No Room For Squares !

レンズ越しに見えるもの または 見えざるもの

哀愁の会津東山温泉(最終回)〜射的は男の勝負

2018-01-17 | 街:福島













正月休みに四万温泉に行った際には、「スマートボール」の店が夜には営業していなかった。だが東山温泉の射的場は夜間も営業しているとの情報を得ていた。宿から射的場までは数十メートルの位置なので、食後に浴衣のまま歩いて行った。気温はマイナス7度だった。さて、今回の射的には期するものがあった。格安パックなので食事の量は少なめだった。夜部屋で酒を飲むために「つまみ」が欲しかった。温泉街の中には食料品店は一軒もなく、つまみがないのである。
ところがここで問題が発生する。何と射的場は無人で、セルフサービスで遊戯を行い、落とした景品を自分で持ち帰れとある。千円札一枚を握りしめてきた僕は都合2回、球数にして14発を「チップスター」目掛けて集中的に打ち込んだ。・・・。落ちなかった。多分店の人がいれば事情を話し、貰うことができたとは思う。だがここで自己判断を強いられると、善良な僕は弱ってしまう。「千円も払ったのだから、貰っても良いよな」。「いや例え一万円払おうとも、落ちなければそれまでだ」。葛藤の末、僕は手ぶらで宿に戻った。おつまみは無しだった。

X-PRO2 / XF23mm F1.4R

コメント (6)    この記事についてブログを書く
« 哀愁の会津東山温泉〜冬の坂... | トップ | 会津若松の街並み〜光と陰と雪 »
最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Charlie)
2018-01-17 08:37:30
こんにちは!
会津若松は訪ねてみたことが在りますが、東山温泉へは立寄っていないので、興味深く各写真と各記事を拝見しました。
↓会津若松を訪ねたのも、何時の間にか「少し以前…」です。
http://mirage-hdr.seesaa.net/article/435116586.html
さり気なく「平成二十五年大河ドラマ」というような文字の入った提灯が写っていますね。地方の街では“御当地ドラマ”は、半ば永遠のように、関連のものが飾られているというのが面白いと思いました。
「セルフサービスの射的」というお話しですが、私も「残念ながら落とせなかった」時は「残念…」と何も取らずに帰るタイプですね…(笑)

返信する
Charlieさん (6x6)
2018-01-17 18:07:30
月日が経つのは早いですね。2011年、つい昨日のようですが、その年に産まれた子は小学生なんですね。

僕は前回は2009年に行き(途中一回だけ立ち寄ったことがありますが)、十年近く経ってしまいました。
僕は逆にお城に行っていないので、興味深く拝見しましたよ。白いお城の石垣までもが雪で白く染まり、薄日に浮かび上がる姿、とても美しかったです。

追伸:500円払って直接買いたいくらい、チップスターが欲しかったのですが、小心者なので(笑)
返信する
射的~。 (上総)
2018-01-18 00:29:15
四万のカタキを会津でとはいきませんでしたねぇ~。

いやはや何とも。
これは滑稽なお話。
読めば読むほど味が出てくるお話。笑みがこぼれました。

返信する
上総さん (6x6)
2018-01-18 06:23:41
こちらは涙がこぼれました(笑)。

でもそういうことも旅の楽しみの一つです。
最近はどこでもコンビニがありますが、温泉地まで行ってコンビニというのも粋ではないですから(強がり)。
返信する
なんて幸せな空間 (頭の中にあることを)
2018-01-18 06:40:16
おはようございます。sutekidanaseoと申します。
「みてるぞ?」って書いてくれてるし、「マジメに遊びましょう」ともありますね。
さすが日本!と誇れるようなお店に心が暖かくなりましたね。
1000円で収穫ゼロ(^-^;)でも、良い写真が撮れたので儲けもんですね(〃'▽'〃)
返信する
。sutekidanaseoさん (6x6)
2018-01-18 10:39:35
コメントありがとうございます。
まさに同じように感じました。お金入れもその場にあるし、この無防備が成り立つ日本の心に背いたらいけないと。
もう年配の店主で、本当は店を閉めたいけど、唯一の射的屋を守ろうとしているのかな、とか。

そして多分、そこに店主がいたら「チップスター」を貰えたことも分かっているのですけど(笑)。
こんなものを眼にできただけでも、千円以上の価値がありました。
返信する

コメントを投稿