本日、快晴。

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秘密 ―トップ・シークレット―【マンガ】

2016年11月24日 | 【マンガ】


映画公開と合わせて、
LINEマンガで公開されているのを読み、
ああこれは面白い、先が気になる、と
TSUTAYAで一気にレンタルしました。

清水玲子先生の漫画は初めて読みましたが、
15年前の作品にしては前衛的というか攻めている印象。
当時の少女漫画ではあまり見ない社会派な作品だと思います。

すごく面白かったです。
この歳になって、
夢中で一気読みできる作品に出会えるとは。

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舞台は西暦2060年の日本、
「科学警察研究所 法医第九研究室」、通称「第九」。
そこで行われる「MRI捜査」では、
死者の脳から記憶を映像として再現する事が出来るが、
解明不能な事件の真相にさえ繋がる有効な捜査手段でありながら、
世間から強い偏見と反発に晒されていた。
捜査を担当する職員たちも
、凶悪犯罪に関わる凄惨な映像と日々向き合うことで苦悩し、
心を病む者も多い。

新人の 青木 一行 は
最先端捜査を担う「第九」に強い憧れを持って配属される。
だが、死者の脳から記憶を辿り、
被害者と加害者の「秘密」を暴きだすその仕事は、
想像を絶する凄惨なものだった。

事件の捜査を通じ、
青木は尊敬する第九室長 薪 剛 が抱え持つ
「秘密」とも向き合うことになる。
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私が読んだのは、新装版です。
1巻ごとに1エピソードで区切られているので
読者にとっては非常に読みやすいです。



故人の脳の記憶を、映像化して犯罪捜査に役立てる、というのは、
一見すると、事件がすぐに解決しそうな方法ですが、
倫理観や心身的負担、を『秘密』という観点から問題提起しつつ、
ちゃんとした犯罪ドラマとして成立させています。

登場人物が、個性的且つ魅力的なので、
人間ドラマとしても面白いです。
先述したサスペンス要素とのバランスも良い。
設定の作りこみや、伏線の張り方も上手いと思います。


若干のSF要素+重めのサスペンス、という非日常展開の中に、
現代社会における問題提起をしっかり混ぜているので、
男性も含め、大人が楽しめる作品だと思います。
絵も(グロイ描写はあれど)キレイだし。

強いて言うなら、薪と青木(+鈴木?)の関係性に、
若干見え隠れするBL感が気になるくらいかな・・・。
まあ、恐らくは、薪の容姿によるものなので、
最後の方までは余り気にならないかも。




1エピソード=1事件ですが、
サスペンスにそれほど慣れていない私には、
どのエピソードにおいても、予想の斜め上をいく展開に驚かされました。
正直、テレ朝のミステリードラマ枠の中に加えたとしても
かなり出来が良い部類の話が、ほとんどだと思います。

好き、というと語弊がありますが印象的だったのは、
「2005」の篠崎佳人の事件かなあ。
着ぐるみのシーンで、ひええええ!!!てなったし。
それと、全然好きではないんだけど
「2008」の「コンビニ店員惨殺事件」は、読んでて本当にしんどかった。


全巻揃えたいけれど、
我が家の本棚、入れ変えてもさすがに限界なので、もう少し我慢。
(紙媒体が好きだけど、電子って便利だなと痛感・・・。)

でも、興味ある方にはとてもオススメです。




ちなみに余談ですが。

先述した通り、各エピソードが面白いので、
個人的には、連続ドラマにすればいいのに、と思いました。

すでに実写映画が公開した後なのですが
キャストも入れ替えで。
何故なら、生田斗真のイメージだけが極端に合わないから。
という個人的見解だけ、書いておきます。

所々で目にする映画の評価が、すこぶる悪いので
私は観ないつもりです。あしからず。


くりかえしますが、
原作は非常に面白いので、心からオススメです。

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