堂蓮記<北海道富良野成田山布部不動堂>

毎月の『御心言』と不定期の『祈願講釈』と徒然なるままの箴言・戯言・読書感想等・北の大地の坊主富良野生活記。

〈雑言・@Michael_Ende_jp〉

2011-10-04 17:41:25 | 日記
@Michael_Ende_jp ヘルダーリンの有名な言葉があります。それは「危険が増すと、救いもまた増す」というものです。人間が全地球を破壊できるという人類史上はじまって以来の新しいページに足を踏み込むことで、同時に意識の飛躍が起こるのではないでしょうか。 『エンデの文明砂漠』


@Michael_Ende_jp お金には神が持つ特質が全て備わっています。お金は人を結び付けもすれば、引き離しもします。お金は石をパンに変えることも、パンを石に変えることもできます。お金は奇跡を起こします。お金の増殖は不思議以外のなにものでもありません。それに、お金には不滅という性質まであるのですから。


@Michael_Ende_jp 人間が経験するものはすべて、芸術とポエジーの対象です。天国と地獄。悲劇と喜劇。光と闇。それに、聖なるものを表現する芸術家、もしくは詩人は、彼自身が聖人というわけではありません。犯罪を表現する者は、彼自身が犯罪者ではありません。絶望を表現する者自身が絶望者ではない。


@Michael_Ende_jp 今ヨーロッパに見られる風潮は、アメリカ的物質文明の克服を、何らかのアジアの精神性によって試みようとすることです。それはいいんだけれど、個人的にふらりとアジアの国に行ってメディテーションをする、それで自分だけは救われる、と思い込む人もいるのは危険です。


@Michael_Ende_jp 今日ではもはや一国の経済などというものは存在しない。今、三分節構造の核心に迫ろうとするなら、国際規模で考える必要がある。それを思うと、全世界の経済を、あれほどユニークな観点で変えていくのは、もう間に合わないという気もします。 『エンデと語る』


@Michael_Ende_jp 同じ本を二人の人間が読むとすると、そこで読まれるものは、決して同じではないと思います。それぞれが、本のなかに自分をつれこむからです。自分の連想、自分の思考、自分の経験、自分の感受性、それらすべてを投入して読む。だから本はいつも、ある意味では読者を映す鏡です。