癒し系獣医師の動物病院開業日誌

アニマルセラピー団体で活動している癒し系獣医師。農業団体職員から脱サラし、動物病院を開業しています!

プラモイスト

2012年04月30日 | 動物医療
今日は半そででいいくらいの気候でした。
一気に桜や梅が咲き始めそうです。
今年は開花が大幅に遅れるかと心配でしたが、どうもその心配はなさそうです。
きっちり、ゴールデンウィーク期間に咲くでしょうね。

さて、また「外傷」関係ですが・・・



プラモイストは、新しい創傷治療で有名な夏井 睦先生が開発した、創傷用のドレシッング剤で調剤薬局で処方箋なしに買えるものです。
優れた吸収力により、傷口からの過剰な滲出液を吸収します。乾燥による傷口へのはりつきを防ぎ、優しく保護して、スムーズに貼り替えることができ、交換時の痛みを大幅に軽減してくれるそうです。
傷口以外の皮膚がふやけにくく、かぶれなど皮膚トラブルが生じにくい構造になっています。傷以外の場所がかぶれることはよくあり、これは大変助かります。

そして、一般薬局でも市販されているのが、キズパワーパッド!
これまで病院などの医療現場で床ずれ・やけど・外傷の治療に使われてきたハイドロコロイド素材を、家庭向けキズケア製品として初めて応用したのもで、ハイドロコロイド素材の使用により、「キズをピッタリ覆って、キズ口に出てくる体液(滲出液)を保持した方が、キズは早くきれいに治る」というキズケアの新しい考え方、つまり「モイストヒーリング」を実現製品です。目立たないけど・・・・・・

キズパワーパッドは、キズ口を一枚で密閉することによって効果を発揮します。 確実にキズ口を密閉することができるものです。
キズパワーパッドは、はるだけで自然治癒力を高め、キズを早く、痛みを少なく治し、そしてキズあとも残しにくいというハイドロコロイド素材を使用しています。

キズパワーパッドは家庭向けキズケア製品として日本で初めて、「治癒の促進」「痛みの軽減」「湿潤環境の維持」を効能・効果として承認された、優れものなのです。

キズパワーパッドは二層構造で外側は、バイ菌や水の侵入を防ぐポリウレタンフィルム。内側は、ハイドロコロイド素材でできています。ハイドロコロイド素材は、皮ふにぴったりくっつくための粘着剤と、水分を吸収・保護する親水性ポリマーでできています。このハイドロコロイド粒子が、キズ口に出てくる体液を吸収してふくらみ、ゼリーのようなゲル状のクッションになるのです。
酷い傷は受診すべきですが、ちょっとした傷なら水道水できれいに洗って、このドレッシング剤が有効だと思うのですが、どうでしょう。


挫創

2012年04月29日 | 動物医療
今日もお休みで、「墓参り」に行きました。
お彼岸の頃は、北海道ではお墓がまだ雪の下に埋もれているので、ゴールデンウィーク中に行く方も少なからずいます。

家のお墓は市内ですが、結構郊外の方で渋滞も心配しましたが、問題なくいけました。
お墓をきれいに拭いて、手を合わすと何となく安心するのです(年取ったかなぁ・・・)。

ワンコの傷は完全には治っていません。
対応が後手にまわりました。
それでも疼痛はなく、浸出液なくあとは肉芽がきっちりと盛って、そこが繊維化してくれればいいのですが、その手前で止まっています。
包帯を余りきつくしても良くないし、非吸収性のパットを当てて、粘着性のある包帯で覆っているのですが、これを剥がすのが得意?で困ります。
最近では舐めると「苦い味」がする包帯があるそうですが。

外力による外傷を総称して「挫創」といいますが、
頭部や顔面のようにそれほど動揺しない場所より四肢の挫創は治りがよくありません。
年齢も若い方が治りがよく、高齢ほど悪いのです。
ですから、家の犬は「治りが悪い」ことになります。
「外傷」も結構奥深いことが?分かりました。
難しいもんです。

尿酸アンモニウム尿石

2012年04月28日 | 動物医療
今日は大変暖かい日でした。
20度を超えて、初夏の様相です。
花木の芽が一斉に膨らみ始めました。

ついつい、犬に食卓のものをあげてはいけないと思いつつ、「これくらい」と与えてしまうのが、飼い主の性(さが)でしょうか。
特に、「晩酌」をされるおとうさんはつい、「酒の肴」をホイと上げてしまうらしい。

酒の肴ですから、プリン体を多く含む食べ物をあげて、尿石症になってしまうこともありますね。
犬としては珍しい「尿酸アンモニウム」の結石ができることがあります。
通常は、肝臓疾患や腎臓疾患が基礎にあり、尿が酸性になることで起こるのですが、プリン体が多くてなる場合もあるようです。
この石は結構X線透過性なので発見しづらいこともあるようです。
ダルメシアンには遺伝性の尿酸代謝異常があり、発生率が高いことで知られています。

