人類が歴史の舞台を宇宙に移しても戦い止まぬころ――。前袖より。
スペース・コロニー、サイト2で勃興した〝ザンスカール帝国"は、地球連邦政府に反旗を翻し、帝国軍隊〝ベスパ"をもって侵攻を開始した。
一方、緑におおわれた大地〝ポイント・カサレリア"に暮らす少年、ウッソ・エヴィンはその状況も知らず、パラグライダで大空を風の流れるままに飛行していた。だが、ベスパの進軍はカサレリアの空を容赦なく切り裂いた! 突然、飛来したベスパのモビル・スーツがウッソを襲う。
必死の抵抗の中で、未来に想いをはせる少年が見たものは――。
不朽の名作を生んだ著者の新境地。新たなガンダム物語、待望の登場!!
「買ってはいけないガンダム」の小説版。
1 ポイント・カサレリアいきなり重い。
絶望をかんじる心が、人を殺し、自殺もさせるのだ。
なお主人公ウッソ・エヴィンは、
パラグライダで遊んでいたところにモビル・スーツが飛んできて死にかけている模様・・・・・・
「こいつ! あやまれっ! 口のきき方があるだろう!」
カサレリアという僻地で野良仕事をやらされ、羊と豚をおっていた子供には、スペース・コロニー時代の人びとの概念をこえるスタミナがあった。そのうえ、ウッソは、父親から格闘技の真似事までさせられていた。モビル・スーツのパイロットと殴り合い、なんとモビル・スーツを奪う。
ながい傾斜地を利用して受け身の訓練などは、二歳にならないころからしていたのがウッソなのである。
ウッソみたいなホントの話の始まりである。
・・・・・・親父、子どもに何させてんの?
7 ニュング伯爵・・・・・・(。´・ω・)?
「・・・・・・領土欲にしても、自分の知らないところを襲って、戦争をするなんていうのは、経済的な理由が発生してからでしょ? アレキサンダーやチンギス・ハーンという例外もありますし、十字軍の遠征という例外もありますけど、例外は例外です。植民地主義が発生したときに、権力のある人たちが見ず知らずの土地に進出したのは、あれは領土が欲しいからではなくって、経済・・・・・・資本主義が発生したからです。コーヒーとか佐藤、香辛料という消費物資を生産する土地が必要だったにすぎないんです。植民地主義っていうのは、経済戦争の問題であって、それ以前の領土主義とは根本的にちがっています。それを国家の問題と誤解している時代がながくつづきましたけど、実際は経済行為に収斂されます」
あっ、子どもの言うことかー!
8 ギロチンのザンスカール『わかりますけど』ぉ?
「・・・・・・とりあえずの敵、ということですか?」
「そうだ。いいことをいったな。とりあえずの敵の存在は、善き力をあつめるための求心力になる」
「わかりますけど、そのあとにくるのは、体制の腐敗ですよ。人類は、組織論をこえる能力をもっていないから、いつまでも、政治という言葉をつかうんです」
・・・・・・誰かカサレリアにジャンプ・マガジン・サンデー届けろさ!
「ジン・ジャハナムに会わせたいな・・・・・・」話せば話すほど、
反ザンスカールの組織「リガ・ミリティア」にロックオンされるウッソでありました。
9 ウッソの家街に住む年上の少女カテジナ・ルースに想いを寄せるウッソでした。
ウッソのような少年の気持ちなど、迷惑がる少女はいても、理解しようなどという少女はいないということに、思いいたらないのが、ウッソの年ごろの恋心である。
『ウッソの年ごろ』なら『恋心』で済まされる、かな・・・・・・まだ。
13 人型のもの※投稿直後修正。豪華に焼かれ→業火に焼かれ
ウッソのお調子者の性格がさせたことだというのは、苛酷である。
憧れの人がいる街が、業火に焼かれているのである。
そして自分の元には奪ったモビル・スーツがある・・・・・・となれば、
それで出撃することを誰が止められようか、いや誰にもできまい。
ひとたびつくられた組織は、それ自身が拡大持続しなければならないために、組織の存続のためになされる技術革新は、純粋に技術そのものの改良でない場合があった。4Kとか8Kとかいらないよね。
しかし、上昇志向が正義だとかんがえる技術者たちは、そんな組織的衝動を忘れて、才能を駆使して、無駄な技術の革新を加速するのである。
それから1か月以上触らないボタンもいらない。
16 失恋(´・ω・)
「気持ちはありがたいけど、あたしには、キミはタイプではないのよ。それはわかったでしょう?」
18 ウッソの夢フラれてしょぼんなウッソの気持ちなどお構いなしに、
「彼のやっていること・・・・・・マシンにたいしてのセンスは抜群だ」
レオニードは、左右の老人たちに小さくいった。
「伯爵がいうとおりに、われわれが待っていたキャラクターかもしれない」
リガ・ミリティアの老人たちはウッソを完全にロックオン。
なんだかんだと理由をつけられて、
ウッソはリガ・ミリティアの秘密工場まで同行する羽目に。
しかし、そこにもベスパの部隊が迫っていたのデス!
