前会の続きのような話です。
普段、なかなか子どもの話をゆっくり聞いてあげることが出来ないと思いますが、今までの心がけをちょっと意識できるようになると、自分の思いは置いといて聞いてあげることを体験しだすと思います。
そんなときに困ることのひとつについて話します。
なんとか、頑張って子どもの言いたいことを「言ってごらん」「聞かせて」とチャンスをあげることにします。
ここぞとばかりに話してくれるか…というと、今まで話しようとして逆に起こられてしまう「辛い経験」をしたこの多くは、すぐに話すことをためらうかもしれません。
いわゆる「沈黙」ですね。
じつは私自身、そういう時はこちらから子どもの気持ちを推し量って、
「どうしたの、こういう気持ちじゃなぁい?」
と、想像で話を進めてきました。
そうしてあげることが、誘い水となって話し出してくれると思っていたのです。
しかし、これはあくまでこちら側の「こうだろう」という想像であって、子どもの話したいことと一致していません。
ほとんど正解と言う場合もあるでしょうが、やはり子どもが自分から言いたい事を言うのとは少し違ってきます。
酷くなると、こちらの思いに「誘導」することさえあります。
「お母さんのために、いいと思ってやったの?」
一見、優しく受け止めてあげているようですが、模範解答を与えて、それに沿うか沿わないかで判断しようとしています。
せっかくこちらが与えた思い(回答)に沿わない場合は、またこちらの感情が燃え上がってしまいます。
ここはひとつ、「沈黙」も大事にしてあげてください。
ただ黙っているだけでなく、心の中ではいろいろと動きがあるはずです。
表の言葉に出ないだけで、子どもなりに何かを考えている。
できるだけ待ってあげてください。
これをじっくり待つというのは結構苦痛です。
こちらもいろいろ考えてしまいますから。
そして、その考えを表に出したい衝動に駆られてくるかもしれません。
また、大人同士なら違った展開もありますが、子どもの場合はどんどん気持ちが移り変わって言って、遊びだしたり、ふと関係ないことを口走ったりするかもしれません。
お母さんが黙っているから、もう怒られている問題は終わったのかなと。
「今日の晩御飯はなに?」
「テレビ見ていい?」
そういう時も、すぐに
「駄目!お母さんが怒ってるのに何考えてるの!」
と感情に巻き込まれてしまったら、元も子もありません。
そういうときは一度受け止めて、私メッセージで。
「そう、晩御飯はなに?って気になるんだ。でも、お母さんはもう少し今の話をしたいな」
「テレビを見たいと思ってるの。もうちょっとお話してからにしない」
どうしても、沈黙を待つのがしんどくなってくるようならば、言葉とは違うところで変化をつけることは出来ると思います。
そういうときには、ボディタッチなんかがいいでしょう。
向かい合わせならば、そっと両手を持って見つめてあげる。
両手をもたれたら、子どもも真正面に向き合うしかないですから、よそに行きかけた心を、もう一度向きなおすことが出来ます。
小さなお子さんでしたら、後ろからそっと抱きかかえて上げる、膝に乗せてあげるというのもいいですね。
ゆっくり背中をさするなんていうのも、いい感じになります。
子どもに触れていると、こちら側も少し落ち着くかもしれませんしね。
ちょっと、いろんな要素が混じってしまいましたが、まずは「沈黙」も大事にしてあげるということを、心がけてみてください。
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