石が小さく細かいうちは膀胱炎で治まりますが、大きくなることも当然あるので、早めに発見できたら、食事療法で石を溶かすことも可能です。

やはり、人間の食べ物は与えてはいけませんね。

TPP反対集会

2012年04月27日 | Weblog
私は農業団体の人間ですから、今日開催された「TPP]の阻止集会に参加しました。
農業関係への影響は分かっていたのですが、農業分野以外の分野でも影響が大きいことが分かり驚きました。

まさに、アメリカ優先の「開国」です。
しかも、「不平等貿易」だと感じました。

韓国は先にアメリカとFTAを締結しましたが、それを例に取るとよくこんな協定を締結したかと驚きます。

(1)韓国の投資家は投資の保護に関して、アメリカの投資家より実態的に有利な権利がない。
(2)相手国にアメリカが不利な規則があれば国際仲裁機関に訴えることができる。
(3)一度締結すると後戻りは難しい。
(4)国内の合法的保護処置も侵害されうる。
等です。

とにかく「貿易障害」という名のもとに内政干渉される可能性があるのです。

特に医療分野では「営利」優先されるので、過疎地の医療は切り捨てられるかもしれません。

TPPに関しては拙速な交渉進展は避けて、慎重な議論が必要でしょう。
個人的には反対です。

山羊乳

2012年04月26日 | Weblog
写真で雌山羊の「おっぱい」が見えますが、山羊乳は結構独特です。
私も1度山羊乳をいただいたことがありますが、風味が独特かもしれませんが、わりとすっと飲めました。
ただし、チーズだったらちよっと厳しかったかもしれません。
飲んだときは非常に「腹持ち」がよかった記憶があります。

世界で生産される乳の殆どは牛乳です、山羊乳は全体の2%と言われています。
日本では、大戦後に搾乳用の山羊の飼養頭数が増え、1957年には56万頭飼われていたいたそうです。
実は私の古い記憶では、父の実家の田舎に遊びに行った時は、一升瓶持って近所の別の農家に山羊乳をもらいに行った記憶があります。

沢山いた、山羊も今は1万頭に満たない飼養状況です。
山羊の乳成分は牛乳に近いので、乳牛を変えない農家で山羊を飼っていた歴史があるとのこと。しかも、人間の母乳にも近いらしく、しかもアレルギー性が低いらしいです。
オリゴ糖を多く含み腸内細菌にいい影響を与え、タウリンに富み、脂肪球が小さいため消化もいいそうです。血清コレステロールを改善する効果もあり、心臓疾患の方にはいいとか?
魅力的な「乳」なのです。

近年では、ペット用の粉末山羊乳が販売されているとか?
フードのふりかけですかね???

山羊視察

2012年04月25日 | Weblog
今日は休みを頂いて、道東のある地方に「山羊」を視察に行きました。

友人が「山羊」を飼いたいと言う希望を持っていましたが、中々譲ってくれそうな人がいない中、たまたま僕の知人が「趣味」で山羊を飼っている人を紹介したことから、まあ、付き添いでもう一人の友人と3名で行きました。

その方の山羊の飼養地は5年以上前に見たきりでしたが、今日行ったら頭数は増えていて今は20頭余りとなり、「施設」も強化されていました。

子山羊も生まれていて可愛いですね。
山羊は家畜としては利益性が薄く、それがかえって飼う事の意義を高めていると感じましたね。

山羊は繁殖性が強く、双子の確率が非常に高いそうです。時には3つ子もいるそうです。
また、雌の泌乳量は極めて少なく山羊チーズは牛の牛乳と混ぜて作っているようです。

食欲が旺盛でどんな草でも食べてしまうし、木の皮もむしゃむしゃ食べてしまうので、山羊を放して置くだけで、土地は整地され、山羊の糞で作った堆肥は大変いいものになるそうです。

その方は「休憩室」も建設中で、電気はソーラーパネルで賄うそうで、照明くらいなら5万円くらいのキッドで十分だそうです。
簡単な風車も設置してあり、結構楽しそうです。
木材は自分の山で切った木をチェーンで加工して床や壁に貼っていました。

山の中でもくもくと作業するのも楽しいとのこと。
私も少しだけうらやましくなりました。

マイクロチップ義務化

2012年04月24日 | 動物一般
今朝のニュースでイギリスで犬へのマイクロチップ装着が法的に義務付けされるとのニュースが流れていました。
愛犬王国のイギリスですから、「さすが」と思ったのでが、要因は想像とはチヨット違うようです。

イギリスでは2010年に英国環境・食料・農村地域省(Defra)で3月、「危険犬法」改正案に関するパブリックコメントの募集を開始していたようです。

「イギリスでは、1991年に制定された「危険犬法」により、危険とされる特定のタイプの犬 (※ / 以下“危険犬”)の所有・繁殖・販売が原則禁じられているほか、裁判所の許可を得て危険犬を飼う場合に遵守しなければならない規定などが細かく定められている(「マイクロチップの装着」「不妊手術」「公共の場でのリード・口輪の装着」))。
とのこと。

