教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

中国はいったいどこで成長しているのか?

2014-02-23 23:31:17 | 経済/経済/社会
前から気になっていることがある。

中国は製造業PMIは最近ずっと50前後で、年平均をとると若干50を下回るくらい悪い。
にもかかわらず、GDP成長率は7%代半ばだ。

なんなのこの差は?



ここで注記しておくことがある。

製造業PMIとは製造業購買担当者景気指数というものの略称であり、
購買担当者へのアンケートや聞き取りによって集計すると言われているもので、
50を上回ると景気拡大の先行指数だというような扱いを世間ではしている。

この中国の製造業PMI、中国政府の大本営発表版とHSBCという民間の銀行が発表している版と2種類ある。
本当はこれらはだいたい一致してしかるべきだが、なぜかいつも大本営発表版>HSBC版という数値になっている。
詳細は↓これでもご覧いただきたい。



中国・製造業PMIの推移チャート | 金プラチナ相場情報 Let's GOLD
http://lets-gold.net/chart_gallery/chart_china_pmi.php



ようするにまあ、これに限らず中国政府の発表するものなんて信用に値しないということだ。
当blogでは中国政府の大本営発表版は無視して話を進める。



でだ。
HSBC版の中国の製造業PMIを見る限りにおいては、中国では製造業の伸びしろはもう無いということになる。
にもかからず、GDPは7%代半ばの成長を見込めるというのだ。
この予想は大本営予想でもHSBC予想でもそれほど大きな乖離はない。

ではこの差はいったいどこに?



中国のGDP内訳(個人消費・設備投資・輸出)
http://www.brics-jp.com/china/gdp_utiwake.html



↑これからわかるように、中国はGDPに占める固定資産投資の割合が異常なまでに大きく、個人消費はその割を食ってかなり少ない。

このうち固定資産投資は、製造業PMIが50前後だということを鑑みるに、製造設備用はそれほど成長に寄与していないんじゃないかという気がする。

ということは・・・
いまだに不動産バブルが経済をけん引しているということか??
・・・と思ったのだが。



アジアの不動産投資市場
https://www.nri.com/jp/opinion/r_report/pdf/asiareport2013_jp_final.pdf



↑これの61ページを見るに、固定資産投資の内訳では不動産投資は20%しか入っていないことになっている。
とはいっても、62ページを見るに、不動産投資はGDP成長率より15%多いことから、やっぱりなんかおかしいような気もする。



GDP成長率を仮に7.3%、
うち固定資産投資を仮にGDPの47%、
不動産投資を仮に固定資産投資の20%とし、
仮に不動産バブルが崩壊すると不動産投資が半減するとし、
経済の相互作用がなかったという好意的な条件を仮定すると・・・

中国は不動産バブルが崩壊するとGDP成長率は2.3%にまで落ちる。

まあ確かに不動産バブル寄与分なしで考えれば、製造業PMIが50前後でGDP成長率が2.3%というのは妥当っぽい。