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緊迫の中東 プーチン大統領のロシア“暗躍”

2016年01月10日 16時19分13秒 | 保管記事


 

  記事の紹介です。

 

緊迫の中東 プーチン大統領のロシア“暗躍”

  オバマ政権「外交誤算」で世界混乱

     2016.01.10

  イスラム教スンニ派の盟主サウジアラビアが、シーア派の大国イランとの外交関係を断ったことで、スンニ派とシーア派の宗教対立が激化し、第三次世界大戦に発展する可能性まで指摘されている。サウジを決起させた背景には、「世界の警察官」を降りた同盟国・米国への失望や怒りが込められているとの指摘がある。巧妙に立ち回るプーチン大統領率いるロシアの思惑とは。オバマ大統領の「外交誤算」が世界を混乱させているのか。

  「サウジを筆頭に、米国の同盟国の多くが内心、『オバマ氏よ、しっかりしてくれ』と思っているはずだ。サウジによるイラン断交宣言は、米国に奮起を促すためだった可能性がある」

  国際政治学者の藤井厳喜氏はこう語った。注目の分析は後述するとして、中東情勢は複雑だ。

  1979年のイラン革命後、中東では、米国とサウジ主導の親米アラブ諸国(スンニ派)が、シーア派イランの影響力を閉じ込めることで基本的秩序を形成してきた。80年代に8年間続いたイラン・イラク戦争も、実は、イランに対するスンニ派連合の戦いだった。

  ところが、オバマ氏はイラク戦争の泥沼化を受けて、中東への関与を劇的に薄める方向にかじを切った。2013年9月、テレビ演説でシリア問題について、以下のように語ったのだ。

  「米国は『世界の警察官』ではないとの考えに同意する」

  これは米国の同盟国を大いに失望させ、敵対国や敵対勢力を喜ばせた。米国が「世界秩序を守るため」として軍事介入に踏み切らないと確信したのか、ロシアは14年3月、ウクライナ南部クリミア半島を力ずくで併合した。中国も同時期、南シナ海の岩礁の拡張工事を加速させた。

  さらに、オバマ政権は15年夏、イランとも限定的ながら、核開発を認める合意を結び、関係改善に踏み込んだ。これがサウジなどのスンニ派諸国の目に「米国の裏切り」と映ったことは想像に難くない。

  イランは情勢変化に便乗して、イラクに地上部隊を送ってシーア派政権を操縦し始めた。シリアでも、プーチン氏率いるロシアと連携して、シーア派の一派とされるアラウィ派主導のアサド政権にテコ入れし、イエメン内戦ではシーア派の反政府組織を援助するなど、影響力を拡大している。

  ロシアは、クリミア併合で国際的に孤立していたが、昨年10月のロシア旅客機墜落事件や、同11月のパリ同時多発テロ事件を受け、過激派組織「イスラム国(IS)」殲滅作戦に加わり、存在感を取り戻していた。

  サウジのサルマン国王は昨年1月の即位後、「強いサウジの復活」を掲げ、軍備拡大やイランとの対決姿勢を強めていたが、ここに来て、「イランとの国交断絶」という決断を下した。

  このタイミングでの対立激化を、まずロシアはどう受け止めるのか。

  ロシア情勢に精通する軍事アナリストの小泉悠氏は「ロシアにとって、イランは中東での重要パートナーだ。特に、シリア問題では『アサド政権擁護』で利害が一致する。今年早々にも、イスラエルの空爆に備えるS-300防空システムの輸出を解禁するとみられる。一方、ロシアとサウジの関係は複雑だ。シリアや原油減産の問題で対立しているが、サウジは昨年6月、サルマン国王の息子、ムハンマド副皇太子兼国防相をロシアに送り込み、投資や武器購入をチラつかせた。買収が対露戦略だろう」と語る。

 
  そのうえで、「サウジとイランの対立は、ロシアにとって2つの側面がある。第1に、サウジとの緊張を高める可能性だ。ただ、サウジはイランとの断交後、ロシアへの投資話を再び持ち出している。第2に、原油価格が上がる可能性がある(=現状では原油安)。原油安に苦しむロシアにとって値上がりは天の助けだ。ロシアは表面上、サウジとイランの仲介を買って出ながらも、内心では対立激化にメリットを見いだした可能性もある」と分析した。

  では、米国とサウジはどうか。

  前出の藤井氏は「オバマ外交が、世界を不安定化させている。サウジとしては、米国に『目覚めてくれ』『もう一度、連携しよう』というメッセージを送っているのだろう」といい、続けた。

  「サウジは、中東情勢がイラン・ロシア連合のシナリオ通りに進んでいることに危機感を覚えている。『イラン断交宣言』は、オバマ政権に外交戦略の変更を迫る決意の行動にみえる。その証拠に、サウジは原油のスイング・プロデューサー(生産調整役)をせずに、原油安を容認している。『米国のシェールオイルへの対抗』との見方もあるが、米国民は原油安を歓迎しており、これに伴うドル高も米国にとってはプラスだ。米国に配慮している」

  オバマ政権の対応を世界が見ている。米国は同盟国などの期待に応えるのか、秩序の崩壊を放置するのか。
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20160110/frn1601100830002-n1.htm

  記事の紹介終わりです。

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