教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

見る者にとって心地の良い広告

2011-03-03 00:01:35 | オタネタ全般
広告とは。

それを見る者のほとんどにとってはどうでもいい存在でしかない。
むしろ邪魔で煩わしいと思うことすら少なくない。

したがって、見る者にとって心地の良い広告というのを提供するのは非常に難しい。

例外的に、CAR GRAPHIC誌やステレオサウンド誌の広告は綺麗でオシャレだし、わくわくさせる何かをそこに感じる。
そういうモノは見ているだけでも楽しい。

だが。
そういうモノはほとんどない。
そういう広告が通用する商品もまたほとんどない。

しかし!

あったのだ。
見る者にとって心地の良い広告というものが。



「お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!」第7話を見よう。
主人公一味が秋葉原へ買出しにいったというストーリーである。

よくよく見ないと気がつかないが、背景には「kiss×sis」や「ヨスガノソラ」のポスターが描かれている。
これは広告なのか、単に秋葉原の雰囲気を出すためにリアルに存在する作品を転用したのか、そこまではわからない。
しかしさほど目立たないこともあり、仮にそれが広告だとしても不愉快に感じることは特にない。

・・・いや。
それ以上のものがある。

基本的にアニメ作品というのは、その作品を見終わってしまえばそれで終わりである。
あえていえば後日発売される関連グッズを待つくらいしか後々まで楽しむ方法はない。
そして作品を見終わってしまった後の寂しさも後味の悪いものだ。

しかし!

その次の期の全然違うアニメ作品の中で、全く意図せずにその自分が好きだった作品がチラリと登場したらどうだろうか。

ちょっと嬉しく思ってしまう。

放送が終わったら世間からは忘れ去られてしまうようなアニメ作品において、今もなお世界に存在し続けてくれているんだというような、そんな自分と作品とのつながりを感じてしまう。

「あっ、このポスターってヨスガノソラの穹じゃねえかっ! 何ヶ月か前は毎週これが楽しみでずっと見てたんだったよな~」
という感じに、ちょっと嬉しく思ってしまうものだ。

放送が終わりしばらくたった。
そして誰もその作品について口にすることがなくなってしまった。
しかし自分の中では今なおその作品は輝いている。
そんな気持ちを誰かと共有したい。
・・・その答えを作り手の側が成してくれたら、なおのこと望ましいではないか!



広告とは本来そうあってほしい。

選挙のポスターのごとく、恩着せがましい、見せられるだけで迷惑な、そんな広告ではないほうが望ましいのは見る側にとっても見せる側にとっても同じはずだ。