ウラナイカジカ科(占鰍、学名:Psychrolutidae)は、カサゴ目に所属する魚類の分類群の一つ。アカドンコ・ニュウドウカジカなど、底生魚を中心に2亜科8属35種が記載される。科名の由来は、ギリシア語の「psychrolouteo(冷水浴)」から。
ウラナイカジカ科の仲間は大きく丸みを帯びた頭部とやや側扁した体部をもち、その体型はしばしばオタマジャクシに類似する[3]。左右の眼が離れていることが本科魚類の特徴で、多くの種類では眼窩の間隔が眼球の直径よりも大きくなっている[1]。
体表は滑らかで、頭部や口の周囲はいぼ状の甲板あるいは皮弁に覆われる[1]。体長は種によってさまざまで、最大種のニュウドウカジカでは全長70cmに達することもある。側線は退化的で、孔は20以下にとどまる。
背鰭は1つであることが多いが、ガンコ属・コブシカジカ属では基底が2つに分かれる[1]。背鰭の基部はしばしば皮膚に埋もれ、体部との境界は不明瞭となる[4]。腹鰭は1棘3軟条[1]。
鋤骨の歯の有無はさまざまで、口蓋骨の歯を欠く[1]。後眼窩骨は1-2個で、2個の場合はリング状となる[1]。鰓条骨は7本で、椎骨は28-38個[1]。