志賀直哉がなぜ「小説の神様」とまで賞賛されるのか?その答えの一部がこの作品の中にもあります。具体的に言うと、「ストーリーがおもしろい」「独創性がある」「構成が完璧で無駄がない」「文章が巧みで美しい」「作品の奥が深い」・・・という感じでしょうか?要するにどこから見ても作品が完璧なんですよ。ですので小説を勉強して書いてみたいなんていう人にはまさに教科書のような模範的作品です。そういう作品が志賀直哉にはたくさんあるのです。「小説の神様」と言われるのもなるほどなと思います。清兵衛という少年が父親には下らないとしか思われない瓢箪をせっせと集め、見かねた父親に瓢箪を割られてしまうんですが、実はその瓢箪は・・・っと、後は作品読んで下さい。率直に「おもしろいなぁ」と感じますよ。神様の作品はやっぱ違いますな。