20 ドッキング・タイプ・・・・・・うえーい。
攻撃してくるモビルスーツに変形できる機体は、武器については、あきらかに国際法にのっとった限定火器を装備していた。
その意味では、きれいな戦争を心がけているのはわかるのだが、逆にいえば、火力の弱いもので戦闘することと交換に、殺戮を楽しむふうがみえるのだ。
ウーイッグにたいしておこなわれた爆撃は、その典型である。
「こいつら、戦争を楽しんでいるんだ」
リガ・ミリティアにベスパをやっつける戦力は無いんですか!?
21 爆撃ウッソによる両陣営のモビルスーツ評。
敵も味方もやることは、おなじレベルで、五分五分だと納得した。
『大人がやることって、妙だ・・・・・・いつの間にか、墓穴を掘っている・・・・・・』
Vガンダムの「フレキシブルな運用」という設計思想は結構だけど、
「実際に運用するのが素人混じりの集団」という視点があったのかは確かに怪しい。
高度な知識と訓練を必要として、はじめてつかえる道具で戦争をしなければならないのなら、その知能とつかいこなす訓練をする時間を、戦争防止のためにつかうほうが正しいのだ。それがわからないから!
ま、「銃を誰でも使えるようにしてみたらドンパチが止まらない」・・・・・・
なんて国もあるっちゃあるんですけども。
22 クロノクル子どもにモビルスーツを奪われちゃった男、クロノクル・アシャー中尉。
「・・・・・・それでは、トムリアットの慣熟飛行をまかされただけのパイロットではないか!」
シャッコーのテスト飛行の過程におこったことが、なんとしても、情けなかったのである。
ザンスカール帝国の女王マリアの弟なんですって。
確かに戦果らしい戦果もない現状、『嘲笑をウケるのは目にみえている』ね・・・・・・
敵の白いモビルスーツが、爆発したのだ。☆;:*:;☆;:*:;☆“Congratulations”☆;:*:;☆;:*:;☆
「やったんだ!」
才×〒"├♪(⌒▽⌒) ノ☆・゜:*:゜
リガ・ミリティアのモビルスーツやっつけたよーヤター
・・・・・・そんな喜びも束の間、クロノクルはひどい火傷を負った少女を発見。
被害者の姿をまぢかに見たクロノクルは、ただショックに襲われて、まだ生きている人なら、なんとかしなければならないのではないか、とおもっただけなのである。この人間らしさが、クロノクルの運命を決めたのである・・・・・・で1巻終了。
焦らしていくスタイル・・・・・・というか、
著者がアニメで本来やりたかった構成なのかな。
参考→機動戦士Vガンダム-Wikipedia
もともとの構成ではVガンダムが初登場するのは第4話を予定していたが、第1話から主役MSが登場しないことにスポンサーが難色を示したため、Vガンダム初登場の回(元々の第4話)を第1話として、第2話から第4話はそれ以前の話(元々の第1話~第3話)をシャクティが回想するという構成になった。まだウッソ乗ってないからね、Vガンダムには。
文章で読むと、ウッソの知の泉は・・・・・・
呆れるだとか怖いだとか、そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ・・・・・・
そんな感じ。両親、何してくれてんのこれ。
まーともかく、ウッソ少年の物語は始まったばかりだ!
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