Akatsuki庵

後活(アトカツ)中!

大松コレクションと平成茶室

2013年02月02日 00時00分30秒 | 美術館・博物館etc.
新春展『大松コレクション名品選 -近代絵画と茶道具-』
茶道資料館 サイト
 ※3月10日(日)まで(前期は2月3日<日>まで、後期は2月5日<火>から)

兜門トナリに新築された「平成茶室」がほとんど出来ていた。
朝からお水屋さんたちが荷物を抱えて入っていく脇を通る。

さて、今回は大松コレクション。
岐阜にある大松美術館が閉館したのは2009年3月末のこと。
もっとも、建物とかはまだある?ようで、昨年は岐阜国体に合わせて一時的に開館したようだ。

もう少しアクセスが便利なら、名古屋に寄ったついでに訪れることもできたであろうに。
と思いつつ、とうとう一度も訪れることはなかった。

おそらくコレクションもまだ手放していないと思うので、
こういう「貸出」的な展覧会が開催されるのだろうと思う。

とはいうものの、今回の展覧会は点数少なし
しかも、茶道具少なし

で、少し物足りなかったかなぁ。

もっとも、私自身は明治・大正期の日本画が鑑賞できたので満足。

とくに上村松園。
過去2回の松園特別展にも出なかった「静思」「初春」を初見できた。
ほかにも速水御舟とか川合玉堂、横山大観。
美術館が閉館されたことによって、めったにお目にかかれなくなった大作が見られる機会は有り難い。

茶道具は、、、
じゃがいものような形をした瀬戸茶入(中興名物)「老茄子」とか、
与次郎の針屋釜とか、竺叟作の竹茶杓「三番叟」、八幡名部の絵瀬戸茶碗といった、
それなりのいいものもあったのだけど、
テーマ性に沿って展示しているわけではないので、印象にあまり残らなかった。

唯一、印象に残ったのは荒川豊藏作・前田青邨画の志野茶碗。
やはり、近代絵画のコレクションが充実していることの証しなのかなぁ。

2階のほとんどは坐忘斎お家元筆の一行物が一幅、大宗匠の一行物が三幅。
いずれも表装が真新しく、ごく最近のものという感じ。

ついでに楽吉左衛門さんの赤楽と黒楽茶碗が1碗づつ。
いずれも数年前くらいの作かなぁ。

まぁ、展示数の少なさを補う措置なのが一目瞭然で、ちょっと「なんだかなぁ」と思った。

そういう意味で一番おもしろかったのは、(最新の)裏千家ジオラマ。

平成茶室つき

ほんと、写真に撮りたくなるような精巧さで(←撮らなかったけど)
同門の方は是非一見の価値あり

平成茶室の方は間取り図を簡単に書き写した。

意外とシンプルな間取りで、玄関入ったら十二畳の茶室が3つ奥に並ぶようにある。
両脇に通路のような一畳が続く。
水屋は3室に対して1つかぁ?

いずれ、平成茶室の間取りは「淡交」で公開されるのだろうなとは思う。

ふむふむ。

ちなみに、今回の展覧会の展示リストの表紙も裏千家センターの1階と2階の間取り図。
何回も訪れているから、今さら間取り図がわかったところで珍しくもなんともないが、
「何故に今頃?」という気がした。

新年度の展示予定はまだわからないけど、
きっと新島八重さんは1回かけるだろうなぁ。

それを楽しみにしていよう。

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