水の門

体内をながれるもの。ことば。音楽。飲みもの。スピリット。

衣替えと炉開き

2005年11月17日 21時23分11秒 | 言葉に寄せて
昨日仕事の帰り道、風の冷たさが少し厚めのジャンパーを突き抜けて刺さってきて、「ああ、もうダウンコートの季節だなぁ…」と痛感しました。
10月中旬まではTシャツの上に薄手のジャンパー、その月半ばからは長袖+薄手ジャンパー、11月に入ってからは長袖に厚手ジャンパーという出で立ちで仕事に通っていたのですが、厚手ジャンパーが活躍したのはたった2週間だったというわけです。
春から夏にかけてはいつの間にか半袖になり、猛暑も手伝って長いことTシャツで過ごしたのに、秋らしい服はほぼ出る幕がなく、もう冬支度へ。通説とはずれているけれど、私にとっては今が「衣替え」の時季だなぁとしみじみ噛みしめました。
今日の午前中はお茶のお稽古があり、この秋(冬?)初めて薄いニットに袖を通し、その上にフード付のフェイクファー半コートを重ねて出掛けました。
先週は体調を崩してお休みしたので、11月のお稽古は今日が初めて。お茶の世界で11月は、中置の風炉をしまって、畳を掘り下げたところに炉をきって火と釜を埋める「炉開き」が行われる季節の節目。初夏に採れた新茶が抹茶として熟成されて解禁になる「口切」があるのもこの頃です。
「お茶では11月が新年のようなものなのよ」と先生に教えていただいた当初はまるでピンと来なかったのお茶の暦も、自然の流れに沿った理に適ったものではないかと今にして納得がいきました。
最後に、「衣替え」つながりで、一つアルバムを紹介しておきます。
トム・ウェイツへのトリビュート・アルバム『New Coat of Paint - Song of Tom Waits』です。もっともこの“coat”はペンキの“塗り”という意味らしく、CDジャケットもそんな写真が使われています。私はこのアルバムの参加アーティストは、スクリーミン・ジェイ・ホーキンスしか知りませんでした(恥)。アルバム全体としてはかなりdullな感じの空気感が漂っています。

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