goo blog サービス終了のお知らせ 

癒し系獣医師の動物病院開業日誌

アニマルセラピー団体で活動している癒し系獣医師。農業団体職員から脱サラし、動物病院を開業しています!

四診

2012年06月18日 | 動物医療
15日は人間ドックの9月の申込日でして、即予約の電話を入れたのですが、実施病院が人間ドックの施設を拡充して、新たに内視鏡(胃カメラ)も加えたところ、人気が殺到して電話が繋がらない状況が続きました。やっと、繋がってとれましたが、9月11日しか空いていませんでした。何故か・・・

さて、漢方に興味が強いのですが、漢方役にもエビデンスは求められるし、ある程度エビデンスを示すことができると思いますが、余り求めすぎるのもよくないと感じています。
漢方が成立した時代には現在医師が用いているような検査機器は発達していませんでしたので、漢方医学による診察は、医師はすべての五感を駆使することによって診断を行っていました。漢方独特の診察方法は四診といわれます。
【望診】 視覚を用いた診察(顔色、皮膚の色の他、舌の様子を見る舌診も含む)
【聞診】 聴覚と嗅覚を用いた診察(声の大きさ、においをもとに診察)
【問診】 現病歴や既往歴だけでなく、患者の体質傾向(虚、実)を聞き出すための質問をします
【切診】 触覚を用いた診察。脈やお腹に触れ抵抗感や圧痛の有無などで判断します。
学会認定の漢方専門医は西洋医学をきちんと学んだ上に、漢方治療を行っているでしょうから西洋医学的診断治療と漢方医学的診断治療を平行して行うことが可能です。そのため、聴診器、血圧計の他、様々な画像診断、血液検査ももちろん行いますし、しなくてはならないでしょう。

舌診は重要で、舌の辺縁に歯型がついている場合、これを「歯痕」といいますが、これは水毒という漢方医学的病態で、カラダの中で水分の偏りが起こり、様々な病態に繋がります。慢性咳嗽・花粉症・多汗症・膝関節痛などです。
最近は時代の流れで仕方のないことですが、医師も電子カルテの時代になり、患者の顔より、ディスプレーを見ている方が多くなっており、なんだかなぁ・・・の世界です。
今のこの時代、「漢方」的医学も見直されるのではないでしょうか?
余りエビデンスを求めると難しくなることもあり、難しいところです。診断に当る「証」の決定までは試行を繰り返すこともあり、その辺の理解も必要なのです。



最新の画像もっと見る