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イプシロン2号機 打ち上げ成功

2016年12月20日 20時17分00秒 | 保管記事

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イプシロン2号機 打ち上げ成功

    12月20日 20時17

 地球周辺の放射線を調べる探査衛星を載せた、日本の小型ロケット、「イプシロン」の2号機が、20日夜、鹿児島県の内之浦宇宙空間観測所から打ち上げられ、衛星を予定の軌道に投入し打ち上げは成功しました。

 日本の小型ロケット「イプシロン」の2号機は20日午後8時に発射され、1段目や2段目を切り離しながら上昇を続け、打ち上げからおよそ13分後に、高度500キロ付近の予定の軌道に衛星を投入し打ち上げは成功しました。

 搭載されたのは、「ジオスペース」と呼ばれる高度100キロ付近から6万キロ付近までの、地球のすぐそばの宇宙空間の放射線を調べる探査衛星で、人工衛星の故障の原因ともなる放射線量の変動のメカニズムの解明などが期待されていて、JAXAは「あらせ」と命名しました。

 これまでのところ衛星の状態に異常はなく、今後3か月程度かけて初期運用を行い、問題がなければ本格的な探査を1年かけて行うということです。

 

 JAXAによりますと、3年ぶりの打ち上げとなる今回は、2段目のエンジンを強化して打ち上げ能力を30%高め、打ち上げ費用も以前の小型ロケットの3分の2のおよそ50億円に抑えたということです。

 今後、森林の管理や資源の探査などで、小型衛星の需要が新興国などを中心にますます増えると見込まれており、記者会見したJAXAの奥村直樹・理事長は「今回の打ち上げ成功は、小型衛星を打ち上げる本格的な商用化に向けた第一歩だ」と話しました。

 


探査衛星 オーロラの謎に迫る

今回打ち上げられる「ジオスペース探査衛星」は、北極付近で観測されるオーロラのうち、短い時間に何度も明滅を繰り返す特殊なオーロラの謎にも迫りながら、地球周辺を飛び交う放射線の詳しい実態を調べる計画です。

 オーロラは、地球の周辺を飛び交う放射線が地球の磁力によって引き寄せられ、大気とぶつかったときに光を放つ現象で、オーロラが発生するときは地球周辺の放射線が強くなっていると考えられています。ただ、オーロラのうち、短い時間に何度も明滅を繰り返す「脈動オーロラ」と呼ばれる、特殊なオーロラは、地球周辺の放射線がどのような状態になったときに起きるのか、詳しい仕組みは分かっていません。

 

 このため、今回打ち上げられる「ジオスペース探査衛星」では、地上で「脈動オーロラ」が発生したときに北極の上空にあたる宇宙空間の放射線量を詳しく観測することにしています。
また、地上側でも「脈動オーロラ」を詳しく観測するためにノルウェーとフィンランドに合わせて5台のハイスピードカメラを設置し、100分の1秒単位で詳しく観測することにしています。
そして、探査衛星の観測データと、地上のカメラの観測データをつき合わせて、オーロラの明滅と、放射線の強さの変化との関係の解明を目指すことになっています。

 研究グループの、電気通信大学の細川敬祐准教授は「脈動オーロラを研究することで、人工衛星の異常を引き起こすような強い放射線がどのように発生しているのか突き止められる可能性がある。しっかりとした分析ができるように、地上側でも観測態勢を万全に整えたい」と話しています。

 

地球周囲は”放射線危険地帯”

「ジオスペース」と呼ばれる地球のすぐそばの宇宙空間は、放射線が激しく飛び交い、人工衛星を故障させる原因にもなっていますが、詳しい実態は分かっていません。このため、「ジオスペース」を安全に利用するためにも、この空間の放射線の危険性を正確に把握することが重要になっています。

 

  「ジオスペース」は、地球の上空、高度100キロ付近から高度6万キロ付近までの、地球のすぐそばの宇宙空間のことで、このうち、高度400キロ付近から高度3万6000キロ付近にかけては、国際宇宙ステーションをはじめ、さまざまな人工衛星が飛行し、この半世紀、人類の新たな活動領域になっています。

 しかし、「ジオスペース」では、太陽から放出される放射線が、地球の磁場や大気と複雑に関係し合って激しく飛び交い、人工衛星などを故障させる原因にもなっていますが、詳しい実態は分かっていません。
このため、「ジオスペース」を安全に利用するためにも、この空間の危険性を正確に把握することが重要になっています。

