かの名作が19.5周年を迎えたのでキックスターターで資金を集め記念版を作成したそうです。
何故に19.5周年…
「キル ドクターラッキー 19.5周年完全版」のご紹介です。
原題: Kill Doctor Lucky Deluxe 19.5th Anniversary Edition
日本語タイトル: キル ドクターラッキー 19.5周年完全版 (日本語版:グループSNE)
デザイナー: James Ernest
発売: 1996(米) / 2017(各国)
可能人数: 2~9人
プレイ時間: 45分程度
ボックスサイズ: 176×239×43(mm)
カードサイズ: 89×57(mm)
「すごろく」「攻防」「記念品」

米国チーパスゲームズという老舗のパプリッシャーは特徴として「コンポーネントに金はかけない」というもの。
「安っぽい」とも言いますが、ボードはペラ紙、カードも普通の紙。コマや通貨トークンなど他のゲームで入ってそうなものは自分のトコのコンポーネントから排除してコストを下げていこうというやり方…とはいえ独創的なネタのゲームが多くコアなファンが多いとこです。ウチが持っている魔女裁判とかも元々はここの製品。ゆうパックみたいな外箱で有名です(笑)
こちらの「Kill Doctor Lucky」は1996年に作られたタイトル。最初はゆうパックですらなく封筒にコンポーネントが入ってたらしいです。
かなりの人気作でして21世紀になってから新版としてデラックスなコンポーネント――いや、ちゃんとしたボードとカードになったくらいらしいんですが――で発売され、今回キックスターターで記念版を作ろうと資金を募り作成されたようです。

ゲームボード。昔はペラ紙だったのが素晴らしいボードで作られています。ちなみにこの館はDr.ラッキーの館…とか別邸とか、そんな感じの建物だという話をどこかで聞いた気がします。

両面ボード使用ということで裏面は建物の大きさ自体は小さくなりましたが2階建てになってます。

プレイ用のカードは3種類で左から「失敗」「部屋」「武器」のカテゴリです。

そしてDr.ラッキーとその他のキャラクターである「客」達。Dr.ラッキー以外はカードの裏面に女性キャラクターが描かれています。なので登場する「客」は16名。
…で、タイトルを思い出しましょう。
「Dr.ラッキーを殺せ」
はい、このゲーム…Dr.ラッキーを殺すことが出来た1人だけが勝者となる殺人競争です。なんせこの「客」達…全員が何らかの理由でDr.ラッキーに殺意を持っています。そしてそれを他の者に譲る気はありません。
…ウチだったら他の人に任せちゃうけどなぁ…(ボソリ)

セットアップは各プレイヤーに上の3種のカードをまとめてシャッフルして規定枚数を配り、ボードの「ロビー」にプレイヤー駒を、「ギャラリー」にDr.ラッキーを置けば終わりです。

…ちょっと駒の色が似通っているのがあったりするので電灯の種類によっては見分けがつきにくいことになります…昼白色の灯りだとホント解りにくいかなぁ…
ゲームは誰かがDr.ラッキーを殺すことに成功するまで続きます。手番制が採用されていますが、たまーに手番の順番が抜かれたり連続手番が発生します…その辺はテクニックです。

いっぱいコマがあっても面倒なので1つだけ置いてコマの動きを紹介。

まず、手番になったらドアを通じて「隣の部屋」もしくは「廊下を挟んで通じている部屋」の1つに移動できます。まぁその部屋に留まっても良い訳ですが。この隣の部屋に移動するのを「1歩移動」と称することがあります。

でもって、部屋カードを使用して追加の歩数を移動できます。

部屋カードの使い方は2種類で、カードに書かれている数字だけ追加の歩数を得るものと、部屋カードに書かれている部屋に直接移動するという使い方があります。
この部屋カードの使用は自分の手札の許す限り何度でも使用できます。取っといても良いですけどね。
というわけで移動を終わらせたら3つの選択肢から1つを選びます。
1/パス。
他の選択肢が取れない場合は強制的にこの行動になりますし、他の行動がとれてもこの行動を選んでも構いません。

2/手札補充
山札からカードを1枚引き手札に加えます。
この行動を選ぶには条件が「Dr.ラッキーや他の客の位置から自分に対して視線が通っていないこと」となっています。
「視線」に関しては少々お待ちを。

