北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

今日から珠洲市議会議員

2011-04-30 | 活動報告
 4月30日は改選による新議員の任期のスタートだ。
 
 あらためて8年ぶりの選挙、そして今度は市議会議員を目指した理由を書いておきたい(推薦をいただいた団体の会議や集会、選挙期間中の個人演説会や決起集会などで語ってきたことです)。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 8年前の県議選で破れたが、その年(2003年)の12月5日には珠洲原発の計画も「凍結」ということで事実上の計画撤回が決まった。
 その後の珠洲の最優先課題は推進反対の溝を埋めることであり、一方の旗頭的立場にいた私は珠洲の政治の場を含め、表にはできるだけ出るべきではないと考えてきた。

 珠洲原発の29年間、ときにはいがみ合い、地域や職場、ときには家庭の中でも意見の対立があり、地域に大きな傷跡を残したが、あえてこの間の意義を言うならば、政治を市民の手に取り戻したということにある。一部の政治家が決めた「原発誘致」を、推進・反対両派が自分たちの問題として議論を重ねてきた。谷本知事のいう「住民合意」も、原発問題を一部の政治家任せにすることなく、市民みんなで決めるべきという考えだった。
 
 原発問題が終わった後の珠洲市政は、市民の政治参画の下、様々な課題が議論され、運営されていくものと期待してきた。仲間の市議が何人も残っており、さらにその後、市長が交代したということもあり、「市民の政治」が定着していくものと信じてきた。

 ところが、ここ数年の珠洲の様子を見ていると、「一部の人の政治」に逆戻りしたと思えてならない。小中一貫教育の導入、きのうら荘改築問題、蛸島地区の公共下水道整備、飯田町およびその周辺のまちづくり等々。
 このままでは政策レベルは下がる一方である。
 原発誘致を夢見て亡くなっていった人たち、反対運動に明け暮れ亡くなっていった人たちのことを思うと、珠洲原発の29年間を「空白の29年間」にしてしまう動きは許せないし、その怒りが「もう一度選挙」の最大の理由である。

 市議会議員選挙への立候補について「格落ち」と表現する人があちこちでいた。地方分権、地域主権が叫ばれる今日、そのような考え自体変えていかなければと思うが、同様に市議会議員のイメージも変えていかなければと思う。これまでの市議会議員と同様の仕事をするつもりはさらさらない。

 「○○地区の市議会議員」「△△町の市議会議員」ではなく珠洲市の市議会議員でなければならないのは当然のことである。能登の中の珠洲市、石川県の中の珠洲市、日本の中の珠洲市を考える市議でなければならない。県政と珠洲市政の関係も考えていかなければならない。
 市長派・反市長派という色分け、レッテル張り自体本来はおかしなことである。市長の提案に対して市政の争点を市民の前に明らかにし、市民の議論を経て、議案の修正をしていける議会を目指したい。

 現在の市議会の中で私の立場は少数派かもしれない。しかし私は悲観的には捉えていない。原発反対運動の中でも、市議会の中では多数を占められなかったが、市民の多数派を形成していった。今後も市民の皆さんと情報を共有し、おおいに議論を喚起し、市民の政治参加の場としての議会を目指していきたい。

 3月11日に発生した東日本大震災と東電福島第一原発の原発震災の中、日本は明治維新、敗戦に続く歴史的な転換期にある。脱原発へエネルギー政策の転換はもちろんのこと、競争社会から共生と連帯の社会に転換していかなければならない。自治体の役割も重要である。責任の大きさ、重さを自覚し、全力を尽くしたい。
  
 

 

コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 石川県民主教育政治連盟の仲... | トップ | メーデーに参加 »

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ロニー・アレキサンダーさん講演会 (五十嵐正博)
2013-07-06 17:24:11
珠洲の皆さん、以下の講演会に是非ご参加ください。

ロニーさん&ポーポキと平和について話し合おう
平和って何色…。平和ってどんな音…。平和ってどんなにおい…。
日本って平和? 身近なところから平和を考えよう。
 
ロニーさんはポーポキと一緒に「生き物が安心して安全に暮らせる社会づくり」のために活動中
ロニー・アレキサンダーさんは、神戸大学大学院国際協力研究科教授
アメリカのロサンゼルス生まれ、イエール大学卒業後、1977年に広島のYMCAに派遣されて来日、その後、日本の大学院で勉強し、現在、神戸大学大学院で「国際関係論・平和学」を教えています。
キーワードは「平和、ジェンダー、マイノリティ、生きる」 反戦・反核について、何度も現地に出かけて(南太平洋諸国、東チモール、パレスチナなど)研究するだけでなく、長年平和運動にも関わってきました。2006.1には「ポーポキ・ピース・プロジェクト」を立ち上げ、活動を展開中。
この度、珠洲市の皆さんと一緒に「平和」について考えることになりました。
皆さん、ぜひご参加ください。ロニーさんは日本語で話します。

日時:2013年7月28日(日)10:00~12:00
場所:坂本旅館(珠洲市上戸)

ポーポキちゃんはロニーさんの家族 ハワイ語でネコという意味です
               

返信する

コメントを投稿

活動報告」カテゴリの最新記事