癒し系獣医師の動物病院開業日誌

アニマルセラピー団体で活動している癒し系獣医師。農業団体職員から脱サラし、動物病院を開業しています!

今日も検査員研修&適性検査検討

2007年06月30日 | アニマルセラピー
写真の遠くにハトがいるのです。
家のワンコは鳥の類がいると必ず吠えます。
特にカラスには必死に吠えますが、彼らはどこ吹く風です。
ハトやスズメは逃げますが。鳥が嫌いみたいです。

今日も検査員研修と適性検査検討でした。
すでに3回目を数え、だいぶ形が見えてきました。相当細かく検討しています。
参加する会員さんもいい意見をだしてくれます。
僕は検査内容の検討に関しては「記録」と「調整」役に徹することにしていますが、聞いて記録していても感心します。相当レベルの高い視点で犬の行動や心理を
想定して検討していると思います。
当初はどうなるかと、心配もしましたが、全く杞憂でした。
後は実際にシミュレーション的に実施して補正していけば8月中にはできるのではないでしょうか。
次はもう1週間後に実施です。

秋の検査まではまだ時間はありますが、何かこの1年は早そうです。
まだ早いか、こんな感想・・・でももう半分は過ぎましたね!

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どうぶつ  119

2007年06月29日 | 動物医療
週末は雨のようです。
すでに降りだしました。
それにしても関東は空梅雨でしょうか?水が心配ですね。

今度新ドラマで「どうぶつ 119」という動物専用救急車を話題にした番組がスタートするようです。
ドラマではなく実際そのような車は存在しますね。数少ないですが。往診専門獣医師を含めるともう少しします。

例えば「ドクターカー」とか、救急病院に「動物を運ぶ専門業者」もいます。
今後そのような需要が見込めるのか分かりませんが、増えそうな気もします。

小動物では病院があってそこに診察に行くのが通常の診療形態ですが、牛や馬などの産業動物診療においては車による往診が一般的です。
獣医師が車に必要な医薬品を積んで牧場の庭先まで往診に行くのです。そらそうですよね、牛を連れて診察に行くのは現代では困難です。相当昔は、牛や馬を連れていった時代もあったようですが。
ですから、言わば車が診療施設です。医薬品のほか、点滴セットや簡単な処置ができる装備を積んでいます。収納に凝っている獣医師もいますね。
今は、携帯電話が多くなりましたが、今でも「無線」を積んで、事務所と交信しながら仕事をしているのです。夜間、早朝と農業団体の獣医師は24時間交代で対応しています。
暖かい時期はまだいいですが、冬季は大変です。吹雪いて出れないこともあります。

手術が必要なケースはさすがに診療所の「手術室」にトラックで運搬します。消化器の手術や帝王切開が主体です。
しかし、小規模な診療所では「手術室」がない場合もあり、その場合は野外で手術です。できるだけ清潔な場所を選んで行いますが、寒いときや中腰になるときは辛いものです。

どつぶつ 119は犬や猫ばかりでなく牛や馬でも一般的なのです。

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ホメオパシー

2007年06月28日 | 動物医療
世界的ホテルチェーンの創業家の令嬢、米タレント、パリス・ヒルトンさんがこの度収監されて23日後に出所した。
インタビューでは自分が変わったという。パーティーざんまいの暮らしや金持ちの令嬢というイメージによるタレント活動からは脱却する考えを示したらしいが、今後に注目したい。

そういえば、あの「ホリエモン」も収監されてずいぶんイメージが変わったと感じたものです。体重は激減し、仕草には「謙虚さ」がでていた。
しかし、半年もしないうちに元に戻ったみたいだし、人間が変わるのはそう簡単ではないのですよ。

ちなみに、僕は基本的に小学校時代から変わっていないとよくいわれます・・・

僕は凝り性で、何か発見すると一度ははまります。
今、注目しているのは「ホメオパシー」による「柔らかい医療」です。
ホメオパシーは18世紀後半にドイツ人医師ハーネマンによって編み出された医療でレメデイとよばれる物質を投与することで病気や精神的病を改善することを目的にしています。日本で知られるようになったのはここ10年くらいでしようか?
僕は15年前にドイツで1ヶ月ほど獣医科大学で勉強したとき「ホメオパシー」という言葉を聴いた記憶がありますし、薬局に「ホメオパシー薬局」があったように記憶してます。