3/殺害を試みる。
はい、メインイベントです。
こちらの行動を取るには「Dr.ラッキーと同室にいる」と「他の客の位置から自分に対して視線が通っていない」の2つの条件を満たす必要があります。

殺害を試みる場合、手札から武器カードを1枚だけ出すことが出来ます。武器カードの中央左に書かれている数字が殺傷力で、客が元々殺傷力1とカウントされるので「殺傷力+1」でDr.ラッキーを殺害しようと試みることが出来ます。
上の写真だと本人(殺傷力1)と靴べら(殺傷力2)なので合計3の殺傷力があります。
ここから加害者かの育理となりから時計回りに1順だけ機会が与えられますのでカードを出してこの殺人を妨害することが出来ます。
……なんで殺人を妨害するかって…そりゃ「自分が殺したい」んですから。他のヤツが殺すなんて許せるはずがないでしょう(笑)

妨害する為には、実は何のカードでも良いです。ただしカードにクローバーのアイコンが出ているものが必要です。
このアイコン1つにつき殺傷力を1相殺します。
この1周で合計3つのクローバーを出された時点で殺害は失敗します。クローバーアイコンが余っても意味はありません。
…が、ですね。
これ、「1周する間に殺傷力分のクローバーアイコンが出れば良い」訳でして…下手すると最後の方(加害者の右側に座ってる人達)に処理を押し付けられる可能性があります。というかその可能性が高い(笑)
とか言っててその人達がクローバーアイコンを出し切れないとアイコンの数が足りずに殺害が成功してしまいます。カードを出すチャンスは1人1回しかないので殺傷力と周囲の人の手札を良く見てから協力するか押し付けるかを決めましょう(笑)
なお、殺害に失敗しても無駄ではありません。

加害者は今回使用されたカード(自分が使った武器や妨害に使われたカード)の中から1枚を選んで…

裏向きに伏せておきます。これが殺傷力1としてカウントされます。
…はい、この客はこれから基本の殺傷力2です。
この基本殺傷力は減りません。
そして累積します(笑)
ゲーム中盤以降になると武器を出さなくても殺傷力4とかになるわけですね。妨害するのも大変です。
で、その殺害やカードの補充に関する「視線」の紹介です。

「視線」は縦、もしくは横に矢印を伸ばしていき、壁にぶち当たったら止まるものです。ドアと部屋の中だけは貫通しますので、場合によっては2~3部屋を貫通して視線が通る場合があります。
上の写真ではオレンジのコマがいる「テネシールーム」に視線が通じているコマは何処にもありません。
縦か横に伸びるわけですが、「ギャラリー」から右側に矢印を伸ばしても図書室の見場側の壁に当たってしまい視線が通らないということになります。
…なお、「テネシールーム」から見ると「図書室」「武器庫」「子供部屋」の3つには視線が通ってるのが解るかと思います。
この「視線」の条件は結構厳しく、人数が増えることで一層面倒になります。誰かがドアの陰からコッソリ見てるとカードも引けないし殺せないんですよ…難しいです。
……あ、コマをドアから見えない位置に置いて「視線が通ってない」とかは却下されます(笑)
ゲーム終了は誰かがDr.ラッキーの殺害に成功した時、殺害したプレイヤーが勝者となります。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
基本的な動きの紹介という事で「ラッキートレイン」とかは紹介してません。あの辺はマニュアルを読んでください。中々に良いルールです。
また、本編に書いてますが人数が多いと視線の関係で殺害が難しいんですが、これがプレイが冗長になる理由ともなっていたようです。今回の記念版では発展ルールとして「電灯が消える」が実装されていますのでいきなり2時間コースとかはないと思います…多分、きっと、おそらく、めいびー、ぱーはーぷす。
あと、追加キットや新版に入っていたらしい「猫」「犬」も実装されていますし、誰かがDr.ラッキーを殺害した後に始まるもう1つのゲームモードも入っていますので容量は大幅に増えてるかと。
…ずっと欲しかったんですよねぇ…(それこそ封筒時代から)出てくれて嬉しいです。
2017/11/18 追記:
電灯によっては本気でコマの色が解りにくくなるので…

