・・・

最終的にお手軽恋愛もんになってしまっていたのが私には悲しく、

といってそれまでの流れは好きだったので、

この本は「さようなら本棚」ではなく「寝る前の読書コーナー」に置かれましたが、最後の部分が再び読まれることはないでしょう。

ラストを変えた改訂版が出んかな。


あと2冊控えています。

service-learning

2012-09-01 01:40:03 | Weblog
ドクターの最後の頃に買って読み切っていなかった本:Lantolf & Poehner『Sociocultural theory and the teaching of second languages』の中から選んで「Contribution and language learning from sociocultural perspective」by H. Graboisを読み、Service Learningというのがあることを初めて知りました。恥ずかしいくらいメジャーなようだ。

知らんかった・・・。

もとになっているのはExperiencial learningで、これは大学院入ったころから知っていて本も家にある。
なのになぜその先にあるこれに出会わなかったんだろう…。
もちろん先行研究は山ほどあって、日本語教育ではICUの先生方が実践&研究なさっているようです。他にプール学院大学、龍谷大学など。発祥地アメリカではさらに山ほど。「留学生を地域に出す」「地域で言語を了解し・学ぶ」ということがSLとして理論づけられています。

というわけで、やはりちゃんと本を買わねば、ということで、SL(Service learning。Second languageと見分けつきにく)の言語教育関係に絞って(でないとひじょーに幅広い)久しぶりにあまぞんで注文しました。
大きな大学なら図書館にあったり電子ジャーナルで読めたりするのに、残念。

Intersection of Service and Learning: Research and Practice in the Second Language Classroom (Gregory Thompson, 2012)

Learning the Language of Global Citizenship: Service-Learning in Applied Linguistics (Adrian J. Wurr, 2007)

Where's the Learning in Service-Learning (Jossey-Bass Higher and Adult Education Series)( Alexander W. Astin, 1999)


・・・3冊でかるく1万円を超える。。。

そもそもあと20日で後期が始まるのに、読む時間があるのか?

そもそもまたビギナーさんから勉強始めてどうなるんだ。。。。




いつまでたっても、ビギナーさん。はぁ。。。