ホメオパシーというのは要は「類似の法則」は中心で、簡単に言えば毒をもって毒を制するということです。
ホメオパシーの視点では現代医学は「アロパシー」と呼んで、反対の物質を投与することで回復を図るものとしています。つまり熱がでれば、熱を下げる物質を投与するのがアロパシーです。アロパシーが常識である人にはホメオパシーは異質に見えます。

ホメオパシーはまた、治療に用いるレメディは極微小に希釈された物質を投与します。これまたアロパシーとは反対です。
レメデイは希釈率が低いほどポテンシャルが低いとされています。レメデイはC単位でポテンシャルが示され、1Cにするには母物質(マザーティンクチャー)1滴を99のアルコールと蒸留水に混ぜて振とうします。この溶液1に99のアルコールと蒸留水を混ぜて振とうすると2Cです。つまりここで100の2乗に希釈されます。こうして12Cになると10の24乗分の1になり、アボガドロ数の超微量成分を越すので、母物質は存在しない計算になります。なぜこのように希釈された物質に効果があるのか分かりませんが、究極の副作用のない薬剤といえましょう。
しかもヨーロッパでは効果が認められて、保険も適用されるのです。

なんか知りませんが興味があります。また機会があれば触れたいと思いますが、今日はこの辺で。決して怪しいものではないようです。

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スロードック(検査に頼らないドック)はいかが

2007年06月27日 | Weblog
先の、苫小牧のミートホープ社の事件は波紋が大きいですね。しかし、一方で食の安全と透明性を考える上でいい機会かもしれません。
農水省は食の安全をモラルだけに頼らず(もちろんモラルが一番大切ですが)、定期的に検査をしてほしいです。今まで行っていなかったこと自体反省すべきでしょう。今回の件で肉に対する信用が落ちては困ります。

話は変わりますが、ドッグで血液検査をしますが、一体どの程度役立っているのか偶に考えることがあります。また、日常でも診察を受けて、さらに採血されて、診断は血液検査の後でというのは日常あることですが、最近はなんとなく違和感を感じることもあります。

血液検査は大切です。それは間違いないのですが、血液検査結果がでないと「診断」しないというのは如何なものでしょうか?血液検査は単体の検査結果を客観的に算出するのであり、完全にその人の全体の健康状態を表すものでないことを肝に命じるべきです。昔は血液検査の項目も限られていましたが、今よりより的確な診断と予後を判断していたように思います。

顔色、肌の艶、目の輝き、脈の状態、爪の色。粘膜の状態、食欲の状態、体の痛みの有無など総合的に判断していたのではないでしょうか?それが一人の医師が何人も見なくてはならなくなり、結果血液検査に頼らざるを得なくなったのではないでしょうか?

収益と効率性を考えると、血液検査やレントゲン等を中心とした検診、検査が求められるのは理解しますが、
問診や望診、脈診、触診を中心とした「スロードック」もあっていいような気がしますが、的外れでしょうかね?

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ホースセラピー

2007年06月26日 | アニマルセラピー
今朝の北海道新聞にセラピーホース「ゼンノカシュウ」のことが掲載されていましたね。中央競馬未勝利馬の第二の人生が癒し系馬です。大阪の専門牧場で不登校や引きこもりの子供を癒しているようです。

乗馬療法の歴史は古く古代ギリシャ時代から記載があるようです。しかし、乗馬療法の方法が確立されたのは割りと最近です。乗馬療法は身体面と精神面と社会面において効果があると報告されています。身体面では姿勢の改善、バランスの向上、歩行時の協調運動の改善、下肢筋肉の強化等に効果があり、精神面では意欲・自尊心の向上自信の回復等が挙げられる。
社会面ではやはりスタッフとの出会いということでしょう。

馬の体温に触れ、乗馬で姿勢がよくなり、バランス力がつき、馬が歩行することで肢体不自由のかたも歩くことを体現し、高い位置での乗馬は交感神経を刺激し、自己に対する自信が湧いてくるのではないでしょうか?

ある意味、乗馬療法はアニマルセラピーより研究が進んでいて先進的取り組みがされているように感じます。

今後もゼンノカシュウのような馬が増えてくるのでしょうか?