コマの下にシール貼っちゃった(笑)
文字は手書きなので字が汚いのは勘弁してもらうとして。
一応職業みたいなヤツの頭文字、男性編で文字は書いてあります。ホント解りにくかったんですって…
追記 ここまで
何故に19.5周年…
「キル ドクターラッキー 19.5周年完全版」のご紹介です。
原題: Kill Doctor Lucky Deluxe 19.5th Anniversary Edition
日本語タイトル: キル ドクターラッキー 19.5周年完全版 (日本語版:グループSNE)
デザイナー: James Ernest
発売: 1996(米) / 2017(各国)
可能人数: 2~9人
プレイ時間: 45分程度
ボックスサイズ: 176×239×43(mm)
カードサイズ: 89×57(mm)
「すごろく」「攻防」「記念品」

米国チーパスゲームズという老舗のパプリッシャーは特徴として「コンポーネントに金はかけない」というもの。
「安っぽい」とも言いますが、ボードはペラ紙、カードも普通の紙。コマや通貨トークンなど他のゲームで入ってそうなものは自分のトコのコンポーネントから排除してコストを下げていこうというやり方…とはいえ独創的なネタのゲームが多くコアなファンが多いとこです。ウチが持っている魔女裁判とかも元々はここの製品。ゆうパックみたいな外箱で有名です(笑)
こちらの「Kill Doctor Lucky」は1996年に作られたタイトル。最初はゆうパックですらなく封筒にコンポーネントが入ってたらしいです。
かなりの人気作でして21世紀になってから新版としてデラックスなコンポーネント――いや、ちゃんとしたボードとカードになったくらいらしいんですが――で発売され、今回キックスターターで記念版を作ろうと資金を募り作成されたようです。

ゲームボード。昔はペラ紙だったのが素晴らしいボードで作られています。ちなみにこの館はDr.ラッキーの館…とか別邸とか、そんな感じの建物だという話をどこかで聞いた気がします。

両面ボード使用ということで裏面は建物の大きさ自体は小さくなりましたが2階建てになってます。

プレイ用のカードは3種類で左から「失敗」「部屋」「武器」のカテゴリです。

そしてDr.ラッキーとその他のキャラクターである「客」達。Dr.ラッキー以外はカードの裏面に女性キャラクターが描かれています。なので登場する「客」は16名。
…で、タイトルを思い出しましょう。
「Dr.ラッキーを殺せ」
はい、このゲーム…Dr.ラッキーを殺すことが出来た1人だけが勝者となる殺人競争です。なんせこの「客」達…全員が何らかの理由でDr.ラッキーに殺意を持っています。そしてそれを他の者に譲る気はありません。
…ウチだったら他の人に任せちゃうけどなぁ…(ボソリ)


セットアップは各プレイヤーに上の3種のカードをまとめてシャッフルして規定枚数を配り、ボードの「ロビー」にプレイヤー駒を、「ギャラリー」にDr.ラッキーを置けば終わりです。

…ちょっと駒の色が似通っているのがあったりするので電灯の種類によっては見分けがつきにくいことになります…昼白色の灯りだとホント解りにくいかなぁ…
ゲームは誰かがDr.ラッキーを殺すことに成功するまで続きます。手番制が採用されていますが、たまーに手番の順番が抜かれたり連続手番が発生します…その辺はテクニックです。

いっぱいコマがあっても面倒なので1つだけ置いてコマの動きを紹介。

まず、手番になったらドアを通じて「隣の部屋」もしくは「廊下を挟んで通じている部屋」の1つに移動できます。まぁその部屋に留まっても良い訳ですが。この隣の部屋に移動するのを「1歩移動」と称することがあります。

でもって、部屋カードを使用して追加の歩数を移動できます。

部屋カードの使い方は2種類で、カードに書かれている数字だけ追加の歩数を得るものと、部屋カードに書かれている部屋に直接移動するという使い方があります。
この部屋カードの使用は自分の手札の許す限り何度でも使用できます。取っといても良いですけどね。
というわけで移動を終わらせたら3つの選択肢から1つを選びます。
1/パス。
他の選択肢が取れない場合は強制的にこの行動になりますし、他の行動がとれてもこの行動を選んでも構いません。

2/手札補充
山札からカードを1枚引き手札に加えます。
この行動を選ぶには条件が「Dr.ラッキーや他の客の位置から自分に対して視線が通っていないこと」となっています。
「視線」に関しては少々お待ちを。

