身近な恐怖>地球の危機。
数年前に公開された「HAKAISHA」とは何の関係もない話。J.J.エイブラムスは「クローバーフィールド」という響きが好きなのだろうか。
「HAKAISHA」と通じるのは、壮大なSF的な背景を匂わせながら、敢えて手造りムービーで押し通しているところ。今回は全体の8~9割が地下シェルター内で繰り広げられる人間同士の対決である。
だから、期待するところを誤った人にとっては、おそらくとてつもなく退屈な時間が続くことになる。この辺りは宣伝会社泣かせでもあるだろう。J.J.エイブラムス、金持ちの意地悪ないたずらである。
密室劇は確かに長いが、制約が数多くある中ではそれなりに巧く演出されている。
シェルターの主であるハワードが言っている地球外からの攻撃は事実なのか。主人公とともに疑心暗鬼の手探りが続く序盤。
秘密の一端が明かされて訪れるひとときの平穏から、再び主人公を恐怖に陥れる仕掛け。
上では「いたずら」と決めつけているが、予算に頼り切らずストーリーテリングを重視しようとするエイブラムスの姿勢は評価されるべきである。
シェルター脱出後は一気にテイストが変わって大味なSFモノと化すが、この変わり様も含めての作品である。評価はともかく、今後もこうした挑戦をするのなら見続けていきたいとは思う。
(60点)
数年前に公開された「HAKAISHA」とは何の関係もない話。J.J.エイブラムスは「クローバーフィールド」という響きが好きなのだろうか。
「HAKAISHA」と通じるのは、壮大なSF的な背景を匂わせながら、敢えて手造りムービーで押し通しているところ。今回は全体の8~9割が地下シェルター内で繰り広げられる人間同士の対決である。
だから、期待するところを誤った人にとっては、おそらくとてつもなく退屈な時間が続くことになる。この辺りは宣伝会社泣かせでもあるだろう。J.J.エイブラムス、金持ちの意地悪ないたずらである。
密室劇は確かに長いが、制約が数多くある中ではそれなりに巧く演出されている。
シェルターの主であるハワードが言っている地球外からの攻撃は事実なのか。主人公とともに疑心暗鬼の手探りが続く序盤。
秘密の一端が明かされて訪れるひとときの平穏から、再び主人公を恐怖に陥れる仕掛け。
上では「いたずら」と決めつけているが、予算に頼り切らずストーリーテリングを重視しようとするエイブラムスの姿勢は評価されるべきである。
シェルター脱出後は一気にテイストが変わって大味なSFモノと化すが、この変わり様も含めての作品である。評価はともかく、今後もこうした挑戦をするのなら見続けていきたいとは思う。
(60点)