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香田洋二元海将、韓国の「旭日旗」掲揚自粛要請を一刀両断 「降ろすのは戦争に敗れたときだけだ」

2018年10月15日 16時42分49秒 | 国際・社会
 元海上自衛隊自衛艦隊司令官の香田洋二氏が、韓国による国際観艦式での自衛艦旗「旭日旗」の掲揚自粛要請について語った。

無理筋かつ短絡的要求

 現役時代から韓国との仲を良好に保つべきだと強く主張してきた。海上自衛隊関係者のなかでもきっての“親韓派”だと自任している。しかし、今回の自衛艦旗の掲揚自粛要請には、さすがに絶望した。

 海自の自衛艦旗は他国軍の軍艦旗に当たる。軍艦旗は国の主権の象徴だ。各国海軍の兵士は有事に国を守るために戦う。

 この際、守るべき国家とは各兵士により異なるが、一般的には家族や文化そして社会的な価値観などの身近なものから、国家主権まで極めて幅広い概念であると考えられる。それを象徴的に示すものが国旗であり軍艦旗なのだ。

 つまり、国家防衛のため、兵士たちはこの旗のために戦い、旗のために犠牲になることもいとわない。軍艦旗を降ろすときというのは、戦争に敗れて国が滅ぶときだけだ。

 韓国はそれを「降ろせ」という。国内法や国際法に違反することに加え、著しく礼を欠く行為でもある。他国の軍に敬意が払えないということは、自国の軍にも本当の意味での敬意は払えないということだ。その意味で、韓国は自分たちの国のために戦った先人や、今の軍人をもばかにしていることになる。

 さらに、韓国は外交力や統治力の無さまで露呈した。どの国も、自国の世論は政府がしっかりと管理すべきで、相手に安易に解決を求めるべきではない。いくら国内に厳しい反日世論があるとしても、韓国が自国で観艦式を開催する以上、日本が安心して参加できる環境を整えるのが当たり前であり、主催国の責務でもある。

 その努力をせずに、日本に掲揚自粛という“無理筋”かつ短絡的な要求をする。自分たちの無能さを世界に発信しているようなもので、墓穴を掘っている。もしそうでないのなら、政府が意図的に反日世論を引き起こしていると思われても仕方がない。


要求飲めば防衛態勢に悪影響も

 韓国の要求を断固拒否し、自衛艦の派遣を見送った日本の対応を高く評価する。もしつまらない忖度(そんたく)をして自衛艦旗を降ろすようなことをしていたら、わが国の国際的威信や尊厳の失墜はもとより、日本の防衛態勢にもマイナスの影響を及ぼす可能性があった。

 考えてほしい。海自の誇りであり、主権の象徴でもある自衛艦旗を、少し強く要請されただけでやすやすと降ろす日本の姿を、中国はどうみるか。おそらく「尖閣諸島(沖縄県石垣市)でも圧力を強めれば日本は引く」と考え、周辺海空域での軍事活動をエスカレートさせる可能性がある。北方領土を占拠するロシアしかりだ。

 さらに、不当な要求に屈すれば、米国をはじめとする同盟国や友好国にも「日本は最後には引き下がる」という評価が定着し、これまで築いた信頼を失いかねない。そうした観点からも、掲揚自粛は絶対にあり得ない選択だった。


各国は軍艦旗掲揚、韓国は黙認

 産経新聞などによると、参加各国の海軍は韓国からの掲揚自粛要請を守らず、軍艦旗を掲揚して国際観艦式に参加したようだ。軍艦旗の本質から、各国が要請に従うことは100%ありえないことは十分予測されていた。

 看過できないのは、韓国側が各国による「自粛要請破り」を黙認した節があることだ。自国の通達を無視され、自国の威信が傷ついたにも関わらず、外交上の措置を採らなかった。これも異例のことだ。

 おそらく韓国側も、各国が軍艦旗を掲げることは国際常識からして織り込み済みだったのだろう。それにも関わらず、自国の威信失墜を覚悟の上で、あえて自粛要請を発した。結局、韓国は国際観艦式という場を利用して、なりふり構わず国内の反日世論をあおり、あわよくば国際社会における自衛艦旗の評価をおとしめようとしたと判断せざるを得ない。残念ながら、その企ては失敗したようであるが…。

 北朝鮮情勢では日米韓の協力関係が重要なことはいうまでもない。しかし、軍艦旗が持つ重みよりも、国内の反日世論を優先する韓国と真の信頼関係を築くことはできない。海上幕僚監部の課長以来、20年以上にわたり日韓軍事交流を強く推進してきた当事者として、今回の韓国の要求には強い驚きと失望を禁じ得ず、また深い無力感に襲われている。残念ながら、これが今の率直な意見だ。

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