 犬が人に危害を加えて怪我を負わせる、もしくは死亡させる事故がここ数年頻発しており、法廷に持ち込まれるケースだけを見ても、2002~2003年では35件だったのに対し、2008~2009年にかけては719件と急増していて、特にお子さんが犠牲になる事例があり深刻な事態です。

 このような状況を受け、同省は現行法では規制が不十分と判断、法改正へと動き始めた経緯があるようです。

 改正案には、“公共の場”に限定されていた法の適用範囲を私有地にまで拡大することや、マイクロチップ装着の義務化、危険犬の飼い主にのみ適用されていた“ペット賠償責任保険”加入義務を、すべてのドッグオーナーに適用範囲を広げることなどが盛り込まれており、この改正案が成立したので、一般の飼い主にまで影響が及ぶことになります。

 
なお、従来指定れていた「危険犬」とは、「土佐系」「ピット・ブル系」「ドゴ・アルヘンティーノ系」「フィラ・ブラジレイロ(ブラジリアン・マスティフ)系」の“4タイプの犬”だそうです。

ちなみに、日本では装着率は2009年で3%未満です。
家の犬も装着していませんが・・・・・



新生児は若い幼児ではない

2012年04月23日 | 動物医療
雪解けで、川が増水しています。
急激な融雪で川がいつもより、激しく流れています。
春の息吹と思えばそれも心地よし!

「クロカス」も一番先に咲きました。


「トキ」も雛が誕生したと言ううれしいニュースも聞きました。
生命の誕生はやはり感動的ですね。

ある、専門雑誌を読んでいたら、産婦人科の先生が「新生児は若い幼児ではない」と書いていました。
新生児は快適な子宮内での生活を終えて、子宮外での生活に慣れねばならず、それは急激な外部環境の変化だと言われています。

なにより、「肺呼吸」をしなくてはいけません。
そして、自分で代謝して生きていかなくてはなりません。母体からの依存を脱却せねばならないのです。同化、解毒、体温維持等胎盤に依存することなく自分で行わなくてはならないのです。

肺呼吸が始まることで、循環も胎児循環から成人循環に以降するのです。
胎児のときは、胎盤から戻った酸素を含む臍帯静脈血は下大静脈に入り、右房から「卵円孔」を通じ左房に行き、左室から大動脈出される。この、卵円孔は段々閉鎖されるのだが、まれに開存してしまう場合があります。胎生期にはこの他動脈管があって、最初は肺右房から右室を経過して肺に行くのですが、肺の抵抗が強い時期はこの管を通り肺に行かないで、大動脈に行く管なのですが、これも開存してしまう病気もあるのです。
ちなみにこの動脈管はプロスタグランジンという胎盤からでるホルモンで開いているのですが、肺呼吸は始まると分解されて閉じるはずのものだそうです。

よくできてますね!

ちなみに、昔は「産湯」に浸かっていたのですが、現在は寒冷刺激の影響で新生児が肺高血圧になることを防ぐため、行われていないとか?
乾いた暖かい布で体表を拭くのだそうです。
知りませんでした・・・・・

以上、全て雑誌からの抜粋です。

想定外

2012年04月22日 | 動物一般
カラスが怖い時期になりました。
頭上すれすれを飛んで威嚇されることもあります。
繁殖期で何に対しても警戒している時期ですね。


異物誤嚥事故は結構あるものです。
油断していると、意外なものも腸管につまり、場合によっては手術で摘出することもありますが、全身状態が悪いとか高齢で心臓疾患があると手術できない場合もあります。

病院でも続くときはなぜか続くそうです。
靴下、おもちゃ、ゴミ箱の中のもの、乾物、ビニール等が多いそうです。
人間の薬なんかも、ぺろりと飲んでしまう場合もあります。

バリウムで造影検査して経過を見て通過しないようなら、お腹を切らなくてはならないときもあるそうです。
バリウムで押し出されるとこともあり、そうだとラッキーなのですがね。
間違って、たまねぎを食べちゃった子もいて、そうなると中毒で溶血する場合だってあります。

犬と暮らす場合も、「想定外」は考えないことです。

町内会総会終了

2012年04月21日 | Weblog
写真は「モイストヒーリング」パッドで、もちろん市販されているものです。
傷は消毒せずに水道水で洗えとあります。
実際まだ使っていないので、効果の程はなんともいえませんが。

今日は町内会の「総会」でした。
参加者はいつも固定されてしまいます。
25名ほどです。
それでも、新規に加入する方もいるのでうれしいですね。

役員改選期ではないので、まあ平穏な総会でしたかね。
多少、波風もありましたが、多少あったほうがいいのです。
これで、町内会も一段落でほっとしました。
議案作成とか結構大変なのです。

ということで、気分転換に午後から床屋にいきました。
床屋で店主と何やかにやと会話するのが好きなんですよ。
そのため、床屋を決めたらまず、他にはいきません。
男性はそうなんですかね?