アナーキー小池の反体制日記

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#2604 西舎と本桐と新冠(下)

2018年03月05日 | その他
競走馬生産牧場のメッカと呼ばれた3集落についての続きです。
前回、西舎について記しましたので次は本桐です。

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ボクの生まれ育ったところですが、そこには本桐牧場と大塚牧場という名の大きな民営の牧場がありました。
二つとも大正時代につくられた牧場で、もちろん戦前・戦中は軍馬の生産に励んでいたんでしょう。

本桐牧場は中央のオーナーがいました。
政治家の南条徳男とか実業家の永田雅一とかが名を連ねていたことを覚えています。
“幻の名馬”と呼ばれたトキノミノルを産出したことで有名です。
大映の社長だった永田雅一はちゃっかり「幻の名馬」という名の映画を作っちゃったのです。
今でいうGⅠ馬を輩出し、現在も健在です。

大塚牧場は大塚という個人が築き上げた大きな牧場でした。
ボクの実家がその牧場の隣だったものだから、昔のことをよく知っています。
ボクと同じ年の女の子もいましたが、親の教育方針で小学校入学時に東京の別宅に行ってしまいました。
重賞レースに優勝したら、自宅前でお祝いをしていました。
ボクが実家に住んでいた昭和40年代までは、そんな光景が年に何回もありました。
その巨大な牧場でしたが、社台ファーム系の進出のせいでしょうか、経営難となり、数年前に倒産したのです。

本桐にはたくさんの個人経営の競走馬の牧場があります。
ボクの同級生のうち2人は牧場を経営しています。
2,3年前のクラス会で会った彼らは“税金対策に苦慮する”ほどの景気の良さです。
まだまだ本桐では競走馬生産は隆盛です。

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新冠には明治の初頭から天皇家直属の新冠御料牧場ってのがありました。
そのせいでしょうか、今でも多くの牧場があり繁盛しているようです。(前出の大塚牧場同様、近年倒産した老舗牧場もありますが)
新冠町は牧場が連なっている通りを“サラブレット・ロード”とし、観光客の誘致をはかっています。
結構はやっているようです。

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ピョンチャンオリンピック出場の、スピードスケート・ウイリアムソン師円選手のことを記していて、特徴のある馬産地のことを思い出して西舎と本桐と新冠を記してみました。
ただ残念なことにこの近年は胆振の社台ファーム系にすっかりお株を奪われ、影が薄いのです。
40年前は、胆振の競走馬生産牧場と言えば、早来町(現安平町)にある丸善橋本牧場しか知られていなかったのです。橋本聖子や元代議士・高橋辰夫の妻の実家として、ですが。(丸善とは丸の中に善という字が入った屋号です)


牧場主は橋本善吉という名で、牧場名はその姓名により安直に付けたものなんでしょう。
橋本善吉氏は自身の名を冠したマルゼンスキーと言う名の名馬のオーナーでした。
そして彼は、自身の牧場産馬やオーナーになっている馬が出場するレースでの熱烈応援ぶりが有名でした。
そして彼は、自身の娘が出場するスケートでも同様な熱烈応援ぶりだったそうです。

あそこは馬だけじゃなく娘も走らせるんだな~、と近所の人が言っていたとか。
札幌の競馬場と苫小牧のスケートリンクの両方で彼の姿を見た知人が言ってました。
「両方とも、彼自身が応援席で一緒に走って追いかけて大声で応援していた」
橋本聖子の根性は、そうして育まれたのです。

またまた脱線しました。
脱線続きでしたが、西舎と本桐と新冠 を終えます。
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