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天寿の全う

2007年06月25日 | 動物一般
一層雪みたいです。ポプラの木の下は今、こんなです。
それにしても今年の北海道は暖かいです。暑いです。明日は26℃くらいになりすですし、「蝦夷梅雨」もなかったですね。

今年は、関東は梅雨入りしたけど、そんなに雨が降ってませんね。カラ梅雨でしょうかかね。水不足が心配です。

昨日のドッグランでのしつけ教室は天気は曇りがちだったのですが、結構日に焼けて首の後ろが少しひりひりします。
ブログの最後にあるセラピー犬の死に触れましたが、その犬は1992年7月28日生まれの14歳でセラピー犬として最長老でした。もう少しで15歳だったのですが残念です。しかし、天寿を全うしたので悔いはないでしょう。

今は14、15歳まで生きたら天寿を全うしたといえますが、犬の寿命はどこまで伸びるのでしょうか。僕の感覚では15、6歳くらいまではここ20年の間に行くような感じがします。

現にポメラニアンやマルチーズ、パピヨンなどは平均寿命が長く、14、5歳くらいそう珍しくありません。平均でも13歳くらいはいくのでは?
全般、小型犬のほうが寿命は長いようですし、MIXの小型犬も長生きの傾向があります。
いずれにせよ、何時までも長く生きてくれることが飼い主の最大の望みです。

一方で犬が長生きになると年配者が犬を飼うことを諦めなくてはならない場合もあるようで、僕の周りにもそういう方が沢山います。
そのような方でも安心して飼える環境が整えばいいのですが、まだ極一部の話として「老犬ホーム」もあるようです。

盲導犬協会で引退した盲導犬を引き取る制度があるようです。これだけは何か救われる気持ちになります。
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しつけ教室開催

2007年06月24日 | 動物一般
1週間ほど前から、開催日の天気なんかが気になりましたが、無事終了しました。
札幌市郊外屯田にあるDOG STOCKというドッグランでしつけ教室&親睦会を開催しました。今週末は別に昨日「天使大学」の学祭に呼ばれてアニマルセラピーのピーアールをしていただきました。なので、大忙しの週末でした。皆さんご苦労さまでした。

今回は初めての場所でしたが、大変いい施設でした。細かくエリアが分かれていて、目的や犬の数によっていろいろ選べます。バーベキューコーナーもありました。

本日は当会の理事さんのドッグスクールから犬の訓練士さんを派遣いただき、2時間びっちりと「しつけ教室」を行いました。参加犬数が多く大変でしたが訓練士の方には大変感謝いたします。沢山いたのに懇切丁寧なご指導でした。このような機会が沢山あればいいのですが、予算等の関係もあり今後の検討課題ですね。

しつけ教室のあとは、「焼肉バーベキュー」です。
僕の担当ですので、買い物の量や食べ物の種類に気を使いましたが今回は量、質とともに良かったのではと自己満足しています。
親睦会ではいろいろ情報交換もできますし、ほんとにいい機会なのです。

無事終了しましたが、来週は月寒グリーンランドで「ドギーズフェスティバル」でセラピー犬の紹介があります。
皆さん大忙しですが、会のピーアール、会員勧誘に人肌脱いでいただきます。

最後に本日長らく活動してくれた、あるワンチャンが亡くなりなした。
今まで本当にありがとう。感謝します。
天国でみんなと遊んでいてね。

エキノコックスの講習

2007年06月22日 | 動物医療
2日間後志方面に出張していました。
ニセコ、倶知安、京極、留寿都・・・緑豊かです。そして羊蹄山がすばらしい。
後志ならどこにいても羊蹄山が見えます。まさに中心です。

ニセコは最近冬はオーストラリア等から外国人スキーヤーが多く訪れ、コンドミニアムも建築ラッシュです。最近は香港からも訪れる人が多いようです。冬はスキー、夏は川くだりですか。意外にもオーストラリア人は温泉には興味がないようです。なにかもったいないですね。

倶知安では獣医師会の支部発表会を聞く機会がありましたが、その中の講習でエキノコックスに関するものがありました。
倶知安町では2005年から北海道大学がエキノコックスの駆虫薬散布の野外研究が行われていて、NPOが協力して5年計画で実施中です。
プラジクアンテルという駆虫薬を魚のすり身や澱粉などに混ぜて薬事法に違反しない形で散布するのです。これにより、周辺のキツネの感染率は24%から激減したそうです。ちなみに通常キツネのエキノコックス感染率は20%程度で犬は1%程度のようです。気をつけなくてはならないのは、駆虫しても虫は死にますが、虫卵は死なないことです。ですから、粘り強く駆虫して環境から虫卵を排除することが肝要なのです。

