狐の日記帳

倉敷美観地区内の陶芸店の店員が店内の生け花の写真をUpしたりしなかったりするブログ

『嫌われ松子の一生』

2018年06月11日 21時23分34秒 | 映画・ドラマに関する日記




 昨日の夜はゲーム『BAYONETTA』で遊んだ後に、映画『嫌われ松子の一生』のDVDを観ていました。

 東京で夢もなく生活している大学生の川尻笙は、父親から伯母の川尻松子が死んだことを聞かされ松子が暮らしていた部屋の後始末を頼まれる。
 笙は叔母の事を全く知らず、知らない人間の部屋を片付けるのは不満ではあったけれども、叔母が暮らしていた部屋に向かうことにした。
 部屋の中は散らかり放題で塵だらけ。叔母の部屋の隣に住んでいる男は松子のことを周囲から嫌われていた嫌われ者だと言う。
 川尻松子は近くの河川敷で滅多打ちにされて殺されていて、警察は犯人を追っている。
 笙が塵だらけの部屋を片付けていると……。

 不幸で不器用で物凄く運の無い女性の転落人生のお話です。

 監督は、中島哲也。
 出演者は、中谷美紀、奥ノ矢佳奈、瑛太、柄本明、市川実日子、香川照之、濱田マリ、キムラ緑子、伊勢谷友介、黒沢あすか、BONNIE PINK、ゴリ(ガレッジセール)、柴咲コウ、宮藤官九郎、劇団ひとり、大久保佳代子、荒川良々、谷原章介、武田真治、マギー、渡辺哲、竹山隆範(カンニング)、角野卓造、谷中敦(東京スカパラダイスオーケストラ)、甲本雅裕、片平なぎさ、本田博太郎、田中要次、AI、山下容莉枝、土屋アンナ、山田花子、木野花、あき竹城、嶋田久作、木村カエラ、阿井莉沙、江本純子、浅野麻衣子、星ようこ、蒼井そら、江口のりこ、松下萌子、榊英雄、鳴海剛、田村泰二郎、山本浩司、木下ほうか、片岡涼乃、など。
 原作は、山田宗樹の同名の小説です。



 ある女性の転落人生のお話なのです。
 思っていたよりもはるかに主人公の女性が落ちて堕ちていくので驚いてしまいました。容赦ないです。
 前半はこの容赦ない堕ちっぷりをコメディタッチで描いていきます。
 松子が成功する時や幸せと感じる時もあるのですが、その成功や幸せは世間の常識人と言われている人達が考える成功や幸せとは少しずれています。
 しかも成功や幸せの時はごくわずかな期間で終わってすぐに不幸がやってきます。
 そしてお話はだんだんと深刻になるのです。
 軽くポップに描いているのですが内容はどんどん重くなります。
 いえ逆ですね。どんどん重くなるお話を軽くポップに描こうとしています。
 私、中盤から引き込まれて魅入ってしまいました。

 笙が様々な人から伯母の松子のことを聞かされて松子のことを彼なりに理解してラスト付近で松子のことを語る台詞は秀逸です。
 あそこでこの映画に芯が入りましたね。




 切なく哀しく愛おしい物語でありました。
 面白かったですよ。
 お勧めであります。





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