『自民党の終焉 ~民主党が政権をとる日~』、4月に読了。森田実著。角川SSC新書。2007年10月刊(第1刷)。
参院選後の2007年9月時点での素晴らしい洞察力。小沢氏を過大に評価しているように思われるが、その後の衆院選と自民党の崩壊を見事に予測。小泉・竹中 新自由主義・構造改革路線の明確な否定と反戦の確かな視点を感じました。
目次は以下の通り。
まえがき
第 1章 日本政治激動の予兆 ――政権交代の条件が整った
第 2章 「自公」から「自公VS民主」時代へ ――「二大政党制への道が開いた」
第 3章 否定された小泉構造改革路線
第 4章 小泉政治の〝興隆〟と〝破綻〟を振り返る
第 5章 小沢と安倍、どちらの訴えが国民に届いたのか
第 6章 与野党の財源論争を検証する!
第 7章 民主党・国民新党の共闘で小泉構造改革路線に決別を!
第 8章 外交なき国の外交論争 ――従米国家からの脱却
第 9章 政治をここまでダメにした世襲議員たち ――自民党長期政権の弊害
第10章 民主主義を忘れた自公時代錯誤内閣に起死回生の妙薬はない!
第11章 自公支配から脱却した参議院が本来の使命を取り戻す
第12章 民主党政権の可能性はホンモノか?
第13章 命運尽きたり! 自公連立政権
第14章 小沢民主党の「中道保守主義」を解き明かす
第15章 憲法第9条改正をめぐる政治情勢の変化
第16章 従軍慰安婦発言で歴史認識の甘さを露呈した安倍前首相
第17章 「民主党の政権を任せられるのか?」を検証す
おわりに ――2007年8月15日、戦後62年を振り返りつつ、いまを考える
「・・・カーティス教授は・・・。/≪第一に、有権者は、指導者としての安倍晋三首相に「NO」と言った。≫/≪第二に、有権者は、安倍首相の政策アジェンダ(課題)の優先順位に「NO」と言った。国民が関心を抱いているのは、医療問題、年金制度の健全さ、公立学校教育の向上、所得と地域間の格差である。だが、安倍首相が優先させるのは、戦後レジームの脱却、愛国教育、憲法改正、そして美しい国づくりだ。・・・国民に一番身近な課題に具体策を示さないばかりか、大きな関心さえ示さなかったことへの「NO」であった。≫/・・・/7月29日の参議院議員選挙において有権者は安倍政権を不信任したのである。不信任された首相が・・・具体的な反省点を示さないまま首相の座に固執しつづける姿は異常であった」(pp.15-16)。
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