パラオで「タマ」と言えば、その辺の店先で売られている手軽なおやつ、沖縄で言うところのサーターアンダギー、丸く揚げたドーナツのことだ。「食べる?」って勧められて「じゃあ1個。」ともらうことがあるが、けっこう油っぽくて、そして予想より固くしまっている。これもう少しふわっと揚げたらいいんじゃないかなぁっていつも思う。そう、パラオで「タマ」と言えばこれ。それから野球等の「タマ」。スポーツ全般のボール。そして電球。電気の「タマ」。この辺りまではOKだね。だいたい球状のものは「タマ」である。
へぇ~、これも「タマ」って呼ぶのか、と思ったのは、何かの大会でアーチェリー会場に行った時のこと。知り合いの大会責任者が道具が足りなくて困っている、日本から買うことはできないか、と相談してきた。「足りないのは弓の方なの?矢の方なの?」と聞くと、「タマが足りないんだ。」と言った。へぇ、「矢」も「タマ」か。でもまあ、わからなくはない。
そしてつい前日、パラオのチェスみたいな遊びのために将棋盤のようなボードを手作りで作っている人が言った。「あとはタマを9個作るだけ。」 本当に球を作るのかと思ったら出来上がったものは足がついてまるでチェスみたいだ。これはもしかしたら「コマ」が間違って「タマ」になっちゃったケースかも知れないね。