今でも北海道でも年間20名前後の人が患者になり、死亡者数も5名前後いるようです。このような取り組みが身を結ぶよう期待したいものです。

ちなみに、北海道ボランティドッグの会の犬の適性検査でもエキノコックスの検査を義務付けしています。

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反応のない方の接し方

2007年06月21日 | アニマルセラピー
ポプラの種が舞っていますね。
ものすごい量で、「雪」のようにすら見えます。
ポプラ花粉に弱い人もいるのでしょうね。

今年の夏はやや暑いとの長期予報もあります。
農業にとって、またある意味経済にとって暑いのはいいことです。
しかし、乳牛などの産業動物には暑さは大敵で、病気が多発することがあります。
特に分娩が夏で暑い時期だと、体調を崩し、乳房炎の細菌感染が多発します。

どうか、そこそこの暑さでいてほしいものです。

コネントを頂いた中に、セラピー活動においてセラピー対象者に全く反応を示さない(ような)方に対する接し方について工夫がないものか問いかけられたものがありました。活動を経験した方でないといだかない感想なのですが、これが大変悩ましいことです。
全く無表情で体もほとんど動かないような方がいますと、「これは話しかけても無理かな?」と思います。実際、話しかけても「無反応」であることがほとんどです。

このような方の場合、施設の職員のかたもあきらめて次回から参加させないようなこともあるのですが、根気良く参加させ、根気良く話しかけているとまず、「視線」から動くようになることがあります。話しかけても無駄でもいいと言う気持ちで接していくことで「変化」があります。認知症の症状が進んでも感情の面ではセンシティブなところは残っていると思います。刺激に対する反応は意外と残っているものではないでしょうか。何回か繰り返すことで視線から体(避けるような反応であっても)、そして最後には顔に僅かながら表情がでたことを何度か経験したことがあります。そのような方の変化には職員の方もどんな小さな変化でも大変驚き、喜ぶものです。
例え、変化がなくても犬が傍にいる風景はその人の表情を和やかなものに見せる効果があり、ご家族の方が見て喜ぶという効果があろようです。そこに、人間性を見出すからです。

いろいろなタイプ、症状のかたがいるので、接し方は千差万別ですが、そこがこの活動の奥深いところでもあると思います。

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アニマルセラピーの勉強会

2007年06月19日 | アニマルセラピー
僕は写真が下手なんです。
全く写すだけの人です。
ブログを見ているとやはり写真が上手で、写真が豊富なブログのほうがアクセス多いですよね。それか、全くシンプルなもの。

それでも、僕が更新している下手なブログでも毎日100件程度のアクセスがいただけます。感謝申し上げます。100件くらいで十分です。

今日は、少しだけ早退させていただき(内緒?)訪問しているグループホームの勉強会に参加させていただきました。皆さん、施設の仕事終了後に20名ほど参加していただきました。僕がNPO北海道ボランティアドッグの会の概要とアニマルセラピーとは?という内容で説明させていただきました。
強調した点は
(1)犬の選抜(適性検査)には膨大な時間と手間をかけて、努力していること。
(2)認知症の方の生活の質の維持に少しでも資する活動を心がけていること。
(3)犬は人間の心の隙間を埋め、従順であるがゆえに、認知症の方に受け入れられやすいこと。
(4)アニマルセラピーは入所者に対して、明るさと会話の増加、そして社会性の復帰に効果があること。
(5)事故なくできるだけ長くこの活動を継続していきたいこと。
(6)いつも「ボランティアをさせていただいている」という気持ちを忘れないよう注意していること。

これらを特に強調しました。
施設の職員の方からは、活動を始めてから、会話が増え社会性の復帰にあきらかな効果が認められるとの言葉をいただき大変有難かったです。
それと、「いつも来ている何気ないワンチャンだけど凄いいんですね!」とお言葉も・・・

今日は活動も大切ですが、活動していることの内容や意義を広く世間に知らしめるのも大切なことだと感じ入りました。

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