水の門

体内をながれるもの。ことば。音楽。飲みもの。スピリット。

聞茶(36)…幻のコーヒーの味は?

2009年05月17日 16時54分45秒 | 聞茶・聞豆
私に短歌の会への参加を勧めてくれた友人夫婦を誘って、ゴールデンウィークに小淵沢へランチに行ってきた。帰りは、リゾナーレの【丸山珈琲】で久々に豆でも買おうかなぁ…と考えていたが、雨にも関わらずあいにく駐車場は満車。ちょっとガッカリしたが、友人がすかさず「じゃあ、長坂の【翡翠】に寄ろうか?」と。友人はお能に造詣が深く、店内に能面を飾っているここのご主人と親しいお付き合いがあるという。以前から店の前を通りかかったことはあったが入ったことのないお店、ちょうどいいと一も二もなく話しに乗った。
店に入り、豆を買いたい旨を告げ、メニューを見せてもらう。5種類ほどのブレンドと8種類ほどのストレートコーヒーが載っていた。私は案外と言葉に弱いというか、キャッチフレーズの類いにすぐ引っかかるところがあるのだが、今回も≪カロシトラジャ≫の「幻のコーヒーと言われ…」の一節に目が留まった。そんなにまで言わせしめるコーヒー、どんなものか一回は飲んでおかなくてはなるまいと買い求めた。
帰宅して早速淹れてみた。苦味は謳い文句ほどには強くなくまろやかである。バランスの取れた味だなぁと感じた。ブラックの苦手な母も「砂糖を入れなくても美味しいわ」と褒め、買った当座だけなくそれ以降も私の相伴にあずかっている。これは母としては珍しいことで、それだけこのコーヒーが飲みやすいということなのだろう。
今回はこの≪カロシトラジャ≫の風味に合わせて、エルヴィス・コステロ&バート・バカラックの『Painted from Memory』を選んでみた。このコーヒーのまろやかな酸味が、バカラックの流麗なメロディを彷彿とさせる。欠点豆率が高く使いにくいところがあるという「幻のコーヒー」ならではの気難しさは、コステロの癖の強い声に通じるものがあるんじゃないかな。

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