 今回の探査衛星は、タテヨコおよそ1.5メートル、高さおよそ3メートルで、9つの観測装置が搭載され、ジオスペースを飛び交う放射線の方向や強さを調べます。探査衛星は、地球から最も近いときで高度およそ300キロ、最も遠いときで高度およそ3万3200キロのだ円軌道を回りながら、ジオスペースの広い範囲で、1年間、放射線の観測を行う予定です。

 JAXAは、この衛星で、飛び交う放射線が強くなったり弱くなったりするメカニズムを詳しく調べて、人工衛星の故障を防ぐ対策に役立てたいとしています。

 「ジオスペース探査衛星」による科学観測の責任者を務める名古屋大学の三好由純准教授は、「宇宙の中でも『ジオスペース』というのは私たちが、これから開発し、利用していく宇宙です。また、月や火星に人が行くときには、必ず横切らなければならない場所です。その、宇宙空間でいったい何が起きているのか、きちんと理解して、予測につなげていくことは、私たちが、活動の場を宇宙に広げていく上で欠かせないことだと思っています」と話しています。

 


宇宙船や航空機の運航に影響も

「ジオスペース」と呼ばれる地球周辺の宇宙空間や、地球の大気圏では、放射線が強くなるおそれがあるとして、宇宙船の打ち上げや航空機の運航に影響が出たこともあります。

 地球周辺の放射線は、その多くが太陽から飛来し、太陽の表面で「フレア」と呼ばれる爆発的な現象が起きたあとは、地球の周辺で放射線が、ふだんよりも強くなる可能性があります。

 4年前の2012年には、1月と3月に、合わせて2回にわたって、太陽の表面で大規模な爆発が発生しました。この際、アメリカのデルタ航空は、地球の磁場が比較的弱い北極付近の上空では、放射線による被ばく量が増えるおそれがあるとして、北極付近を通る16便について飛行ルートを変更する対応を行いました。

 また、おととし1月にも、太陽の活動が活発化しましたが、このときには、国際宇宙ステーションに物資を届けるアメリカの宇宙輸送船「シグナス」を載せたアメリカの民間のロケットが、高い放射線によって機器が誤作動するおそれがあるとして、打ち上げが延期されました。

 

宇宙天気予報 精度向上に期待

人工衛星や航空機にも影響を与えることが懸念される地球の周辺の放射線がこのあと激しくなりそうかどうか、各国の専門機関が「宇宙天気予報」として毎日予測し、発表しています。

 日本では、東京・小金井市にある国立研究開発法人の情報通信研究機構が、およそ30年前から毎日、予報を行い、その結果をJAXAや衛星運用会社、航空会社などに配信しています。
予報のための会議は、太陽や地球の磁場、それに大気圏の天候の専門家など、合わせて10人余りが集まって、毎日午後2時半から行われています。

 この中では、太陽の観測結果や地球の磁場の変化などおよそ30のデータをもとに、日本時間で午後3時からの24時間に地球の周辺で予想される放射線の強さを3段階で予報しています。

 しかし、予報の根拠となる情報が十分ではないため、精度が低いのが課題です。こうした中、今回の「ジオスペース探査衛星」では、10万分の1秒単位というこれまでにない精細さで放射線の変化を捉える計画で、放射線がどのように強くなったり弱くなったりしているのか、そのメカニズムに迫ることが出来る可能性があります。
そうした詳しいデータが得られれば、24時間単位ではなく、より短い時間単位ごとに、また、特定のエリアごとにきめ細かな予報が出来るようになる可能性があるということです。

 また、アメリカや日本では、近い将来に“宇宙旅行”の実現を目指す企業の動きが活発化していますが、きめ細かな「宇宙天気予報」が出来るようになれば、放射線が弱い日を選んで“宇宙旅行”ができるようになる可能性もあるということです。

 「宇宙天気予報」の責任者を務める、情報通信研究機構宇宙環境研究室の長妻努研究マネージャーは、「ジオスペース探査衛星によってこれまでにないデータが得られれば、宇宙天気予報の予測精度を高めることができると大変期待しています」と話しています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161220/k10010814251000.html

  記事の紹介終わりです。

 イプシロンロケット イプシロンロケット 宇宙開発

 

 

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■ 2009年7月9日
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