水の門

体内をながれるもの。ことば。音楽。飲みもの。スピリット。

解雇・七首

2009年10月03日 08時09分14秒 | 投稿歌
いつもより遅くなりましたが、今朝 十日締め切り分の歌稿を投函してきました。
少し前に仕事をクビになってから、短歌結社を退会しようと決め、先生と助手の方に手紙を書いたのですが、慰留の手紙を二通いただきました。一晩考えて、支部の歌会は辞するけれども歌稿は提出し続けることにしました。
先生方にご迷惑をかけたことを反省しながらも、こんな若輩者を気にかけてくださる有り難さを身に沁みて感じた一週間でした。


体調を訝る主(あるじ)の声聞きて電話を寄越す職安の人

クビ告げられ動揺しつつ採点に掛かり却って手の疾く動く

クビになりふて寝決め込む昼下がり雷響く海鳴りのごと

懐く児の丸付けるのも最後かと顔を見遣りて心で手を振る

切り詰むと携帯やめる決意せりアイフォーン入手もしばし凍結

コスモスの風に揺れつつ群れ咲ける生命力を渇して眺む

出戻りし作業所で些事褒めらるを身に沁みて気を引き締め直す


(2009年10月10日締め切り分、『樹海』2009年12月号掲載予定)

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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ドンマイ、ドンマイ。 (ハンコック)
2009-10-05 06:19:39
優しい先生方で良かったね。
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ありがとうございます。 (とど)
2009-10-05 16:32:54
★ハンコックさん、

本当に優しい方々で、良心的でホッとしています。

自己流に歌を詠むことはできるけれど、どうしても天井にぶち当たってしまうので、客観的に添削してもらえると助かるんですよね。

母はこれを機に退会することを強く勧めていたので、今後の歌稿提出は母の目をしのびながらになりますが…。
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