3/殺害を試みる。
はい、メインイベントです。
こちらの行動を取るには「Dr.ラッキーと同室にいる」と「他の客の位置から自分に対して視線が通っていない」の2つの条件を満たす必要があります。

殺害を試みる場合、手札から武器カードを1枚だけ出すことが出来ます。武器カードの中央左に書かれている数字が殺傷力で、客が元々殺傷力1とカウントされるので「殺傷力+1」でDr.ラッキーを殺害しようと試みることが出来ます。
上の写真だと本人(殺傷力1)と靴べら(殺傷力2)なので合計3の殺傷力があります。
ここから加害者かの育理となりから時計回りに1順だけ機会が与えられますのでカードを出してこの殺人を妨害することが出来ます。
……なんで殺人を妨害するかって…そりゃ「自分が殺したい」んですから。他のヤツが殺すなんて許せるはずがないでしょう(笑)

妨害する為には、実は何のカードでも良いです。ただしカードにクローバーのアイコンが出ているものが必要です。
このアイコン1つにつき殺傷力を1相殺します。
この1周で合計3つのクローバーを出された時点で殺害は失敗します。クローバーアイコンが余っても意味はありません。
…が、ですね。
これ、「1周する間に殺傷力分のクローバーアイコンが出れば良い」訳でして…下手すると最後の方(加害者の右側に座ってる人達)に処理を押し付けられる可能性があります。というかその可能性が高い(笑)
とか言っててその人達がクローバーアイコンを出し切れないとアイコンの数が足りずに殺害が成功してしまいます。カードを出すチャンスは1人1回しかないので殺傷力と周囲の人の手札を良く見てから協力するか押し付けるかを決めましょう(笑)
なお、殺害に失敗しても無駄ではありません。

加害者は今回使用されたカード(自分が使った武器や妨害に使われたカード)の中から1枚を選んで…

裏向きに伏せておきます。これが殺傷力1としてカウントされます。
…はい、この客はこれから基本の殺傷力2です。
この基本殺傷力は減りません。
そして累積します(笑)
ゲーム中盤以降になると武器を出さなくても殺傷力4とかになるわけですね。妨害するのも大変です。
で、その殺害やカードの補充に関する「視線」の紹介です。

「視線」は縦、もしくは横に矢印を伸ばしていき、壁にぶち当たったら止まるものです。ドアと部屋の中だけは貫通しますので、場合によっては2~3部屋を貫通して視線が通る場合があります。
上の写真ではオレンジのコマがいる「テネシールーム」に視線が通じているコマは何処にもありません。
縦か横に伸びるわけですが、「ギャラリー」から右側に矢印を伸ばしても図書室の見場側の壁に当たってしまい視線が通らないということになります。
…なお、「テネシールーム」から見ると「図書室」「武器庫」「子供部屋」の3つには視線が通ってるのが解るかと思います。
この「視線」の条件は結構厳しく、人数が増えることで一層面倒になります。誰かがドアの陰からコッソリ見てるとカードも引けないし殺せないんですよ…難しいです。
……あ、コマをドアから見えない位置に置いて「視線が通ってない」とかは却下されます(笑)
ゲーム終了は誰かがDr.ラッキーの殺害に成功した時、殺害したプレイヤーが勝者となります。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
基本的な動きの紹介という事で「ラッキートレイン」とかは紹介してません。あの辺はマニュアルを読んでください。中々に良いルールです。
また、本編に書いてますが人数が多いと視線の関係で殺害が難しいんですが、これがプレイが冗長になる理由ともなっていたようです。今回の記念版では発展ルールとして「電灯が消える」が実装されていますのでいきなり2時間コースとかはないと思います…多分、きっと、おそらく、めいびー、ぱーはーぷす。
あと、追加キットや新版に入っていたらしい「猫」「犬」も実装されていますし、誰かがDr.ラッキーを殺害した後に始まるもう1つのゲームモードも入っていますので容量は大幅に増えてるかと。
…ずっと欲しかったんですよねぇ…(それこそ封筒時代から)出てくれて嬉しいです。
2017/11/18 追記:
電灯によっては本気でコマの色が解りにくくなるので…

コマの下にシール貼っちゃった(笑)
文字は手書きなので字が汚いのは勘弁してもらうとして。
一応職業みたいなヤツの頭文字、男性編で文字は書いてあります。ホント解りにくかったんですって…
追記 ここまで
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます