シャープ偶発債務3500億円に見るデジャブ

シャープが3500億円になりうる偶発債務という隠し玉をここで投入してきた！

…というので世間でお祭りになっているわけだが。
実はこれと似たような案件を見聞きしたことがある。
それは、かつて存在したネミックラムダという会社の件である。



この会社、かつて日本のスイッチング電源専業メーカーとして独自の地位を占めていた。

あるとき、ＮＥＣの系列会社である日本電気精器を買収した。

中の人によると、ＮＥＣから日本電気精器への発注が買収の目的だったという。
しかし買収後はＮＥＣからの注文はぱったりと無くなり、話が違うじゃないかということになったらしい。

しかしここまではまだありがちな話。

日本電気精器を買収したあとになって大量の簿外債務が発覚して騒ぎになったのだと中の人に聞いた。
シャープの件、これソックリやんと思ったしだい。

重要事実を隠して契約したらふつうに民法に違反する。
ＮＥＣの法務はよほど優秀だったのか。

ちなみにそのネミックラムダは買収後にデンセイラムダと名前を変えたが、後にＴＤＫに買収されＴＤＫラムダとなる。
今回のシャープの件、知らずに買ってもホンハイが傾くほどではないかもしれんが、さてどうなるか。